自転車に「2人乗りで信号無視」「傘差し運転で一時不停止」の“ダブル違反”は青切符の対象!
知っておきたい自転車のルール
信号無視は危険性の高い違反であり、他の道路利用者に急ブレーキを踏ませるなどの事態を引き起こした場合、取り締まり対象となることは以前の記事「自転車に乗って赤信号で交差点に入ったら、青切符を切られるかも? 」で解説したとおりです。
では、交差点に誰もいなかった場合は、信号無視しても青切符の対象にはならないのでしょうか?
答えはもちろんNOですが、とりわけ「2人乗りで信号無視」や「傘差し運転で一時不停止」といった、2つ以上の違反を重ね、より事故の危険性が高まった場合には取り締まられる可能性が高いのです。今回はこうした“ダブル違反”について解説します。
自転車の青切符では、どの違反かよりも、事故の危険度が注視されている
自転車への青切符の導入を控え、「どの違反が取り締まられるのか」、「反則金はいくらか」が気になる方は多いと思います。しかし青切符の目的は事故の抑制であり、この施策を通じて自転車利用者に交通ルールをもっと周知し、危険運転を減らそうというものです。
違反項目自体も100以上ありますし、交通状況によって柔軟な判断が求められる場面も多いため、どれかひとつでも違反を犯したら即青切符というものではありません。警察が何より注視しているのは、自転車を運転している人の違反の「危険度」なのです。
この危険度については以前の記事で、「信号無視によって急ブレーキをかけさせた」や「歩道内で徐行せず、歩行者を立ち止まらせた」といったケースを紹介しましたが、実際に他人に迷惑をかけなかったとしても、警察が「事故につながる危険性が高い」と判断すれば、取り締まりの対象となる可能性があるのです。
そもそも、交差点に誰もいないと思っていても、死角にクルマや歩行者がいることは十分あり得ます。自転車を含む乗り物の運転手は、「(何かが飛び出してくる)かもしれない」、「(突然、進路を変更してくる)かもしれない」といった「かもしれない運転」を常に心がけなければいけません。
信号無視や一時不停止、ながらスマホに傘差し運転…自転車で違反を重ねるほど、高まる事故の危険性
事故の危険が高まっている状況としてわかりやすいのが、交差点や信号のある横断歩道の周辺で違反を重ねているケースです。
交差点とは道路が交わっているところすべてを指し、信号があるところだけが交差点ではありません。むしろ信号がある交差点は少数であり、信号は交通量や危険性を鑑みて設置されています。また、直路(真っすぐな道)であっても横断者が多く、車両側の通行を止めるのが難しい箇所にも設置されることがあります。
いずれにしても、信号が設置されているところは交通量が多いか、事故の危険性が高いところなので、信号無視をすること自体が危険極まりない行為。ここで「2人乗りで赤信号を無視」するといった、さらに違反を重ねることの危険性は、言うまでもありません。
一時停止だけでなく、減速して左右とカーブミラーも見て…交差点を通る際は、安全確認を心がけて
信号交差点よりもはるかに多いのが、一時停止の標識や道路標示があるだけの交差点です。これらは一定以上の交通量があり、事故が十分予測される場所に設けられ、一時停止を義務付けることで安全を確保しています。一時不停止はクルマの取り締まりでも最も多い違反で、自転車の場合も一時不停止を起因とする事故件数は、操作不適や安全不確認に次いで多いことがわかっています。
これだけリスクの高い一時不停止ですから、信号無視同様、違反が常習化すればさらに危険性が高まることは疑いの余地がありません。傘差し運転は、それだけでも大きく視界を妨げる行為。「傘差しで一時不停止」は、安全確認や安全運転をする意思がまったくないと見なされてもしかたないでしょう。
自転車もクルマの仲間なので一時停止を守らなければいけませんが、現実問題としてそうした標識や路面標示の存在にすら気づいていない方も多く見受けられます。「かもしれない運転」で考えれば、標識・標示の有無にかかわらず交差点では必ず安全確認するのがベスト。
一時停止の標識や標示のない交差点でいちいち止まるのは非現実的と考える方も多いでしょうが、少なくともすぐに止まれる程度まで速度を緩め、左右の安全確認に加え、カーブミラーも確認する習慣をつけておくことをおすすめします。
知っておきたい自転車のルール

遠藤まさ子
えんどう・まさこ 自転車業界新聞、スポーツサイクル誌の編集などを経てフリーランスに。2015年より自転車の安全利用促進委員会メンバーとして、知っておきたい自転車の選び方から購入後のメンテナンス、正しいルール・マナーなどの情報を発信。全国の教職員、児童生徒、保護者などを対象に自転車通学セミナーも開催し、これまで延べ1万人以上が受講している。
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