茨城のセイコーマート店舗前に並ぶ女性2名
文=大森弘恵 / 撮影=逢坂聡 / 編集=後藤ちり

関東に北海道の聖地が!? 茨城「セイコーマート」で買うべき“激うま”北海道土産【全13選】

茨城のセイコーマート グランテラス筑西店に潜入! あの“神コンビニ”で北海道気分を満喫

北海道旅行に行かなくても、関東で“北海道グルメ旅”ができるって知ってた!? 実は茨城県と埼玉県の一部には、道民が愛するご当地コンビニ「セイコーマート」があるんです! 関東にあるのに、一歩足を踏み入れればそこはまるで北海道。あの道産素材を使ったオリジナル総菜や地元メーカーの名物商品など、北海道のソウルフードが勢ぞろい。今回は、茨城県の道の駅グランテラス筑西にある店舗に潜入。実際に買って試した、北海道感120%のおすすめセコマ土産を一挙公開します!

目次

茨城だけど、ここは北海道!? 北海道名物コンビニ・セコマが関東にもある!

セイコーマートグランテラス筑西店の外観

茨城県の道の駅にあるセイコーマートグランテラス筑西店

“セコマ”“セイコマ”の愛称で知られるコンビニエンスストア「セイコーマート」は、北海道最南端の碑がある松前から日本最北端の稚内(わっかない)、そして根室半島の最東端である歯舞(はぼまい)、利尻・礼文・奥尻といった島しょ部まで北海道全土を広くカバーしていて人口カバー率99.8%!

地元産食材を生かしたオリジナル商品やアイスなどの乳製品も多く、一歩店内に入ると大手コンビニチェーンとは違った“北海道感”に包まれる名物コンビニです。

そんな北海道のご当地コンビニが、実は関東に99店舗もあるって知ってました?

ご当地スーパーでお土産探し対決を行う2人 が、関東にいながら北海道気分を味わえる「セイコーマート」の逸品を探してみました。

北海道民が愛する「セイコーマート」ってこんなコンビニ

1971年のセイコーマート1号店の外観

1971年に誕生したセイコーマート1号店

諸説ありますが現存するコンビニチェーンの最古、それは1971年に誕生した札幌市内の「コンビニエンスストア萩中」、現「セイコーマートはぎなか店」と言われています。1970年代後期より大手コンビニのCMがバンバン流れていましたが、それよりも早い誕生なんですね。

現在は道内に1,092店舗あり、セイコーマートがないのはわずか5町村。日本のコンビニ店舗数ランキング5位ということからも、いかに道民の暮らしを支えているかがわかります。

ではなぜ北海道のコンビニが関東にもあるのでしょうか?

そもそもセイコーマートは、酒類を卸売りしていた「丸ヨ西尾」(現セイコーフレッシュフーズ)の一事業としてスタートしました。

当時の社員がアメリカのコンビニを視察し、取引先の食料品店や酒屋が存続するためには経営の近代化が必要と考え、新しい業態への転換に取り組んだのがセイコーマートのはじまりです。

埼玉と茨城の“関東セコマ”は、全国にコンビニが急増した80年代に関東の地域卸売業者がエリアフランチャイズチェーン本部となって展開されたからなんです(現在は北海道本部の加盟店)。

地域密着型コンビニ! PBから地元企業まで北海道の幸が充実

セイコーマート店内の平置き冷凍ショーケースに並ぶ商品

生鮮食品や日用品が充実していてスーパーマーケット的な役割を担っている店舗も。道外からの旅行者もキャンプや車中泊旅でお世話になる機会も多いんです

酒屋や食料品店を近代化するために生まれ、今では地域の暮らしを支えるライフラインとなったセイコーマートですから地域の声が届きやすい環境です。

道内各地の特産品を用いたPB(プライベートブランド)製品開発にも定評があり、PB比率は4割を超えるとも。これが店内に漂う “北海道感”の理由でもあります。

セイコーマートのソフトクリーム売り場

北海道はメロンの収穫量全国3位。道産の赤肉メロン果汁を使用したソフトクリームも人気商品のひとつ

セイコーマートの牛乳売り場

豊富町産の牛乳やヨーグルトは、同町で搾乳された生乳を使い、製造まで町内で行っています

たとえば北海道メロンの製品は、味はいいのに見た目が規格外で流通できないメロンの活用を農家から提案されて誕生しており、今や押しも押されもせぬ看板商品。その他PB製品は北海道土産に最適な要注目アイテムです。 

ちなみに関東の「ウエルシア」や「NewDays(ニューデイズ)」など一部店舗でもセイコーマートブランドを扱っているそうなので、ドライブの休憩ついでに探してみるのもおもしろいかも。

セコマといえば「ホットシェフ」 店内手作り調理でうまい!

