おみやげ土産バナシ

歯がいらないくらい、ふわっふわ。愛知の老舗和菓子店・松屋長春のあんこ餅「羽二重餅」

愛知県津島市「りんねしゃ」店主・大島幸枝のおみやげ土産バナシ 3品目

2023.09.22

文=瀬谷薫子 / イラスト=山田将志

2023.09.22

文=瀬谷薫子 / イラスト=山田将志

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1年点検を受けると、だれにでもチャンス

一度食べたら病みつきになるという、愛知県の老舗・松屋長春(まつやちょうしゅん)の羽二重餅(はぶたえもち)。小さな和菓子店が作り続けている唯一無二のフワフワな食感を味わえば、ほかでは体験できない土産バナシになるはず。

旅の目的のひとつ、お土産。この連載では日本各地のローカルプレイヤーに、ここに来たら持ち帰るべし、というおすすめのお土産を聞きます。
今回のレコメンダーは、愛知県津島市で自然食品店「りんねしゃ」を営む大島幸枝さん。生まれ育った愛知の食に精通し、味はもちろんものづくりに共感するものだけを仕入れる食の目利きでもある彼女に、愛知独自の食文化が伝わるお土産4品を紹介していただきました。

今回のレコメンダー大島幸枝さん

おおしま・さちえ 愛知県津島市で自然食のお店「りんねしゃ」、三重県多気町で薬草カフェ「本草研究所RINNE」を運営。除虫菊を使った化学成分不使用の防虫線香「菊花せんこう」の製造販売や、食のイベント企画、マーケット企画など、愛知を拠点に幅広く活動する。

3品目
一度食べたら忘れられない、究極の羽二重餅

京菓子司 松屋長春「羽二重餅」(270円)

▲京菓子司 松屋長春「羽二重餅」(270円)

「小さい頃から食べていた、松屋長春の羽二重餅。老舗の菓子屋で、地元では皆が知っています。

『羽二重』というもち米で作ったお餅で、丹波産大納言のあんこをくるんだお菓子。あんこが上品な甘さで、前回のお土産 と対照的な感想ですが、これは本当にふわっふわ。もう、歯がいらないくらいなんです。堅いと柔らかい、両極端のうまいものが愛知にはあるんですよ(笑)。

羽二重餅は全国いろいろな場所にあるけれど、ここのものは特に人気。十数年前にテレビで取り上げられて以来大ヒットして、今でも入手が困難なほどです。そんなに長く人気だっていうことも、みんなが納得するおいしさだという証拠ですよね。

通信販売をやっていないので、買えるのは店頭と、月に数回のデパートでの出店のみ。店頭の当日予約は、平日だと先着5名まで! ひとつひとつ手作りだから数もたくさん作れないんでしょうね。なかなか手に入りづらい逸品です。

午前中に行けば予約しなくても買えるので、地元民はたいてい朝のうちに買いに行きます。そんなに頻繁に食べるわけじゃないけれど、近所の友人の家へお邪魔するときのお土産に使うことが多いですね。本当に柔らかいので、長時間の持ち歩きは難しい。だからご近所への手土産か、当日中に食べてもらえそうなときの差し入れに持っていったりします。

愛知にはお茶文化があって、コーヒー感覚でお抹茶を飲むんです。そんなに本格的なものではないんですが、来客があれば粉のお抹茶を出して、ささっとたてる。そんなお抹茶に羽二重餅がそれはよく合うんですよ。

実店舗はバスや電車でも行けますが、最寄り駅から多少歩くので、やっぱり車で行くのがおすすめ。ふわふわなので持ち歩きもちょっと心配ですが、車なら安心ですしね。
この羽二重餅を買うために、愛知で朝からドライブ。そんなお土産目的の旅をするのも粋なんじゃないでしょうか」

京菓子司松屋長春

https://www.matsuya-choushun.jp/
※予約方法は公式サイトをご確認ください。

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