ミゼット、キャリイ、サンバートラック、ミニキャブトラック、アクティトラック、ポーターキャブ…軽トラックって何がすごい!?
北米でもブームが広がる、日本独自の軽トラックの歴史を一挙紹介!実用的な積載量や小さい最小回転半径など、商用車として優れた性能を持つ軽トラック(軽トラ)。最近は軽トラをキャンピングカーや車中泊仕様などにカスタムすることも流行っているほか、北米など海外での人気が過熱。日本のガラパゴス的存在だった軽トラは、今や世界的に注目を集めているのだ。今回は黎明期から高度経済成長期、現在に至るまで時代を彩った名車を中心に軽トラの魅力をご紹介!
軽トラが広まったのは1960年代
走るのを見かけない日はないほど、身近な存在となっている軽トラック。数ある商用車の中でも高い人気を誇るには、ちゃんとした理由がある。まずは軽自動車ならではと言える、扱いやすいサイズ感。都会の狭い路地にもスムーズに入ることができ、農業が盛んな地方においては道幅が狭い農道、未舗装路にも難なく分け入って行ける。扱いやすいことが老若男女を問わず愛される理由だろう。最大積載量は350㎏と他の商用車と比べたら少なく感じるかもしれないが、農作物の積み込みなどの用途には十分なスペック。そして軽自動車だからこそ、軽自動車税など維持費の安さも強みである。安全装備の義務化などで年々高額となりつつある新車でも、ダイハツ・ハイゼットトラックの場合90万円台からというプライスも魅力的。軽トラが愛される理由も納得と言える。
そんな軽トラの歴史は古く、1950年代にはすでにダイハツ・ミゼットなどの軽3輪トラックが荷物満載の状態で独特の空冷サウンドを響かせて未舗装路を走っていた。
日本でモータリゼーション(クルマ社会化)が一気に加速する1960年代前半から、各社の軽トラックが続々デビューした。タイヤは4輪に、ボディ形状もボンネットタイプやセミキャブオーバータイプ(※)から、現在の主流となるフルキャブオーバータイプへと移行していく。エンジンも空冷から安定して走れる水冷に変わり、1980年にスバル・サンバートラックが軽トラ初のパートタイム4WDを導入。この機能は各社に広まり、走破性能がより高まったことで農作業従事者にも支持される存在となった。
※キャブオーバーとは日本のトラックやワンボックスカーが多く取り入れる構造で、エンジンの真上に運転席(キャビン)があるタイプで、荷台のスペースを広く取ることができる。セミキャブオーバーは、短いボンネットを持ち、一般的にはパワートレーンの一部が運転席の下にあるタイプ
そして数度の軽自動車規格の改正により、安全性能や居住空間も向上。現在ではエアコンやパワーウインドーなどの快適装備はもちろん、予防安全技術も充実。ダイハツ・ハイゼット トラック ジャンボとスズキ・スーパーキャリイのように、キャビンを大型化することでシートのリクライニングを可能にしたモデルも人気を博し、日常生活でも過不足なく使えることから、仕事専用ではなくメインカーとして選ぶユーザーも増えている。
あまりにも身近な存在である軽トラだから、普段乗っていると高確率で同じ車種とすれ違う。ユーザーの中には他と被りたくない、自分らしさを主張したいという人も多いためか、実は軽トラはカスタマイズのベース車としても人気が高く、軽トラに対応したサイズのオフロードタイヤも数多く販売されている。また持ち前の荷台を生かして、キャンピングカーや車中泊仕様にカスタマイズするユーザーもいる。その極めつきとして軽トラックをキャンピングカー仕様に架装する業者も増えており、キャンプなどのアウトドアシーンでも目にするようになってきた。華美な装飾がないシンプルな作りだからこそカスタマイズのやりがいがあるのも、軽トラの良さと言えるだろう。
