富山県黒部峡谷を背景に、緑に包まれた山々と曲がりくねる県道14号が続く絶景ドライブルート
写真1 黒部峡谷の美しい風景を望む、緑に囲まれた絶景ドライブルート

富山県道14号黒部峡谷(富山県)。黒部川をさかのぼって大峡谷を満喫

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

日本有数の雄大な景色で知られる富山県の黒部峡谷(くろべきょうこく)。黒部川の下流域から黒部川扇状地を経て黒部峡谷のうなづき湖まで走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

日本の秘境100選にも指定される黒部峡谷。雄大な風景を車窓から楽しむ

黒部峡谷鉄道の新山彦橋と、エメラルドグリーンに輝く黒部川が織りなす富山の絶景スポット。周囲の深い緑が峡谷の雄大さを引き立てる

写真2 緑深い山々に囲まれた黒部峡谷。黒部峡谷鉄道・新山彦橋の赤とエメラルドグリーンの清流が、絶景を織りなす

黒部峡谷は、富山県東部、黒部川の上流域に広がる日本有数の大峡谷である。北アルプスの隆起とともに黒部川が長い時間をかけて浸食し、形成された雄大な自然景観は日本の秘境100選に挙げられているが、国の特別名勝・特別天然記念物にも指定されている。今回はこの黒部峡谷の入り口になる「うなづき湖」まで走るルートで、黒部峡谷の豊かな自然と厳しい地形を少しだけ楽しむことができる。

道の駅 うなづきを過ぎると扇状地が終わり、峡谷に分け入っていく

北陸自動車道の黒部ICを降りて宇奈月温泉方面へ向かうと正面に立山連峰が見えてくる。この付近は黒部川が作る扇状地で田園地帯のため眺めが良く、遠くに連なる山々が美しい。道の駅 うなづきを過ぎると、黒部川が見えてくる。そして道は黒部川に沿って走り、少しずつ峡谷らしい眺めになってくる。途中の音沢付近で宇奈月ダムへの分岐があるので左折して県道13号を走る。

そびえ立つ立山連峰とうなづき湖のコバルトブルーが、今回のドライブのハイライト

富山県のうなづき湖を尾の沼公園から望む絶景。コバルトブルーの湖面と立山連峰に囲まれた黒部峡谷の癒やしの風景

写真3 うなづき湖沿い、尾の沼公園から見た美しい景色。自然に包まれた癒やしのひととき

県道14号はそのまま走ると宇奈月温泉へ向かうが、今回は県道13号で宇奈月ダム(うなづき湖)へ向かう。トンネルを抜け宇奈月ダム展望台を越えて走るとうなづき湖第一展望広場があり、クルマを止めてゆっくりとうなづき湖を眺めることができる。そして赤い橋を渡ってうなづき湖畔をさらに走ると尾の沼公園の終点となる。うなづき湖はコバルトブルーの湖面が美しく、深い山々に刻まれた雄大な自然が迫ってくる。対岸には黒部峡谷鉄道のトロッコ列車が走っている。


富山県道14号黒部峡谷 データ

富山県道14号へのアクセスは、北陸自動車道・黒部ICから県道53号を宇奈月方面へ。道なりに走ると、中坪交差点から県道14号に入る。峡谷沿いに黒部川をさかのぼり、宇奈月温泉へと向かう県道14号と別れ、県道13号で尾の沼公園周辺まで向かうと今回のゴール地点となる。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

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日本遺産 とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。
黒部峡谷がある富山県にも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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