白山白川郷ホワイトロード
写真1 山の尾根に沿った緩やかなワインディングロード(撮影エリアは地図1を参照)

白山白川郷ホワイトロード(石川県・岐阜県)。世界遺産白川郷を望む、天空のワインディングロード

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

世界遺産白川郷を望む、天空のワインディングロード・白山白川郷ホワイトロード(石川県・岐阜県)を走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

合掌造りの集落へ続くかつてのスーパー林道

その昔「白山(はくさん)スーパー林道」と呼ばれていたこの道は、石川県と岐阜県を結ぶ33.3kmのドライブコース。白山国立公園内にあり、岐阜県側は世界文化遺産・白川郷合掌造りの集落へと続く。白山の山麓北側を越える山岳道路だが、道路の整備状況はとても良く、だれでも気軽にドライブを楽しめる。パーキングが多く、展望台や滝などの見どころもあり、ウォーキングコースなども用意されている。

写真2 広い空と白山国立公園内の山々を望む快走路(撮影エリアは地図2を参照)

写真2 広い空と白山国立公園内の山々を望む快走路(撮影エリアは地図2を参照)

白川郷方面の馬狩(まがり)料金所から進むと、すぐに山岳道路らしい上りのワインディングが始まる。開放感のある広い空と眼下の眺めを楽しみながら走り、白川郷展望台に着く。駐車場から少し歩けばデッキから見事な白川郷の絶景が眺められる。さらに走ると、最高地点(標高1,450m)の三方岩駐車場にたどり着く。晴れた日にはここから北アルプスを遠望できる。県境のトンネルを抜ければ石川県だ。

写真3 蛇谷(じゃたに)峡谷随一のふくべの大滝。落差86mの流れは豪快で、水しぶきが観瀑台まで飛んでくることも(撮影エリアは地図3を参照)

写真3 蛇谷(じゃたに)峡谷随一のふくべの大滝。落差86mの流れは豪快で、水しぶきが観瀑台まで飛んでくることも(撮影エリアは地図3を参照)

さまざまな滝と峡谷美が楽しめる

石川県側に入ると、道は深い谷へ向かって下りとなる。白山を眺める白山展望台や国見展望台などを過ぎると、最大の見所の一つ、落差86mの「ふくべの大滝」に着く。この林道ができるまでは見ることのできなかった、幻の滝といわれている。ここから先は深い谷に沿って走り「日本の滝100選」にも選ばれた姥ヶ滝(うばがたき)など、大小7つの滝が織りなす峡谷美を楽しむことができる。


白山白川郷ホワイトロード(石川県・岐阜県)データ

石川県白山市尾添から岐阜県大野郡白川村鳩谷へと続く、延長33kmの有料山岳道路。旧名称は白山スーパー林道で、2015年4月1日に新たに愛称が変更された(正式名称は白山林道)。途中には白川郷を見下ろせる「白川郷展望台」や、白山山頂の「御前峰」、珍しい原生林の樹海などの眺めが広がる「白山展望台」がある。二輪車の通行は不可。道の駅白川郷からホワイトロード白川郷展望台までは約11km。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。

日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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