そして「なぜ?」とも思えるが、軽トラは北米をメインに海外でも注目を集めていることはご存じだろうか。そもそも660ccの軽自動車は海外ではほとんど新車販売されていない、日本独自のクルマである。しかしアメリカでは、主にハンティングに行くときに軽トラが便利なのだとか。木と木の間隔が狭い場所では、アメリカ特有のフルサイズトラックよりもコンパクトな軽トラのがほうが戦力になるからだという。ヒッチトレーラーに軽トラを積んで現地近くまで行き、バギー感覚で走らせるのがスタンダード。さらに最近では現地の軽トラ愛好家たちによるSNSのコミュニティも盛り上がり、日本からの輸出台数も年々増加。一部の州では登録ができないという縛りもあるなか、アメ車と比較して燃費の良さや扱いやすさが評価され、静かなブームとなっている。
このように国内外から注目を集めている軽トラだが、今回は過去に販売された名車を振り返るとともに、現在でも新車で購入できるモデルなど、より深く軽トラをクローズアップしていこう。
軽3輪界のロングセラーは高度経済成長期のシンボルだった
ダイハツ・ミゼット(1957年登場)
ダイハツ・ミゼット(MP3型)1959年製。ハンドルが、バイクのようなバー型から丸ハンドルに改良された。鳥のくちばしを連想させるノーズ部分が愛きょうたっぷり。最大積載量は300㎏であった
戦前から普及していたオート3輪だが、ダイハツが1957年に発売したミゼットは維持費の安さがウリの軽自動車規格で設計。価格自体も大幅に抑えたことで、中小企業や個人店を中心に大ヒット。同時期に普及したテレビでは大村崑のCMが話題となり、知名度も一気に上昇。マツダのK360など、他社もミゼット人気に追随して軽オート3輪を発売するほどだった。軽4輪が普及しても1972年まで生産を続け、スバル360とともに高度経済成長期を象徴するクルマとして今も多くのファンを持つ。
60年以上の歴史を持つダイハツ初の軽4輪トラック
ダイハツ・ハイゼット(1960年登場)
まずはトラックからデビューし、その後はライトバンとパネルバン(※)を追加。無駄のないスッキリとしたスタイリングが愛くるしい
※乗用のミニバンやステーションワゴン、ワンボックスなどと同じ形状ながら、荷物を運ぶために作られた商用の貨物車をライトバンと呼ぶ。そのうち荷台スペースがウインドーのないパネルで覆われたものをパネルバンと呼ぶ
ミゼットが大ヒットとなったダイハツだが、並行して販売していたのが4輪タイプの軽トラック「ハイゼット」。このモデルがダイハツ初の軽4輪モデルとなる。デビューは1960年で、ボディ形状は今のハイゼットとは異なりボンネットタイプ。荷物の積載能力をキープしながら、居住性も追求していた。エンジンは17馬力を発生する空冷2サイクル。その後マイナーチェンジで水冷2サイクルに変更された。1964年にキャブオーバータイプの2代目ハイゼットがデビューするが、初代も1967年まで併売された。
スズキの成長を後押しした本格派軽4輪トラック
スズキ・スズライトキャリイ(1961年登場)
スズライトキャリイの生産体制を強化すべく、愛知県に新工場を建設。指揮者として建設に携わったのが現スズキ相談役の鈴木修氏(写真は初代スズライトキャリイFB)
スズキを代表する車種のひとつ、キャリイ。ダイハツのハイゼットとともに60年以上の長い歴史を誇る名車だが、デビューはハイゼットより1年遅い1961年。当初は「スズライトキャリイ」(初代はスズライトキャリイFB)の名で販売された。荷台スペースの広さを確保するべく、セミキャブオーバータイプのボディを採用。荷物の積み降ろしのしやすさも評価された。エンジンは新設計の空冷2サイクルで、ボンネット内ではなくシートの下に配置された。29.5万円という30万円を切るお手頃価格により、販売台数を飛躍的に伸ばした。
後にサンバーの伝統となるリアエンジンレイアウト
スバル・サンバートラック(1961年登場)
下に行くにつれて張り出しを持たせたフロントマスクが特徴で、「くちびるサンバー」という愛称を持つ。ドアはスバル360と同じ前開き
