撮影=岡本真直/スタイリング=綾部恵美子/料理・文=川津幸子

今年はこれで決まりです! 「クリスマスレシピ」BEST3

川津幸子さんの「これ、作ってみて!」
川津幸子

大人も子供も楽しみなクリスマス。家族や友人と家でパーティーという方へ、今年のメニューは、決まっていますか。料理担当者としては、いちばん頭を悩ませるところ。そこで今回は、こんなクリスマスレシピを考えました。まずはディップを2種、とりあえずテーブルに出しておいて、パンやクラッカーにのせて、適当につまんでもらいます。みんながそろったところで、熱々のえびのアヒージョを出し、宴たけなわで、メインのチキンクリームシチュー登場というのは、いかがでしょうか。大変そうに見えるかもしれませんが、あらかじめ準備をしておけるものも多々あるので、当日そんなに慌てることはありません。さあ、腕まくりして、始めましょう!

ディップ2種

ディップと各種パン、ベジスティック盛り合わせ

人が来るとき、いつも重宝しているのが、ディップの類い。たいてい、材料をビューンとフードプロセッサーにかければでき上がりなので、楽チンというのもありますが、これがあると、パーティーの始まりから終わりまで、みんなちょいちょいつまんでくれて、とても座持ちがいいのです。ご紹介したこの2つは、わが家の定番。黒パンやメルバトーストのほか、カラフルな野菜スティックも添えて、「お好みでどうぞ」とすすめています。

えびのアヒージョ

バゲットを添えたえびのアヒージョ

スペインの小皿料理として、すっかり日本でもおなじみになった一品。にんにくの香りの移ったたっぷりのオリーブ油で、えびを炒め煮にするだけ。小さなえびなら、殻つきのまま焼くと、ぐんと香ばしくなります。えびはもちろん、焼いたあとのオリーブ油がまた格別で、パンにつけると、止まらないおいしさです。

チキンクリームシチュー

お皿に盛ったチキンクリームシチュー

フランス料理をベースにした本格クリームシチューをご紹介します。というと、手が込んでいそうですが、まずは、肉を焼き、野菜を炒めてスープで煮るのは、おなじみの手順。ポイントは、牛乳を加えてからのとろみのつけ方で、ここでは、小麦粉とバターを炒めたルウを作りました。焦がさないよう、さらさらになるまで炒めるのがコツですが、初めての方は、動画があるので、こちらを参考にしてください。ただ、ルウが難しければ、玉ねぎを炒めたところに小麦粉大さじ2をふり入れて炒めておく、さらにこれも難しければ、仕上げに水溶き片栗粉でとろみをつけるなど、簡単な方法はあるので、諦めないで。何より、手作りのクリームシチューならではの、優しくクリーミィなおいしさを体験していただきたいと願っています。市販のルウ派も、一度ぜひお試しください。

川津幸子

かわつ・ゆきこ 料理編集者、料理研究家。雑誌『オレンジページ』創刊や、栗原はるみさんの『ごちそうさまが、ききたくて。』など数々のヒット作を手掛けた後、1995年から1年間エコールキュリネール国立(現エコール辻東京)でフランス料理を学ぶ。以後は、料理研究家と編集者を兼ねながら、料理の楽しさを伝えている。作る人の視点に立った、簡単でおいしい料理が好評で、『100文字レシピ』シリーズをはじめ、『いつもキッチンからいいにおい』(オレンジページ)、『ごはんよ、急げ!』『さあ、腕まくり』(幻冬舎)、『そろそろ大人のおいしい暮らし』(マガジンハウス)、『100円100品100文字レシピ』(文藝春秋)、『しゃばけごはん』(新潮社)など著書多数。新潮文庫「100文字レシピ」の全シリーズが、電子書籍になって好評配信中。

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