セイコーマートの弁当や総菜が並ぶホットシェフコーナー

牛のキャラクターが目印のホットシェフ

コック帽を被った牛の女の子のキャラクターが掲げられているセイコーマートでは、店内で作った弁当やおにぎり、スナックが並んでいます。

セイコーマートのカツ丼弁当とおにぎり売り場

ふっくらにぎった「大きなおにぎり」とオリジナルたれの「カツ丼」は大人気

セイコーマートのスナックコーナー

片手に持って食べられるスナック類。作りたて「フライドチキン」と「道産ポテトのフライ」はリピート必至

弁当やおにぎりはお米を炊くところから、フライドチキンは粉付けから店内で行っていて、レンチンとは違う“手作りのおいしさ”は感激必至。クロワッサンだってフランスから直輸入した生地を店内オーブンで焼いていて、一口食べると芳醇な発酵バターの風味が広がります。

関東セコマでもできたての北海道の味を楽しめるってスゴイ。

コスパ最強のセコマ総菜に大満足!

セイコーマートのパスタ売り場

お手頃価格がうれしいパスタシリーズ

総菜コーナーも見逃せません。

北海道の恵みを使った総菜やサラダは小さめポーションで価格控えめ。

「ほかの総菜と買い合わせを楽しめます。一番人気は『Secomaチキンたっぷりペペロンチーノ』です」(セイコーマート本部)

コンビニとは思えない⁉ お酒のラインアップ

セコマの缶アルコール売り場

PBの缶アルコール飲料も豊富にラインアップ

酒販店をルーツにもつセイコーマートなので、酒類だって豊富。

滝上町産和ハッカを使った「Secoma ミントクラフトジンハイボール」、宗谷の塩を加えた「Secoma 無糖 塩レモンサワー」といったオリジナルはもちろん、独自に輸入しているワインは約70種類。

セイコーマートのワインコーナー

ワインコーナー棚の2段目、左にあるのが「G7」シリーズの一部

なかでもチリ産の「G7」シリーズは安くておいしいと累計1400万本以上を販売する看板商品となっています。

実は…茨城と北海道のセイコーマート、ここが違う!

茨城のセイコーマートにある茨城県の米菓コーナー

茨城コーナー。米どころなので、せんべいが充実しています

関東セコマは北海道から遠く離れているので、スイーツ類のバリエーションは道内のセイコーマートとは異なります。その代わり、北海道の店舗にはない、茨城や埼玉の名物を扱っているんです。

今回訪れた茨城・グランテラス筑西店にも茨城・埼玉コーナーがあり、せんべい類がズラリ。地域に根差す、地元の人の声を聞くという姿勢の表れと言えるでしょう。

お土産におすすめの北海道の味! 茨城セコマで購入した全10選

セイコーマートの店の前に立つ女性2人

茨城のセコマで北海道お土産探しに挑んだ大森(左)&横山(右)

いつもはご当地スーパーを舞台に“お土産探し対決”を行う2人が、関東にある道民御用達セイコーマートで北海道っぽい土産物を求めて対決。

気分だけでも北海道を味わって、蒸し暑さを吹き飛ばそうというちょっぴりトリッキーな対決で、賞味期限が2日以上のモノを1人5点限定で購入しました。

プロフィール

左/大森
学生時代の北海道キャンプ&ツーリングがセコマを知ったきっかけ。現在は毎冬10日、春は1週間ほど北海道を訪れており、滞在中のひとりごはんは6割セコマ。

右/横山
歴浅セコマファン。北海道出張の際、ベテランファンに魅力を教えてもらって以来、すっかり虜に。北海道にはなかなか行けないので、埼玉や茨城のセコマをときどき訪れては爆買い。セコマPB大好きで、最近のお気に入りはHOT CHEFロゴTシャツ。

北海道全推し! 大森セレクトのセコマ北海道土産5選

セイコーマートで購入した北海道土産の集合カット

(左から)
・三真 元祖森名物いかめしソフトせんべい 170円
・Secoma 北海道ミントキャンディ 170円
・二世古酒造 京極 二世古京極純米酒300mL 624円
・アジカル 柿の種 北海道チーズ味 216円
・Secoma どら焼 149円

