115PSで走りを変えたブルーバード1800SSS誕生! 高速時代の新たな主役に
高速時代に対応するために新たに設定されたブルーバード1800SSS1970年の改良版ブルーバードは、510型の商品力を底上げする新シリーズとして登場。115PSを誇るL18型エンジン搭載の1800SSSが追加され、シリーズは計45車種の大編成へ。多様化する小型車市場に向けて魅力を大きく広げた。
【1970年9月4日】
商品力がアップした改良版「ブルーバード」発売!
1800SSSのコックピット。視認性を重視したメーター類と細身のステアリングが象徴するように、当時のブルーバードは“走りのセダン”としての素性を室内にも宿していた
2トーンカラーを採用したシートを装備。スポーティーなクーペモデルだが、前席は4ドアセダンと変わらない快適性も持ち合わせていた
1970年9月4日に発売されたブルーバードは、3代目510型の商品力を底上げするために投入された改良シリーズである。
初代モデルの発売から11年を経て生産累計は約170万台に達し、ブルーバードはすでに“国民的セダン”として確固たる地位を築いていた。この改良は、外観・内装の質感向上と新グレードの追加を軸に、シリーズ全体の魅力を高めることが目的とされている。
外観では、豪華さと個性を盛り込んだ新デザインのラジエーターグリル、大型テールランプ、黒塗装のサッシュなどを採用し、フロントからリアまで印象を刷新。ボディーサイドやトランクリッドのエンブレム色も変更され、細部の質感向上が図られた。
最大のトピックは、L18型エンジンを搭載した「1800SSS」の登場である。東名高速道路の全線開通を受け、より高速巡航性能が求められる時代に対応するための設定で、同エンジンは115PS/15.5kgmを発揮。従来の1600SSSを上回る余裕ある走りを実現し、“ブルーバードSSS=走りの象徴”というブランド価値をより強固なものにした。
さらに、従来の1.3Lエンジンを1.4Lへ拡大した1400シリーズを設定し、4ドアセダンに上級仕様の「GL」を追加するなど、ラインアップの拡充も進められた。これによりブルーバードは乗用車36車種、バン9車種、計45車種という圧倒的なバリエーションを持ち、小型車市場の多様化に応える体制を整えている。
1970年の改良は、510型ブルーバードを“国民車”から“多様化時代の主役”へと押し上げた転換点であり、その中心にあったのが1800SSSの登場だった。
【KH510WTK型 ダットサン・ブルーバード1800SSSクーペ】
●全長×全幅×全高:4095×1560×1405mm ●ホイールベース:2420mm ●車両重量:950kg ●搭載エンジン:L18 型(1770cc 水冷直列4気筒OHC)
外観はさらに洗練され、フロントグリルやリアコンビランプが新デザインへと刷新された。直線基調の端正なボディーに、躍動感と高級感を両立させた510型ブルーバードらしいたたずまいが際立つ。写真は1800SSSクーペ