写真1 湖北一帯の穏やかな湖面と、湖上にせり出す桜の見事な枝ぶり(撮影エリアは地図1を参照)

海津大崎(滋賀県)。琵琶湖八景にも選ばれた神秘的な雰囲気の湖岸道路

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

琵琶湖八景にも選ばれた神秘的な雰囲気の湖岸道路、海津大崎をドライブします。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

青く澄んだ湖面に映り込む山々、美しさに思わず息をのむ

海津大崎(かいづおおさき)は琵琶湖の北にあり、湖岸は景勝の地で琵琶湖八景に選ばれているほど有名だ。湖北一帯の湖岸では青く澄んだ湖面に周辺の山々が映り込み、静謐(せいひつ)で神秘的な雰囲気を醸し出している。こちらを走る滋賀県道557号の沿道には多くの桜が植えられて桜の名所となっており、1990年3月には「さくら名所100選」に選定された。

写真2 樹齢70年以上の見事なソメイヨシノ約800本が、湖岸に沿っておよそ4kmにわたり続く海津大崎(撮影エリアは地図2を参照)

写真2 樹齢70年以上の見事なソメイヨシノ約800本が、湖岸に沿っておよそ4kmにわたり続く海津大崎(撮影エリアは地図2を参照)

マキノ町の国道161号から県道557号に入るとすぐ、海津大崎湖岸園地に辿り着く。駐車場も備えているので、こちらに車を止め、散策しながらゆっくりと桜を見てもよい。西浅井町大浦方面へ湖岸沿い約4kmにわたって桜が続く。さらに走り「義経隠れ岩」などの名所を過ぎると、海津大崎港の「竹生島(ちくぶしま)めぐり観光船のりば」に着く。こちらでクルーズ船に乗ると、湖から桜を楽しめる。

写真3 どこまでも続く桜並木。青空と湖面のブルー、桜の花のピンクが春らしいコントラストを描く(撮影エリアは地図3を参照)

写真3 どこまでも続く桜並木。青空と湖面のブルー、桜の花のピンクが春らしいコントラストを描く(撮影エリアは地図3を参照)

桜の季節の週末には渋滞緩和のための規制が実施されることも

桜はまだまだ続く。流れゆく桜並木の風景は、走りながらでも十分に楽しむことができる。そして桜の木々の間からは、琵琶湖の静かな湖面が遠くの景色を映し出している。ルート上に駐車場は少ないので休憩のタイミングには注意しよう。また桜のシーズンには渋滞が起きるほど混雑する。満開が予想される週末には、一方通行などの規制が実施されることもある。


海津大崎(滋賀県)データ

奇岩岩礁が神秘的で、猛々しい雰囲気の景勝地。琵琶湖八景「暁霧(ぎょうむ)・海津大崎の岩礁」として有名だ。湖岸には樹齢80年を超える老桜や次世代に引き継ぐ若木も含め、約800本の桜並木が約4kmにわたって続き、近畿地方では最も遅い桜の名所として知られている。古くから奥琵琶湖に春の訪れを告げる風物詩になっており「さくら名所100選」にも選ばれている。道の駅 マキノ追坂峠からは約4.3km。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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