※価格は関東店舗での1個あたりの税込み価格を表記しています。店舗によって価格が異なる場合や、季節や時期、店舗により、取り扱いがない場合があります。


雪遊びとキャンプ好きの友達が多く、北海道のリピーターぞろい。小細工不要・北海道を前面に出した“わかりやすいモノ”に狙いを定めました。

いかめしソフトせんべいを皿にのせたカット

元祖森名物いかめしソフトせんべい

阿部商店が監修した「いかめしソフトせんべい」。駅弁とは違って片手でぽいっと口に放り込めるのでドライブの友にぴったり。

名物駅弁「いかめし」の味の決め手、秘伝の甘辛いタレはせんべいと相性よし。ソフトといっても濡れせんべいのような感じではなく、サクッとした歯触りなのにやわらかくふわふわ。ほんのりイカのうまみを感じます。

駅弁イベントで毎回上位入賞を果たす約1,000円の味を、170円で堪能できるとはあっぱれ!

皿にのせたどら焼きをカット

Secoma どら焼

道産小麦を使用したどら焼き。派手さはありませんが、表面に北海道の焼き印でアピールしています。

セイコーマートのどら焼きはバリエーション豊富ですが、やっぱりスタンダードな粒あんは飽きることなくまた食べたいと思わせる味。道産小豆のあんは甘すぎず、豆の風味が立っています。遊び疲れた後にそっと手渡すと喜ばれる超定番土産のひとつ。

チーズ味の柿の種を袋から皿に出した画像

柿の種 北海道チーズ味

北海道限定味の柿の種。北海道産チーズパウダーをまとった柿の種は、ミルクっぽい甘い香りが塩味のいいアクセント。塩気の奥にチーズのコクを感じる奥ゆかしさで手が止まりません。

袋から少量を出したミントキャンディ

Secoma 北海道ミントキャンディ

セコマブランドのキャンディは北海道土産の定番。

訪問したのが蒸し暑い日だったこともあり、大森が選んだのは滝上町の和ミントを使用した透明のキャンディ。決して刺激的ではなく、ほどよい清涼感と甘みでずっと口に入れておきたくなります。口に含んだまま水やお茶を飲むとサッパリするので、ドライブの気分転換にもちょうどいい。

スーパーがなくなり困っている滝上町の隣町に、住民の思いをくんでセイコーマートが出店。そこからの出会いで貴重な和ミントオイルを提供したというエピソードもステキです。

二世古純米酒の瓶と升

二世古京極純米酒

倶知安町(くっちゃんちょう)の造り酒屋、二世古(にせこ)酒蔵の純米酒。羊蹄山からの水、そして道産米を使っていて、すっきりとしたやや辛口。食事の邪魔をしません。

透明感あるブルーのボトルは、ニセコ連峰と羊蹄山を抱く空のよう。北の大地が恋しくなるコト間違いなし。

地名入りお土産で北海道感アップ! 横山セレクトのセコマ北海道土産5選

セイコーマートで購入したお土産5点の集合写真

(左から)
・Secoma 十勝ブランデーハイボール 217円(販売終了)
・Secoma 増毛町産洋なしゼリー 170円
・Secoma 無糖 塩レモンサワー 148円
・野島製菓 とうきびだんご 287円(割引価格。販売終了)
・永田製飴 ハッカ飴 216円(販売は一部店舗のみ)

※価格は関東店舗での1個あたりの税込み価格を表記しています。店舗によって価格が異なる場合や、季節や時期、店舗により、取り扱いがない場合があります。

購入した商品の北海道地名を集めた写真

すべてパッケージに地名が入っているものをチョイス

なかなか訪れる機会がないセコマ。いつもはPB中心に爆買いしていたので、横山は5点という少なさにかなり悩んだようです。

「パッケージに地名入りのもの」というお土産としてのわかりやすいテーマを課したので、初モノが多め。

セイコーマートPBのアルコール飲料2本の並び写真

Secoma 十勝ブランデーハイボール&無糖 塩レモンサワー

お酒のPBがここまで豊富なところはあまり見かけず、なにより北海道感強めのオリジナリティあふれるサワーがあってテンション爆上がりの横山。

「無糖 塩レモンサワー」は2025年6月の新商品。甘みや雑味がなく、レモンと塩気も控えめで、キリッとシンプルな味わいです。暑い夏の日にのど越しよく楽しめそうな一本でした。

