御前崎サンロード
写真1 道沿いには景観ポイントとして駐車場がいくつか用意されている

御前崎サンロード(静岡県)。駿河湾と遠州灘の両方を望むシーサイドライン

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

駿河湾と遠州灘の両方を望む、シーサイドラインの御前崎サンロード(静岡県)を走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

大海原を望む観光ルート

御前崎は太平洋に面して駿河湾と遠州灘を望む岬で静岡県の最南端になる。その先端から西に向かって海岸沿いに続く県道357号が今回紹介する通称「御前崎サンロード」だ。

写真2 御前埼灯台は戦災復旧工事などを経て、今でも明治時代の面影を残す

写真2 御前埼灯台は戦災復旧工事などを経て、今でも明治時代の面影を残す

牧之原方面から進む場合、金谷御前崎連絡道路を南へ走るとヤシの木が立ち並ぶ「御前崎ヤシの木通り」になる。さらに進むと目の前に太平洋の大海原が広がり、遠くに富士山が見える。いよいよ御前崎サンロードの始まりだ。

写真3 御前崎渚の交番前に建てられた「静岡県最南端の岬」のモニュメントからは水平線に沈む夕日が望める

写真3 御前崎渚の交番前に建てられた「静岡県最南端の岬」のモニュメントからは水平線に沈む夕日が望める

少し走るとすぐ御前崎だ。岬の先端には駐車所がありここから灯台へ上ることができる。この白亜の灯台は1874(明治7)年に初点灯した御前崎のシンボルで歴史的・文化的価値から日本の灯台50選に選ばれているほど美しい。

写真4 波打ち際と道とが一体になったように見える直線路が幻想的だ

写真4 波打ち際と道とが一体になったように見える直線路が幻想的だ

御前埼灯台に上ってみると太平洋の大海原から伊豆半島、南アルプス、富士山などの雄大なパノラマを眺めることができる。さらに海岸道路を西へ走ってみよう。振り返れば、波打ち際を走る道は空と海が一体となった美しい景観を見せてくれる。

遠州の空っ風と呼ばれる強い季節風が生む波との共存

写真5 晴れた日の駿河湾方向には富士山を望むこともできる

写真5  晴れた日の駿河湾方向には富士山を望むこともできる

道路沿いには広い無料の駐車場がいくつも用意されている。冬でも温暖なのであたたかく照らすおだやかな冬の陽光を浴び、のんびりと海を見ながら心や体を休められる。またこの海岸は「御前崎ロングビーチ」と呼ばれウインドサーフィンやサーフィンの名所でもあり、サーファーが一度は訪れたい人気サーフポイントになっている。


御前崎サンロード(静岡県)データ

静岡県御前崎市の南端に位置する御前崎サンロードは、金谷御前崎連絡道路の終点から御前崎ヤシの木通りを進むことで県道357号にそのままつながっている。この県道357号の海沿いのおよそ8.5kmの区間が今回のルートだ。道中には、海水浴場も点在しており、夏場などは交通量が多い。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

御前崎サンロード周辺の日本遺産は、こちらをチェック!

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日本遺産 とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。
御前崎サンロード周辺にも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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