北海道えりも町・襟裳岬の空撮風景。緑の断崖が連なる海岸線と、太平洋の荒波が打ち寄せる雄大な自然景観
写真1 北海道えりも町・襟裳岬の風景。緑の断崖が太平洋に突き出す雄大な海岸線は、道道34号を通る絶景ドライブのハイライトである

北海道道34号襟裳岬(北海道)。太平洋を望みながら、草原が続く道で風に出会う岬へ

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

北海道日高地方の南端に位置する襟裳岬(えりもみさき)は、太平洋に突き出た細長い岬で、雄大な海原を一望できる絶景スポット。そこをめざす道道34号を走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

太平洋を望む断崖の絶景をドライブ

北海道えりも町の道道34号沿い、襟裳岬へ向かう海岸線の絶景。緑の断崖と太平洋を望むドライブコース

写真2 北海道えりも町の道道34号から望む太平洋と断崖の絶景。襟裳岬へ続くこのルートは、風と波が織りなす雄大な自然美が魅力

写真3 北海道えりも町・百人浜沿いの道道34号を走る。青空と草原、砂浜、そして太平洋が織りなす風景は、自然と調和したドライブの魅力を体感できるスポットだ

襟裳岬は北海道日高地方南端にある、太平洋に突き出た細長い岬で、太平洋の大海原が一望できる。1974(昭和49)年に歌謡曲「襟裳岬」が大ヒットしたことから、この岬の名前を知っている人も多いはずだ。太平洋に突き出ているため非常に風が強く、厳しい自然環境とともに、自然の壮大さを感じることができる。苫小牧や帯広からはかなり遠いが、一度訪れてみる価値がある岬だろう。

風と灯台が迎える終着点——襟裳岬で感じる力強い自然

襟裳岬灯台(北海道)を背景に、青空と海が広がる風景。白い円筒形の灯台と隣接する建物、金属製の塔が緑の芝生に囲まれている

写真4 北海道えりも町・襟裳岬灯台は1889年から点灯している。青空の下、海と山々が広がる人気の観光地だ

岬には広い駐車場とともに観光施設「風の館」や、「襟裳岬灯台」が立ち、雄大な太平洋を一望できる。特に風の強い日は展望台に立っていられないので、風の館から景色を眺めるといいだろう。また、散策路があるので歩きながら岬の美しい景観を楽しむことができる。襟裳岬から広尾町方面へ向かう道道34号は悲しい伝説のある百人浜を走る。道はほぼ直線の快走路だが、海はほとんど見ることができない。やがて国道336号に出る。

北海道えりも町・襟裳岬の展望風景。『襟裳岬』の木製看板と太平洋に広がる岩礁海岸、情報案内板が設置された観光スポット

写真5 灯台近くの展望台から襟裳岬を望む。そこには、太平洋の水平線と青空があった


ドライブルート・北海道道34号襟裳岬(北海道)

道道34号へのアクセスは、苫小牧から日高自動車道で日高厚賀ICへと向かい、そこから海沿いの国道235・336号を南下。歌別川沿いに山越えする336号と別れるところから道道34号のドライブが始まる。襟裳岬から庶野(しょや)に広がる百人浜と併走し、再び336号にぶつかるまでが、道道34号のドライブルートとなる。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

北海道の日本遺産は、こちらをチェック!

日本遺産のロゴマーク

画像クリックで、日本遺産・北海道のストーリー一覧へ

日本遺産 とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。
北海道道34号の近くにも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

この記事はいかがでしたか?
この記事のキーワード
日本の絶景ドライブルートの記事を地域別に探す
あなたのSNSでこの記事をシェア!