日本でのマイカー文化の普及に貢献したスバル360の登場から約3年、1961年に発売を開始した初代サンバートラック。他社はボンネットタイプが主流だったなかで、いち早くキャブオーバーボディを採用。その分荷物の積載スペースを稼ぐことができ、中小企業からも好評だった。また、後に「農道のポルシェ」と呼ばれる由来となった4輪独立懸架とリアエンジン方式も、この初代から採用していた。空荷状態でもトラクションがかかるということで、山間地での農業従事者からも愛された一台。
ハイパワーを生み出す高回転型の水冷エンジン
ホンダ・T360(1963年登場)
サスペンションはフロントがウィッシュボーン、リアはリーフスプリング。荷台を伸ばして排気量を上げた小型車登録のT500も販売された
現在は生産を終了してしまったホンダの軽トラック、アクティのご先祖様が1963年に発売されたホンダ・T360。すでにオートバイの生産を進めてきたホンダが送り出した、初の4輪車である。エンジンは他社の同クラスがほとんど空冷であるなか、水冷直列4気筒を採用。しかも日本初となるDOHCで最高出力は当時では驚異の30馬力。かなりコストをかけられた高回転型エンジンだが、ライバルのハイゼットやスズライトキャリイの販売台数には遠く及ばなかった。だが社名の頭文字をあしらったHマーク入りのフロントマスクは、改めて見るとセンスを感じる。
後にスタンダードとなるキャブオーバーボディ
スズキ・キャリイ(1966年登場)
床面地上高を580mmに抑えることで、荷物の積み降ろしに配慮。足まわりの設計に加え、ワイドタイヤを設定して走行安定性が向上
2代目のスズライトキャリイが継続して販売されるなか、1966年にフルモデルチェンジを実施。車名もスズライトが取れ、「キャリイ」となった。ボディ形状もスズライトキャリイとは大きく異なり、キャブオーバータイプを採用。荷台のスペースを大幅に拡大したことで使い勝手が格段に向上した。エンジンは2代目と同様、耐久性を向上させた2ストローク2気筒のFB型を搭載。途中で荷台に座席を備えた、4人乗りの幌仕様も販売された。今では法規上NGだが、当時は軽トラで4人乗りが認められていたのだ。
レトロな雰囲気全開のユニークな顔つき
三菱ミニキャブトラック(1966年登場)
マイナーチェンジ前のモデルはヘッドライトの間にミニキャブのエンブレムを配していたが、素材は美しいステンレスを採用した
他社が続々と軽トラックを発表するなか、三菱も追随。同社初の4輪軽自動車である三菱360(1961年発売)に設定されたピックアップ型トラックの生産を経て、1966年にキャブオーバー型の初代ミニキャブがデビュー。荷台は定番の三方開き、そして現在では見ることがない一方開きの2種類が用意された。エンジンはリードバルブの導入で出力を21馬力まで向上させた空冷2気筒。つぶらな丸目2灯のヘッドライト、そして車内に風を取り込むための開閉式ベンチレーターを採用したフロントマスクがかわいらしい。
まるで小動物のような癒やし系のスタイリング
マツダ・ポーターキャブ(1969年登場)
1969年の登場時は、荷台は一方開きのみ。1973年の改良で三方開きが追加されるが、旧車好きにはまとまりがある一方開きの人気が高い
マツダの軽トラックの歴史は古く、ルーツは1961年に発売したボンネットタイプのB360。1968年のフルモデルチェンジで車名がポーターに変わり、ボディはボンネットタイプを継続。その後1969年にキャブオーバータイプのポーターキャブが登場。内外装の変更や軽自動車規格変更に伴う550ccエンジンの搭載を経て、フルモデルチェンジを行うことなく1988年まで生産された(販売は89年まで)。だが550ccが搭載された1977年を境にスタイリングがガラッと変わったから、360ccとの見分けが付きやすい。なお550ccエンジンは自社開発ではなく、三菱自動車製を搭載した。
軽トラック唯一のミッドシップレイアウト
ホンダ・アクティトラック(1977年登場)
