ダム湖百選にも選ばれた月山湖。寒河江ダム展望広場からは、ブナの森に囲まれた美しい湖面と広大な景色を一望でき、休憩に最適だ
写真1 ダム湖百選にも選ばれた月山湖。寒河江ダム展望広場からは、ブナの森に囲まれた美しい湖面と広大な景色を一望でき、休憩に最適だ

月山花笠ライン(山形県)。月山湖から庄内平野へ! 自然と歴史が息づく山岳ルート

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

月山花笠(がっさんはながさ)ラインは、かつて修験者が往来した「六十里越(ろくじゅうりごえ)街道」沿いに延びる、月山南麓を縦貫するルート。ブナの原生林に包まれたスケールの大きな景観美が特徴で、「日本の道100選」にも選ばれている。初夏には鮮やかな新緑、秋には山全体が黄色や赤に染まる鮮やかな黄・紅葉を車窓から楽しめるのも特徴。道沿いには寒河江(さがえ)ダムによる人造湖の月山湖や歴史ある田麦俣(たむぎまた)集落など見どころも豊富。そんな四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

月山湖からあさひ月山湖へ! ブナの原生林が迎える山岳道路

山形県の山形市から鶴岡市へと至る国道112号の中で、寒河江ダムが造る月山湖から月山ダムが造るあさひ月山湖までは、四季折々の自然景観が楽しめる絶景ドライブコースとして知られている。出羽三山の主峰である月山(標高1,984m)の南麓を縫うように走る山岳道路で、途中には広大なブナの原生林が広がり、新緑の初夏や紅葉の秋には山全体が鮮やかに色づく。

山形自動車道・月山ICを過ぎ、山岳ルートへ。道幅の広い快適な道路がブナの原生林の中を貫き、標高を上げるにつれ深山の趣が深まっていく

写真2 山形自動車道・月山ICを過ぎ、山岳ルートへ。道幅の広い快適な道路がブナの原生林の中を貫き、標高を上げるにつれ深山の趣が深まっていく

トンネルを抜けると視界が広がり、急峻な山肌に張り付くような集落が見える。かつて湯殿山参詣の宿場町として栄えた歴史ある山村だ

写真3 トンネルを抜けると視界が広がり、急峻な山肌に張り付くような集落が見える。かつて湯殿山参詣の宿場町として栄えた歴史ある山村だ

快適な山岳ルートを進み、古くからの信仰の地・湯殿山へ

月山湖の寒河江ダム展望広場で休憩したら、山形自動車道の月山ICを越えていよいよ山岳ルートに入る。道はとても走りやすく、クルマの流れも速い。緩やかな上りが続き、正面に月山が見えるところもあるが、すぐに長い月山第一トンネルに入る。トンネルを出ると湯殿山神社へ向かう分岐がある。湯殿山神社は古くから出羽三山の奥の院として多くの参拝者が訪れている。

かやぶき屋根の旧遠藤家住宅に立ち寄り、梵字川渓谷沿いを抜けて庄内へ

旅の終盤に現れる月山ダム。あさひ月山湖の深く澄んだ緑色の湖水が印象的。ここを過ぎれば、道は梵字川(ぼんじがわ)渓谷に沿って庄内平野へと下っていく

写真4 旅の終盤に現れる月山ダム。あさひ月山湖の深く澄んだ緑色の湖水が印象的。ここを過ぎれば、道は梵字川(ぼんじがわ)渓谷に沿って庄内平野へと下っていく

トンネルをいくつか越えると、急に視界が開け鮮やかな緑が車窓いっぱいに広がる。周囲を覆うブナ林が深山の趣を感じさせるが、意外と眺めは雄大で空が広く感じる。湯殿山IC の手前に田麦俣へ下りる道があるので行ってみよう。湯殿山信仰の宿場町として栄えた歴史を持つ集落で、かやぶき屋根の旧遠藤家住宅が見学できる。さらに走るとすぐに月山ダムがあり、ここから先は梵字川に沿って走り庄内平野へ向かう。

集落内にたたずむ旧遠藤家住宅。豪雪に耐えるための「兜(かぶと)造り」と呼ばれる独特なかやぶき屋根が特徴で、秋には周囲の紅葉と見事なコントラストを描く

写真5 集落内にたたずむ旧遠藤家住宅。豪雪に耐えるための「兜(かぶと)造り」と呼ばれる独特なかやぶき屋根が特徴で、秋には周囲の紅葉と見事なコントラストを描く


月山花笠ライン データ

月山花笠ラインへのアクセスは、最寄りの高速道路出口である山形自動車道・月山ICを利用する。山形市方面からは、東北自動車道から山形自動車道へ入り、月山ICで下車すると、そのまま国道112号の山岳ドライブコースへと接続する。庄内・鶴岡市方面からは山形自動車道・湯殿山ICが最寄りになる。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

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今回は、秋田県と山形県にそびえる鳥海山の8合目へ向けて、海岸線から一気に登る鳥海ブルーラインを走ります。
詳細は上の画像をクリック!

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日本遺産のロゴマーク

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日本遺産 とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。

月山花笠ラインのある山形県にも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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