運転席から見た、時速40kmで走行中の車道の風景を、青い線のイラスト(一部赤)で描いています。道路には大きな赤い矢印があり、左側を走る自転車との距離が「50cm」であることを、赤い文字と矢印で示しています。自転車の左側の歩道には、赤い線のネコのようなキャラクターが歩いており、車の右側には白いバンと黄色のセンターラインが描かれています。このイラストは、記事内の「50cmの間隔を空けて、速度を落とさず自転車を追い越すのは、違反?」というクイズのシチュエーションを視覚化しています
監修=松居英二(弁護士)/イラスト=どいまき/文=原田磨由子

自動車で走行しているとき、間隔を空けず、速度も落とさず自転車を追い越すのは、違反?

道路交通法や道路運送車両法など、覚えておきたい交通ルールをクイズでチェック!

自転車を追い越すとき、どのくらいの間を空けていればスピードを落とさなくても違反にはならないのでしょうか?

道路を通行するにあたっては、守らなければならない交通ルールがあります。しかし、普段から違反かどうかを気にしないで通行しているのではないでしょうか。どこが違反にあたる運転行為なのかをクイズで再確認しましょう。

クルマで、見通しのいい道路を制限速度内の時速40kmほどで走行中、左前方に自転車に乗っている人がいるのが見えました。こちらは法定速度で走行しており、自転車を運転する人も道路の左側端を危なげなく、軽快に走っています。センターラインは、追い越しのためのはみ出しを禁止するオレンジ(黄色)で引かれていたため、自転車との間に50cmほどの距離を空けて、対向車線にははみ出さずにそのままのスピードで追い越しました。
この運転行為は、以下の選択肢のうち、どれに該当するでしょうか?

答え:2. 50cmほどでは、速度を落とさず自転車のそばを通行するのに十分な間隔とはいえないので、違反

2026年4月1日から改正道路交通法が施行され、第18条(左側寄り通行等)の規定に3項と4項が追加されました。

新たに加えられた3項では、車両(自転車や特定小型原動機付自転車等を除きます)が、車道を同一方向に進行する自転車や特定小型原動機付自転車等の右側を通過する場合の走行方法について、車両と自転車等との間に「十分な間隔がないとき」は、その「間隔に応じた安全な速度で進行しなければならない。」と定めています。

クルマがその横を通過しようとする自転車等との間に十分な間隔が取れない場合は、間隔に応じた安全なスピードで通過しなければなりませんが、時速40km程度で通過するには、50㎝ほどでは十分な間隔とは言えませんから、このケースでは、追い越し時のスピードを十分に落とす必要があります。

従って、正解は2の「50cmは十分な間隔とはいえないので、速度を落とさずに自転車の側方を通行するのは違反」となります。

十分な間隔と安全な速度についての明確な規定はありませんが、例えば警察庁資料『自動車等が自転車等の右側を通過する場合の通行方法 』では、「少なくとも1メートル程度間隔を空ける」ことが推奨され、

「自転車等と1メートル程度の間隔を確保できない場合には、時速20キロメートルから30キロメートル程度で運転しましょう」

としています。

この資料が「1メートル以上」としているのは、一般的な道路での、一般的な速度で走行する自転車の側方を通過の場合を想定していますから、自転車が高速度で走行していたり、路上駐車の車両や障害物などがあり自転車が進路を変更するかもしれないとき、路面に凹凸や砂などスリップする危険があるときなど、具体的な道路や交通の状況によって安全な速度と距離は変わることに注意してください。

側方通過に起因する事故を減らすため、速度と間隔を意識して運転しましょう。

なお、道路交通法18条に3項と共に追加された4項は、その横を通過される自転車や特定小型原付等に、できるだけ道路の左側端に寄り、クルマとの間に距離を保って走行することとしています。


道路交通法
(左側寄り通行等)
第18条 
(略)
3 車両(特定小型原動機付自転車等【注:特定小型原動機付自転車及び軽車両】を除く)は、当該車両と同一の方向に進行している特定小型原動機付自転車等(歩道又は自転車道を通行しているものを除く。)の右側を通過する場合(当該特定小型原動機付自転車等を追い越す場合を除く)において、当該車両と当該特定小型原動機付自転車等との間に十分な間隔がないときは、当該特定小型原動機付自転車等との間隔に応じた安全な速度で進行しなければならない。
4 前項に規定する場合においては、当該特定小型原動機付自転車等は、できる限り道路の左側端に寄つて通行しなければならない。

追い越しや側方通過に関するクイズは、こちらもチェック!

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バス停から発進しようとする営業中の路線バスの進行を妨げることは違反になるのでしょうか?

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松居英二

まつい・えいじ 弁護士。(公財)日弁連交通事故相談センターの委員・相談員として交通事故に関する法律相談、損害賠償額算定基準の作成などに参加。「JAF Mate」誌では2004年から2017年まで「クルマ生活Q&A」の法律相談を担当。

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