友人とドライブするキンタロー。さん
聞き手・構成=張江浩司 / 編集=中野藍人 / イラスト=本 秀康

失恋でボロボロになったキンタロー。を救った名曲〈DJ OZMA / 疾風迅雷~命BOM-BA-YE~〉

キンタロー。さんが語る、人生を励ましてくれたドライブミュージックたち
キンタロー。

今月選曲を担当するのは、お笑いタレントのキンタロー。さん。第3回は自身が「数少ない友達とのドライブの思い出」と語る香川でのドライブ旅行の思い出と、芸人になったきっかけを伺いました。

音楽好きの著名人たちが、月替わりで自動車やドライブにまつわる音楽との思い出とともに至高のドライブミュージックを4曲紹介します。

目次

3. DJ OZMA / 疾風迅雷~命BOM-BA-YE~

みんななんで私の運転を怖がるんだろう?

芸人になる前に、友達4人と香川までドライブしてうどん食べ放題に行ったことがあります。その時は友達が運転してくれてたんですけど、その子がDJ OZMAさんのアルバムをずっと何周もリピートで流してたんですね。もう曲を覚えちゃうくらいだったんですけど、その中で特に好きになったのがこの曲でした。ラブソングじゃない、奮い立たせてくれる歌なので、「ここから戦ってやるぞ! 」という当時の心境にマッチしたんだと思います。それ以来、自分のクルマでもよく聴くようになりました。気に入ると何回も聴いちゃうんですよね。高速を走りながら大音量で流して大声で歌ったりしてました(笑)。

当時、なぜ「戦ってやる」という心境だったかというと、付き合っていた男性と別れたんです。4〜5年入れあげていて、結婚すると思ってたんですよ。大学生の頃に吉本新喜劇のオーディションにも受かったことがあるんですけど、同じダンス部だったその彼に「お笑いかダンス、どっちかにしろ!」と言われて、ダンス講師の資格を取って専念することにしたんです。それなのにいきなり後輩と浮気されて……。身も心もボロボロでした。私はいろんなことをなげうって犠牲にしたのに。でも、この曲のおかげで、そこから再起する気持ちになれました。私をボロボロにした彼をギャフンと言わせたい、復讐したいって。

この香川までの旅行が、数少ない友達とのドライブの思い出ですね。陰キャなので、ドライブするにしてもだいたい一人なんです。実家のお墓が景色のいい山のほうにあるので、そこまで運転するのがけっこう好きでした。

一人で運転したい理由には、誰かを乗せて運転すると高確率で「怖い! 」と言われるってこともあるんですよね。危ない運転をしている自覚はまったくないんですけど、「左に寄りすぎ! 」とかって叫ばれるんで、だんだん自信がなくなってきました。ワーワー言われるの嫌なので、あまり人を乗せたくないんです。一人で景色を楽しむのが一番かなって。あ、そういえば教習所の適性検査で「運転に向いてない」という結果は出ましたけど、なんなら運転うまいほうだと思うんですよね。

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キンタロー。

愛知県岡崎市出身。関西外国語大学短期大学部卒。大学時代に始めた競技ダンス(ラテン)で全国4位の成績を収める。その後、社交ダンス講師、OLなどを経て、2011年松竹芸能タレントスクール入学。2012年4月、30歳にしてピン芸人としてデビュー。デビュー1年で、前田敦子さん、光浦靖子さんなどのものまねネタでブレイクを果たす。その後ものまねレパートリーやギャグを増やしながら、2児の母になり日々子育てと仕事に奮闘。精進しつつ、2024年春に12年間在籍してきた松竹芸能を卒業し独立。

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