国道405号野反湖(群馬県)。天空の湖畔を走り、広々とした花畑を満喫
絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け天空の湖畔を走り、広々とした花畑を満喫・国道405号野反湖をドライブします。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。
「天空の湖」の湖畔から山々を一望
上信越高原国立公園内にある野反湖(のぞりこ)は群馬・長野・新潟3県の県境そばにある。標高は約1,500mのダム湖で「天空の湖」とも呼ばれ、湖畔からは周囲の山々を一望できる。湖畔にはキャンプ場や遊歩道が整備されていてアウトドアアクティビティの拠点としても人気があり、初心者でも気軽に自然を楽しむことができる。
写真2 ラッパのような形が特徴のノゾリキスゲは野反湖のシンボル。7月中旬が見頃だ(撮影エリアは地図2を参照)
春から初秋にかけてはシラネアオイ、レンゲツツジ、ノゾリキスゲ、コマクサ、ヤナギランなど300種以上の高山植物が湖周辺を彩る。湖の周囲には遊歩百選に認定された遊歩道が整備されており、このお花畑を眺めながらハイキングが楽しめる。7月には鮮やかな黄色とラッパのような形がかわいいノゾリキスゲの花が咲き、青い湖とのコントラストが美しい。
写真3 山の中を走るカーブの多い道を抜けると、突然目の前に広がる青い湖(撮影エリアは地図3を参照)
目の前に広がる青い湖の美しさ
野反湖へ向かう国道405号は山の中を走るカーブの多い道で、標高が上がるにつれて空が広くなってくる。そして突然目の前に青い湖が広がる。ここが「野反峠休憩舎・花の駅」で、ここからの眺めがこのルートのハイライトだ。車で湖を一周することはできないが、北側まで走ると野反ダムやキャンプ場がある。都会の喧騒を離れて自然を満喫したい方におすすめのルートとなっている。また尻焼(しりやき)温泉や草津温泉が近いので、帰りに温泉に寄ってみてもいい。
国道405号野反湖(群馬県)データ
群馬県中之条町(旧・六合村〈くにむら〉)から、新潟県上越市まで、山中を経て日本海へ至る国道。群馬・長野県境の手前で断絶しており、10kmほど北上した箇所から道が再開する。ゆるく気持ちのいいカーブが続く道だが道幅はあまり広くなく、1車線から1.5車線を繰り返す。道の駅 八ッ場(やんば)ふるさと館から国道405号の始点までは国道292号と群馬県道55号経由で約18km。
本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。
須藤英一
1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape