筑波パープルライン(茨城県)。茨城県のシンボルでもある筑波嶺(つくばね)の頂へとドライブ
絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
筑波パープルラインは、茨城県のシンボル・筑波山へと続く絶景ドライブルート。朝日峠から風返し峠、つつじヶ丘までの道は緩やかなカーブが続き、走りやすさと眺望の両方を楽しめます。そんな筑波パープルラインをドライブ。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。
ふたつのスカイラインが通る筑波山は、ドライブ好きの聖地
写真2 筑波パープルラインの絶景ポイント。眼下に広がる関東平野と遠くの街並みを一望できるヘアピンカーブは、爽快な走りと絶景を満喫できる人気スポット
筑波山は広大な関東平野の北東部にある山で、「西の富士、東の筑波」と富士山と並び称される。標高877mの女体山と871mの男体山からなる茨城県のシンボルである。この筑波山へ東側の朝日峠から向かうのが筑波パープルラインである。かつて有料道路だった朝日峠から風返(かざかえ)し峠までが表筑波スカイラインで、風返し峠から終点のつつじヶ丘までが筑波スカイラインとなり、この2つを合わせて筑波パープルラインと呼ぶ。
富士山や東京都心のビル群まで、関東平野を一望
朝日峠から走り始めるとすぐに、朝日峠展望公園がある。展望台からは筑波山や霞ヶ浦、そして関東平野を一望できる。また、晴れた日には富士山や東京スカイツリー、新宿副都心の高層ビル群までも見渡せる。道は筑波山へ向かって行くワインディングロードで、大きなアップダウンはないが、緩やかなカーブが連続する。正面には筑波山が木々の間から見え隠れする。
ロープウェイで女体山山頂へ。関東平野を一望する絶景が広がる
写真3 筑波山女体山からの絶景。眼下にはロープウェイと山頂施設、緑豊かな山並みが広がり、筑波パープルラインの爽快な景色を一望できる人気スポット
走りも楽しい道なので、気持ちよく走っているとあっという間に風返し峠に着く。ここから道は上り始める。距離は短いが一気に上り、つつじヶ丘へと向かう。つつじヶ丘にはレストランや土産物屋があるが、ロープウェイの駅もあるので、ここまで来たら筑波山ロープウェイに乗って筑波山に上ってみよう。女体山駅まで行くと果てしなく広がる関東平野が眺められる。
筑波パープルライン(茨城県) データ
筑波パープルラインへのアクセスは、常磐自動車道・土浦北ICから国道125号、県道199号、フルーツライン経由で約15分。朝日峠から表筑波スカイラインに入ったところから筑波パープルラインのドライブが始まる。ここから筑波山ロープウェイ山麓駅(つつじヶ丘駅)のゴールまでは約11km、15分余りで到着する。
本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。
筑波パープルライン近くの日本遺産は、こちらをチェック!
日本遺産
とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。
筑波パープルラインが走る茨城県の近くにも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一
1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape
日本の絶景ドライブルートの記事一覧
国道265号箱石峠(熊本県)。走って楽しく眺めて美しい、阿蘇外輪山を目指すルート
2025.11.20
安芸灘とびしま海道(広島県・愛媛県)。瀬戸内の島々を橋でつなぐ、シーサイドライン
2025.11.13
本栖湖周回ルート(山梨県)。お札にも描かれた富士の風景を眺め、湖を一周するドライブへ
2025.11.06岡山県道57号豪渓(岡山県)。奇岩と紅葉がいっぺんに楽しめる渓流沿いのドライブルート
2025.10.27
富山県道14号黒部峡谷(富山県)。黒部川をさかのぼって大峡谷を満喫
2025.10.20
大分県道28号 深耶馬渓(大分県)。耶馬渓で楽しむ紅葉と奇岩のドライブルート
2025.10.13
国道42号伊良湖岬(愛知県)。伊良湖岬灯台や恋路ヶ浜を巡る南国シーサイドライン
2025.10.06