美ヶ原高原道路(長野県)。アルプス山脈も望める大自然の大パノラマルート
絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
アルプス山脈を望む、パノラマビューが楽しめる美ヶ原高原道路(長野県)をドライブします。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。
「アルプス山脈」の眺望に釘付けになる
美ヶ原(うつくしがはら)高原は松本の東部、八ヶ岳中信高原国定公園にある日本一広い高原台地。草原と急峻な地形が広がり、夏は放牧された牛たちがのんびりと草を食む牧歌的な風景が見られる。また北アルプス、中央アルプス、南アルプス、富士山、八ヶ岳など360度のパノラマ絶景が楽しめる。こんな美ヶ原高原へ北側の武石(たけし)峠から向かうのが美ヶ原高原道路だ。
写真2 美ヶ原高原道路は貫通しておらず、美ヶ原自然保護センターからはハイキングコースとなっている(撮影エリアは地図2を参照)
武石峠へ松本から向かうには、国道254号の三才山方面から美鈴湖を目指す。そして美鈴湖から舗装された林道を上って武石峠へ向かうのがいい。武石峠は森の中にありカラマツの林を抜けると突然目の前に北アルプスが広がる。ここに「思い出の丘」駐車場があり、ゆっくりと北アルプスのパノラマ絶景を楽しむことができる。
写真3 道中の牧草地では放牧された牛たちが迎えてくれる(撮影エリアは地図3を参照)
雲の上を走るような開放的な景色が広がる
ここから美ヶ原自然保護センターがある終点まで絶景ロードとなる。武石峰を回り込むように進むと、下には松本の市街地も見える。まるで雲の上を走っているような道を進むと、放牧された牛たちがのんびりと草を食む牧場もあり、日常を忘れてリフレッシュするには最高のドライブになるだろう。やがて美ヶ原自然保護センターに着くが、ここから美ヶ原のシンボル「美しの塔」まで徒歩で行くこともできる。
美ヶ原高原道路(長野県)データ
長野県松本市から、武石峠を経由し、美ヶ原自然保護センターまで向かう県道62号5.3kmの区間だ。大自然の中を気持ちのいいカーブが続き、片側1車線のゆとりある道だ。美ヶ原自然保護センターではタイミングによっては雲海も見ることができる。 長野道・梓川ICから国道147号、254号を経由し、県道62号から武石峠方面を経由して約34km。
本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

須藤英一
1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape
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