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文=津島 孝

便利な移動手段として都民に愛される都バス。その開業は関東大震災がきっかけだった?

知っているとちょっと自慢できるクルマ関連の記念日

東京の区部中心部~下町地域、江戸川区の一部、多摩地域の一部で運行している都バス。都心の主要エリアを含む広範囲をきめ細かく網羅しており、日常の移動手段として日々利用している人も多いだろう。その開業は関東大震災がきっかけだった……。

1月18日は「都バス(開業)の日」

1924(大正13)年1月18日、東京都交通局の前身である東京市電気局が乗合バスの営業を開始。これを記念して、東京都交通局が制定した。開業前年の1923(大正12)年9月1日に発生した関東大震災により、東京市が運営していた市電(路面電車)などの交通機関が壊滅的な打撃を受ける。復旧にはかなりの時間がかかると見込まれたため、代替輸送機関として比較的開業が容易な乗合バスが導入された。最初に開通したのは巣鴨駅~東京駅、中渋谷駅~東京駅の2系統。震災から約5か月足らずのスピード開業ではあったが、以降、長く都民に親しまれる都バス(都営バス)の始まりとなった。

トヨタ自動車の燃料電池バス「SORA」

2024年1月18日に100周年を迎えた都バスは、時代のニーズに合わせて車両の新機能や新サービスを導入している。水素と酸素を化学反応させて作った電気で走る燃料電池バスは、2017年3月21日から市販車では日本初となる営業運行を開始。東京都交通局では、2024年4月時点で75両を保有している。写真はトヨタ自動車の燃料電池バス「SORA」(写真=トヨタ自動車)

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