妙義山道路
写真1 妙義山道路を上信越自動車道の松井田妙義ICから進むと正面に荒々しい嶺が広がる(撮影エリアは地図1を参照)

妙義山道路(群馬県)。荒々しい岩肌の嶺がそびえる山岳ルート

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

荒々しい岩肌の嶺がそびえる山岳ルート、妙義山道路(群馬県)をドライブします。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

長い時間をかけて火山の侵食から残った嶺が壮観

群馬県を代表する山である妙義山(みょうぎさん)は、赤城山(あかぎやま)、榛名山(はるなさん)とともに上毛三山(じょうもうさんざん)のひとつ。奇岩奇石が林立し大自然の造形美を創りあげている眺めは、大分県の耶馬渓(やばけい)・香川県の寒霞渓(かんかけい)と並んで、日本三大奇景に数えられる。この妙義山は、白雲山・金洞山・金鶏山・相馬岳・御岳などを合わせた総称で、最高峰は相馬岳の1,104mとなっていて、日本屈指の山岳美を誇る。

写真2 道中には眼前に奇岩が見えるポイントが多数存在する

写真2 道中には眼前に奇岩が見えるポイントが多数存在する(撮影エリアは地図2を参照)

今回のルートはこの妙義山の南側を走る県道196号で、走りながら目の前に奇岩が次々と現れる絶景ルート。上信越自動車道・松井田妙義ICを降りたら、まずは「道の駅 みょうぎ」を目指す。

写真3 遠くから見ると、突き出している岩の鋭角さがよりわかるだろう

写真3 遠くから見ると、突き出している岩の鋭角さがよりわかるだろう(撮影エリアは地図3を参照)

すぐに妙義山の奇岩奇石が見え始める。道はカーブが多い山岳路だが大きなアップダウンがなく、道幅も十分確保されている。少し進むと、北側に白雲山の奇岩が現れ、この道路のおもしろさを知ることができる。

妙義神社近辺の登山道は、新緑から紅葉まで楽しめる

写真4 妙義石門群登山道が近く、石門や岩の絶景が広がっている登山ルートは人気だ

写真4 妙義石門群登山道が近く、石門や岩の絶景が広がっている登山ルートは人気だ(撮影エリアは地図4を参照)

カーブを曲がるたびに目の前に次々と変わった形の山容が現れるために見ていて飽きない。また奇岩だけではなく、富岡方面や関東平野を見下ろす風景も楽しめる。

写真5 県立妙義公園駐車場から、妙義山の頂上付近の様子を確認できる

写真5 県立妙義公園駐車場から、妙義山の頂上付近の様子を確認できる(撮影エリアは地図5を参照)

「県立森林公園 さくらの里」を過ぎると中之嶽(なかのたけ)神社が現れ、県立妙義公園駐車場に着く。駐車場から神社へのお参りや、奇岩奇石の中を登山する中之岳石門めぐりコースを歩く人も多い。


妙義山道路(群馬県)データ

群馬県富岡市から甘楽郡下仁田町方面までを、妙義山側から迂回してつなぐ県道196号。上信越自動車道の松井田妙義ICから、県道51号と県道213号を経由する11kmほどの路線。中之嶽神社は今回の終着点であり、近隣の駐車場は登山道の入口や、お土産屋などもあり休憩所として利用もできる。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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