レシピ

チキンクリームシチュー

川津幸子さんの「これ、作ってみて!」

川津幸子
2022.12.09

撮影=岡本真直/スタイリング=綾部恵美子/料理・文=川津幸子

2022.12.09

撮影=岡本真直/スタイリング=綾部恵美子/料理・文=川津幸子

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1年点検を受けると、だれにでもチャンス

フランス料理をベースにした本格クリームシチューをご紹介します。というと、手が込んでいそうですが、まずは、肉を焼き、野菜を炒めてスープで煮るのは、おなじみの手順。ポイントは、牛乳を加えてからのとろみのつけ方で、ここでは、小麦粉とバターを炒めたルウを作りました。焦がさないよう、さらさらになるまで炒めるのがコツですが、初めての方は、動画があるので、こちらを参考にしてください。ただ、ルウが難しければ、玉ねぎを炒めたところに小麦粉大さじ2をふり入れて炒めておく、さらにこれも難しければ、仕上げに水溶き片栗粉でとろみをつけるなど、簡単な方法はあるので、諦めないで。何より、手作りのクリームシチューならではの、優しくクリーミィなおいしさを体験していただきたいと願っています。市販のルウ派も、一度ぜひお試しください。

材料(4人分)

作り方

鶏肉表面の水分をふき取る様子

鶏肉は4㎝四方に切って、両面に塩、こしょうをふり、室温に戻しておきます。表面に水気があると、焼くときに鍋にくっつきやすいので、ペーパータオルでふき取ります。

鶏肉をフライパンに並べる様子

鍋を十分熱してから、サラダ油を熱し、鶏肉の皮目を下にして並べ入れます。すぐに動かさずに、中火で2分ほど、じっくり焼きつけます。

鶏肉の焼き色

皮目にうっすらと焼き色がついたら、裏返してさっと焼きます。ホワイトシチューなので、このとき、あまり焦がさないことがポイントです。

余分な油のみをぬぐう様子

鶏肉をいったん取り出し、鍋に残った余分な油だけを、ペーパータオルで吸い取ります。鍋についている茶色の焼きあとは、うまみなので、こすり取らないように気をつけて。

細切りベーコンの脂を引き出す様子

バターを入れて溶かし、焦げないうちに、細切りのベーコンを入れて、炒めます。ベーコンの脂が出て、ベーコンがちょっと縮むのが目安です。

玉ねぎを焦がさず炒める様子

すぐに玉ねぎを入れ、鍋のうまみをこそげとるようにして炒めます。火は弱火です。この玉ねぎの甘みが、うまみの土台になるので、がんばって8~10分炒めましょう。

バターを残してアクをすくう様子

鶏肉を戻し、白ワインを入れて沸騰させたら、水、顆粒鶏スープの素、じゃが芋、にんじんを入れて煮ます。煮立ったら、アクをすくうとすっきりとした味わいに。ただし、すくうのは白い泡だけで、黄色い部分は、おいしいバターなので取り除かないように気をつけて。ここでは煮汁が少ないので、落としぶたをお忘れなく。

ルウを作ります。このホワイトルウは、冷凍もできるので、多めに作って小分けしておくと、シチューの仕上げにポトンと落とすだけで、とろみがつけられるので便利です。バターと小麦粉の分量を変えれば、グラタン、クリームコロッケなどのホワイトソースに応用できます。
★画像をクリックすると、川津先生がルーを作る様子を動画で見られます! (動画では、レシピの倍量のバター40g、小麦粉40gで作っています)

煮汁に牛乳を注ぐところ

煮汁をルーの鍋に入れなじませる様子

じゃが芋が柔らかくなったら、牛乳を加えてさっと煮ます。ぐらぐらと煮立てないこと。全体が温まったら、先ほどのルウに、煮汁を1カップほど入れて溶きのばし、鍋に戻して混ぜながら煮ます。とろみがついたら、塩、こしょうで調味して、でき上がり。

川津幸子

かわつ・ゆきこ 料理編集者、料理研究家。雑誌『オレンジページ』創刊や、栗原はるみさんの『ごちそうさまが、ききたくて。』など数々のヒット作を手掛けた後、1995年から1年間エコールキュリネール国立(現エコール辻東京)でフランス料理を学ぶ。以後は、料理研究家と編集者を兼ねながら、料理の楽しさを伝えている。作る人の視点に立った、簡単でおいしい料理が好評で、『100文字レシピ』シリーズをはじめ、『いつもキッチンからいいにおい』(オレンジページ)、『ごはんよ、急げ!』『さあ、腕まくり』(幻冬舎)、『そろそろ大人のおいしい暮らし』(マガジンハウス)、『100円100品100文字レシピ』(文藝春秋)、『しゃばけごはん』(新潮社)など著書多数。新潮文庫「100文字レシピ」の全シリーズが、電子書籍になって好評配信中。

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