パールロード(三重県)。リアス海岸を眼下に走る、鳥羽~志摩を結ぶ爽快ドライブウェイ
絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
リアス海岸を眼下に爽快なワインディングを楽しめる、パールロードをドライブします。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。
リアス海岸を眼下に眺める走りやすい展望ロード
鳥羽と志摩をつなぐ稜線を駆け抜け、美しいリアス海岸を眺めながら走る23.8kmの展望ロード。海岸を眺めるといっても海のすぐそばを走るのではなく、山の上から見下ろすような展望になる。2006年までは有料道路だったため、道路整備が行き届いておりとても走りやすく、展望台やパーキングも数多くある。南側には志摩スペイン村があり、観光バスも走っている。
写真2 鳥羽展望台へと上る、緩やかなワインディングロード(撮影エリアは地図2を参照)
パールロードの入り口は、鳥羽から南へ海岸沿いを走ると見えてくるアーチ型の真っ白な「麻生の浦(おうのうら)大橋」になる。生浦(おおのうら)湾のかきの養殖を見ながら、道は上りはじめる。最初に現れるのが、鳥羽展望台。2022年12月29日に「鳥羽展望台 海女のテラス」としてリニューアルオープンした。広い駐車場があり、標高163mから海を眺めることができる。冬など空気の澄んだ日には、はるか遠くに富士山が見えることもある。
写真3 青い海に映える赤いアーチ橋・的矢湾大橋(撮影エリアは地図3を参照)
眺めのよい展望台や潮風の心地よい駐車場で休憩
しばらく走ると面白展望台に着く。名前が「おもしろ」なので気になるが、南側の太平洋やリアス海岸の地形を眺める展望台だ。その他にも小さなパーキングがあるが、途中でパールロードを外れて的矢湾へ立ち寄ると、心地よい海風を浴びることができる。さらに西へ走ると、赤い色が目をひく的矢湾大橋がある。橋の手前には展望台があり駐車場が完備されている。リアス海岸の青い海と赤い橋のコントラストが美しく、目を楽しませてくれる。この橋を渡ると志摩スペイン村はすぐだ。
パールロード(三重県)データ
正式名称は三重県道128号鳥羽阿児線。日本の名道50選にも選ばれた、鳥羽~志摩を結ぶ全長23.8kmの無料のドライブウェイ。展望道路ならではの爽快な風景と山岳道路の面白みを同時に味わえる。全線にわたって伊勢湾の眺めが楽しめ、緩いワインディングが続くので、ドライブ初心者にもおすすめだ。第二伊勢道路・鳥羽南白木ICからは、国道167号と県道750号経由で約14km。
本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

須藤英一
1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape
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