いっぽうの「十勝ブランデーハイボール」

「十勝ブランデー」と聞いて「?」な人もいるかもしれませんが、「十勝ワイン」なら聞き覚えがある人も多いはず。

十勝ワインで知られる北海道・池田町では、1964年から北海道産ブドウを使用した長期熟成ブランデーを製造していて、その十勝ブランデーを使用したハイボールです。

グラスに注ぐとブランデーならではの香りがふわりと漂い、味わいはほんのり甘め。ウイスキーのハイボールとはひと味違う飲み口です。

ハッカ飴の包みを開いた写真

ハッカ飴

「ハッカといえば北見だし、昭和っぽいパッケージもかわいい!」と横山が初購入したハッカ飴。

ハッカ(ミント)の葉のかたちで、オホーツクブルーを再現していて見た目さわやか。口に含むと清涼感はあるけれど強烈ではないのが好印象でリピ決定。

洋なしゼリーをスプーンで一口すくっている写真

Secoma 増毛町産洋なしゼリー

増毛(ましけ)町産の洋なしのピューレを5%使用したというゼリー。「あの洋なし独特の味わいとしゃりっとした食感がほのかに感じられます。みずみずしくて、夏のお土産にいいですね」(横山)

増毛町は洋なしの産地だということを初めて知りました。勉強になります。

とうきびだんごを3本を皿に盛った写真

とうきびだんご

1925年に小樽市で創業した「野島製菓」のだんご。パッケージには“もっちもち”と書いているけれど、どちらかというと“やっわやわ”。あまりにやわらかくて取り出すときに形がくずれ、写真は3本ですが、本来は4本入りです。

甘くてしっかりトウモロコシの風味がする、とろみ強めのタレがたっぷり。真空パックで日持ちするのが◎。

北海道出身カメラマンが“北海道感”をチェック! そして正解お土産は…!?

ガッツポーズをする男性

撮影を担当してくれたカメラマンの逢坂聡さん

今回の撮影は北海道・美幌町生まれのカメラマン、逢坂聡さん。

大学進学のため上京しましたが、今も北海道愛がでっかいどー、なかでも網走エリア愛が強め。年に数回帰郷するという逢坂カメラマンに、2人の買い物をチェックしてもらいました。

撮影のため商品を並べる男性カメラマン

2人が購入した北海道土産、地元出身カメラマンの感想は……

「帰郷してもなかなか新しいモノを発掘することができず、セコマでは昔からある定番ばかり選んでいます。いかめしソフトせんべいとか洋なしゼリーとかがあるんですね。知れてよかった」(逢坂カメラマン)

せっかくなので、逢坂さんがいつもセイコーマートで購入する北海道のお土産を教えてもらいました。

ガラナ、ビール、カップ麺を並べた写真

(左から)
・Secoma ガラナ 135円
・網走ビール ABASHIRIゴールデンエール 357円
・東洋水産 激めん ワンタンメン 244円

※価格は関東店舗での1個あたりの税込み価格を表記しています。店舗によって価格が異なる場合や、季節や時期、店舗により、取り扱いがない場合があります。



「僕がセコマで選ぶとすれば、学校帰りに飲んでいたガラナとハスカップ味の飲み物かな。地元エリアの網走ビールも喜ばれます。マルちゃんの『激めん ワンタンメン』は、同じ東洋水産の『やきそば弁当』とは違って北海道限定ではありませんが、道民のソウルフード。ほぼ北海道の味だと思っています」(逢坂カメラマン)

セコマ店内で商品を選ぶ女性

セコマ大好き。まだまだ買い足りません

ふたりともけん制し合って「北海道メロン」製品や「ジンギスカン風焼きそば」、関東店売り上げトップの「山わさび塩ラーメン 改」をあえて外すという、スタンダードなセイコーマート記事ではありえないラインアップとなってしまいました。

そして土産物探しでエンジンが暖まった2人は、「これ、いつも買ってるヤツ」とふたつめの買い物カゴにポイッと放り込む始末。

「関東セイコーマートやっぱり別格! 茨城で味わう北海道のできたて絶品「ホットシェフ」&総菜・スイーツがレベチすぎた…!」では、2人+道産子カメラマンがいつも「セイコーマート」で購入しているドライブの友、「総菜・スイーツ編」です。

店舗情報:セイコーマート グランテラス筑西店

住所:茨城県筑西市川澄1850
電話:0296-48-6766
営業時間:6時~23時
セイコーマート グランテラス筑西店ウェブサイト
※飲酒運転および20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。飲酒される方はハンドルキーパーの確保や、運転代行を利用してください。

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