重量配分に優れたエンジンのレイアウトから、「農道のポルシェ」と言われたサンバーのように「農道のフェラーリ(またはNSX)」と呼ばれたことも
T360とその後継車種となるTN360の発売を経て、1977年に誕生したホンダ・アクティトラック。軽自動車規格変更のタイミングもあってエンジンは360ccから大幅にパワーアップした550ccとなるが、車両の中央付近にエンジンを配置するミッドシップレイアウトが最大の特徴。空荷状態でもトラクションがかかるという理由からユーザーから好評で、2代目以降のアクティにも踏襲される。初代はマイナーチェンジを繰り返しながら1988年まで生産。その後は4代目まで続き、2021年の生産終了をもってホンダは軽トラ市場から撤退した。
これも軽トラ!? 個性あふれるマニアなピックアップ
実用性に特化した一般的な軽トラックとは異なり、スタイリングを重視した個性的な軽ピックアップトラックも存在した。一応4ナンバーの商用車くくりとして最大積載量の設定もあったが、普通の軽トラよりは少ない。荷物を積む用途ではなく、他とは違った軽自動車に乗りたいというユーザーに好まれた。2代目のセルボをベースとしたスタイリッシュなスズキ・マイティボーイ、ダイハツが誇る名車の名を冠したミゼットⅡがその代表格。またダイハツ・ハイゼットバンをベースに、後部を荷室として仕切ったハイゼットデッキバンも変わり種。こちらは現行型にも導入されている。
「スズキのマー坊とでも呼んでくれ。」のキャッチコピーが有名なスズキ・マイティボーイ。当時の軽では珍しいオートマチック車も存在したが、まだ2速だった
冷蔵庫を立てたまま運べるため電器屋さんにも好まれるダイハツのデッキバン。現行型はハイゼットとアトレーそれぞれにデッキバンを設定する
1人乗りを設定する画期的な試みに挑戦
ダイハツ・ミゼットⅡ(1996年登場)
1998年に改正された軽自動車規格に対応するべくバンパーを延長して安全基準を満たすなど改良を行ったが、2001年に生産を終了した
ミゼットの名を受け継いでデビューしたミゼットⅡは、当時の軽自動車としてもかなり異質な存在。フロントフェンダーが出っ張っているため視覚的に大きく見えるが、ボディサイズは同時期のムーヴなどと比べてもかなりコンパクト。そのため最小回転半径は3.6mで、抜群に小回りが利く。最大積載量は150㎏で、普通の軽トラックと比べて荷台が浅かったこともあり、商用向けではなかった。だが後部の空間をバン型にしたカーゴが追加されたことで、荷物の積み込みがしやすくなった。なお一部改良で2人乗りが追加されたが、デビュー当初は1人乗りというかなり割り切った仕様だった。
日産初の軽トラックはミニキャブのOEM
日産クリッパートラック(2003年登場)
クリッパートラックの販売を機に日産と三菱の関わりが強くなり、後に合弁会社を立ち上げて共同でサクラ やeKクロス EV などの軽EVを開発している
クルマ業界では他社から車両の供給を受け(OEM)、エンブレムなど細部を変えて販売するという手法が存在する。軽トラも、マツダが8代目のスズキ・キャリイをOEM供給してもらい「スクラム」の名で販売するなど、自社開発が難しいメーカーは他社からの協力を仰いでいた。日産も購買層を広げるために2002年から軽自動車の販売を始めたが、他社からOEM供給を受けていた。第1弾のモコ(スズキ・MRワゴンのOEM)に続いて発売されたクリッパートラックは、三菱ミニキャブトラックのOEM。改良ごとに専用デザインのグリルを設定するなど、ミニキャブと差別化を図っていた。
多くの要望に応えてトヨタの軽トラが誕生
トヨタ・ピクシストラック(2011年登場)
初代は、ダイハツの9代目ハイゼットトラックからのOEMとなる。ハイゼットに用意されていたハイルーフ車は設定がなかった
