自転車で交差点を信号無視する様子と、急ブレーキを踏むクルマ、注意する警察
イラスト=北極まぐ

自転車に乗って赤信号で交差点に入ったら、青切符を切られるかも?

知っておきたい自転車のルール
遠藤まさ子

自転車への青切符(交通反則通告制度)は、違反者をむやみやたらと取り締まるのが目的ではなく、悪質な違反を取り締まることで自転車が関わる交通事故を減らすことが目的。ですから他者に影響を与えるような“危険運転”は、事故を回避できたとしても取り締まりの対象となる可能性があります。今回はそのひとつ、「信号無視」を取り上げたいと思います。

目次

検挙件数が大幅に増えている「信号無視」と「一時不停止」

警察が自転車の交通違反を認知した場合、基本的には現場で指導警告を行うとされています。自転車が青切符を切られるのは、「悪質・危険な違反」の場合とされています。違反の結果、周囲に危険な状態をもたらしてしまう場合などを指し、特に気を付けたいのは「信号無視」と「一時不停止」です。

そもそも信号や一時停止は、すべての車両が守らなければいけないルールですが、自転車に関してこの2つの違反は、近年、検挙数が急増しており、令和6年(2024年)にはそれぞれ2万件以上も検挙されています。これらは自転車の検挙件数のうち、合わせて8割以上にあたる件数です。それだけ交通事故の原因になりかねない危険運転であると判断されたのでしょう。

信号は交通量がある程度多い交差点などに設置されているものであり、そこを通過しようとしている人すべての指針となっています。守らなかった場合の周囲に及ぼすリスクも甚大です。

信号無視により、青信号を直進しようとした車が急ブレーキ! この場合の反則金は…?

自転車も車両のひとつとして、信号無視に対する責任は重く見られるようになってきています。

たとえば、自転車が赤信号を無視して起きた車との交通事故において、自転車側に100%の過失割合を認める判例が出されたこともありました(交差点の見通しが悪く、車側が交差点手前から徐行していた例)。もはや「自転車は交通弱者であり、100%の過失は問われない」という考え方は、改めたほうがいいでしょう。

周囲への危険性という側面から、事故にはならなかった場合でも自転車が取り締まりの対象となる可能性があります。
信号が黄色、もしくは歩行者用信号が点滅し始めたので急いで交差点を走り抜けたという行為に、覚えがある人は多いのではないでしょうか? 車が近づいていないようだったので、赤信号だけれども無理に通過しようとした……というさらに危険なケースもあるかもしれません。

危ないことはもちろん、その結果、青信号で進入してきた車が急ブレーキをかけたり、急ハンドルを切ったりして危険回避した場合、自転車側の信号無視の責任が重く見られ、6,000円の反則金の対象となる可能性があります。

車道? 歩道? 自転車はどの信号に従えばいい?

自転車が従うべき信号については、道路交通法(第7条)などで定められています。走行位置によって従う信号が変わるので、注意しましょう。

・車道を進行する際は「車両用信号」
・横断歩道を進行する際は「歩行者用信号」
・歩行者用信号に「歩行者・自転車専用」と表示されている場合は、車道を通行していても歩行者用信号に従う

また、赤信号で止まる場合は停止線の直前で止まるようにします。停止線がなければ、交差点もしくは横断歩道の直前で止まります。

ルールを守ろうとするとややこしく思えますが、交差点では一時停止し、安全を確認してから進入する習慣をつけておけば「信号無視」にも「一時不停止」にも違反することはないでしょう。

遠藤まさ子

えんどう・まさこ 自転車業界新聞、スポーツサイクルの編集などを経てフリーランスに。2015年より自転車の安全利用促進委員会メンバーとして、知っておきたい自転車の選び方から購入後のメンテナンス、正しいルール・マナーなどの情報を発信。全国の教職員、児童生徒、保護者などを対象に自転車通学セミナーも開催し、これまで延べ1万人以上が受講している。

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