岡山県道57号・豪渓を彩る紅葉のトンネル。赤や黄に染まった木々が道路を覆い、小川が左側に沿って流れる秋の絶景
写真1 豪渓の、紅葉のトンネルは岡山県道57号を彩る秋の風物詩

岡山県道57号豪渓(岡山県)。奇岩と紅葉がいっぺんに楽しめる渓流沿いのドライブルート

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

岡山県総社市を流れる槇谷川(まきだにがわ)が花崗岩の大地を穿(うが)ってできた豪渓(ごうけい)。秋には紅葉のドライブを楽しむことができます。そんな豪渓に沿って走る岡山県道57号をドライブします。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

奇岩・怪岩と紅葉が絶景をつくり出す豪渓は、岡山県を代表する景勝地

岡山県道57号線が豪渓を走る。緑と紅葉に包まれ、背景には険しい岩壁がそびえる自然豊かな風景

写真2 緑と岩壁が絶景を織りなす豪渓に、秋が訪れた

豪渓は、岡山県総社市北部の槇谷川の上流にある渓谷で、日本五大名峡の一つに数えられている。花崗岩の台地を深く削った渓谷が特徴で、主峰の天柱山(標高330m)をはじめ、剣峰や雲梯峰などの奇岩怪岩がそびえ立つ、岡山県を代表する名勝地である。四季折々の風景が楽しめるのが魅力で、春には新緑が美しく、夏には清流と涼しげな風景を見ることができ、秋には見事な紅葉が楽しめる。

豪渓に沿って紅葉が続く。道が狭いので運転には注意

岡山県道57号線が豪渓を走る。緑と紅葉に包まれ、背景には険しい岩壁がそびえる自然豊かな風景

写真3 秋真っ盛りの県道57号。道が狭いので運転の際は歩行者や対向車に注意したい

この豪渓を走るのが県道57号で、秋には渓流沿いの木々が美しく色づき、紅葉のドライブが楽しめる。県道57号の入り口は国道180号のJR豪渓駅付近にあり、ここから農村風景の中を槇谷川に沿って北上する。豪渓の手前には小さな駐車場がある。ここを越えるといよいよ紅葉ゾーンに入ってくる。ここからの道は狭くすれ違いが難しいところもあるので、運転には注意が必要だ。

紅葉のハイシーズンは11月。クルマを止めて散策するのも楽しい

豪渓観光案内所を越えると、天柱山や剣峰、雲梯峰などの奇岩が見えてくる。崖に挟まれた川沿いの道を進むと、清流と紅葉が調和した美しい渓谷美が楽しめ、心癒やされるだろう。赤い見返り橋を過ぎると紅葉は徐々に少なくなっていくが、渓谷美はまだまだ続く。紅葉のハイシーズンになると散策する人が増えるので、クルマを駐車場に止めて歩くほうがよいかもしれない。紅葉の見頃は11月上旬から下旬頃になる。


岡山県道57号豪渓 データ

豪渓へのアクセスは、岡山自動車道・岡山総社ICから国道180号、県道57号経由で約30分。県道307号との交差点を過ぎたところから、豪渓へと続くドライブルートの始まりだ。ここから5.4kmほど紅葉ドライブが楽しめる。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

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日本遺産 とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。
豪渓がある岡山県にも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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