トヨタもユーザーや販売店からの強い要望を受け、価格がお手頃な軽自動車の販売を始めることとなり、「ピクシス」シリーズとしてラインアップを拡充していった。しかし子会社であるダイハツからOEM供給を受けており、基本的にはバッジが違うだけでOEM元の車両と大きな変更点はなし。仕事用としてのニーズがある軽トラックも、2011年にハイゼットトラックのOEMでピクシストラックを発売開始。しかしハイゼットで言う「ジャンボ」のような、ビッグキャビンの設定はない。ちなみにスバル・サンバーも自社生産を終え、2012年からハイゼットのOEMモデルを販売している。
アウトドア系カスタムも人気
記事冒頭で述べたとおり、軽トラはオフロード車を彷彿とさせるアウトドア系カスタムも人気が高い。悪路を駆け抜けるのに適した扱いやすいサイズ感、また切り替え式4WDやデフロックの設定があることから、オフロード車の方向性にもマッチする。軽トラの純正ホイールにピッタリな12インチのオフロードタイヤも販売されるなど、ワイルドなカスタマイズを楽しむには今が最も旬と言える。キャンプはもちろん、マリン&ウインタースポーツのお供にもオススメの一台だ。
アゲ系カスタムの勢いは自動車メーカー側も意識しており、スズキはスーパーキャリイをベースに悪路が似合うコンセプトモデルを製作
いま新車で買える軽トラは!?
ひと昔前は各自動車メーカーが自社で開発・生産していた軽トラック。しかし開発コストとの兼ね合いから自社生産を断念するメーカーも増えており、現在は純粋に自社で開発しているのはスズキ・キャリイとダイハツ・ハイゼットのみ。それ以外のメーカーはスズキとダイハツからOEM供給を受け、名前を変えて販売している。OEM車は基本的に車体やステアリングにあしらったロゴが違う程度で、エクステリアなどのデザインを専用で設計することはない。またOEM元の車両と比べてグレードが必要最小限に整理され、ディーラーオプションの選択肢も少なくなるなどの違いがある。
スズキ・キャリイ(2013年登場)。ショートホイールベースとしたことで小回りが利くようになり、足元の空間も広がった。2018年には大型キャビンのスーパーキャリイが登場
ダイハツ・ハイゼットトラック(2014年登場)。カラーリングの刷新や魅力的なパックオプションを用意して、若者や女性にもアピール。2021年のマイナーチェンジで軽トラ初のCVTを採用
※2024年10月にて生産終了のため、在庫がなくなり次第販売終了
三菱ミニキャブトラック(2014年登場)。自社開発をやめ、7代目からキャリイのOEMとしてミニキャブトラックを販売開始。スーパーキャリイに相当する大型キャブの設定はなし
スバル・サンバートラック(2014年登場)。長らく自社生産だったサンバートラックも、先代からハイゼットのOEMモデルに。ジャンボと同じ大型キャビンのグランドキャブを設定
※2024年10月にて生産終了のため、在庫がなくなり次第販売終了
トヨタ・ピクシストラック(2014年登場)。ハイゼットのフルモデルチェンジに合わせて2代目に移行。カラーリングやパックオプションはハイゼットと比べると少なくなる
日産クリッパートラック(2013年登場)。先代はミニキャブトラック、現行型はキャリイのOEM車としてクリッパートラックを販売。フロントグリルは専用のデザインを設けた
マツダ・スクラムトラック(2013年登場)。現在は三菱と日産もキャリイのOEM車両を販売しているが、最も古い関わりを持つのがマツダのスクラム。現行型で4代目となる
基本的な用途は昔から変わらない軽トラだけど、過去のモデルと比べると装備が充実し、普段使いも快適になって大きな進化を感じる。またカスタマイズも気軽に楽しめるようになり、クルマとしての魅力がさらに増したのではないだろうか。日本伝統の軽トラ文化は永遠なり!
岩田直人
いわた・なおと 自動車雑誌専門の編集プロダクションと出版社勤務を経て、2009年にクルマ系フリーライターとして独立。カスタマイズカーはジャンルを問わず大好物で、自身もいちユーザーとして愛車のドレスアップに励み、アワードも多数獲得。