日本の絶景ドライブルート

八幡平アスピーテライン(岩手県・秋田県)。東北でもトップクラスのワインディングロード

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け

須藤英一
2023.08.13
2023.08.13
1年点検を受けると、だれにでもチャンス

四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。
今回は、岩手県と秋田県をまたいで走るダイナミックなワインディングロードが特徴的な、八幡平アスピーテラインを走ります。

八幡平アスピーテラインは、東北屈指のワインディングロード

岩手県と秋田県にまたがる八幡平を横断する山岳道路が八幡平アスピーテラインである。高速コーナーとはいかないが、全線にわたって展望がよく快適でダイナミックなドライブが楽しめる、東北でもトップクラスのワインディングロードだ。

岩手山に見守られながら、峠に向かって進んでいく。

岩手山に見守られながら、峠に向かって進んでいく。

岩手側から上る場合、県境の見返り峠まではつねに左手に岩手山を見ながら進む。いくつものカーブを走りながら次第に高度が上がり、進むにつれて岩手山の雄大さが増してくる。県境の見返り峠までの間に眺める岩手山が、この道のハイライトになるだろう。

見返り峠には広い有料駐車場があり、ここに車を止めると八幡沼やカマ沼などへの沼を巡る自然探勝路を散策することができる。

広葉樹林を貫くように走る八幡平アスピーテライン。

広葉樹林を貫くように走る八幡平アスピーテライン。

見返り峠をすぎると秋田県になる。ここからは西へ向かって下りとなるため岩手山は姿を消すが、代わりに西の展望が開けるので夕陽が美しい。夕刻、全てがオレンジ色に染まるパノラマは昼とは違った美しさをみせてくれる。標高の高さゆえに、夕刻は夏でもかなり冷え込むので注意が必要だ。下ったら温泉に浸かってドライブの疲れを癒やそう。八幡平周辺は日本でも有数の温泉地帯として知られており、どの温泉にするか悩むほどだ。


ドライブルート 八幡平アスピーテライン(岩手県・秋田県)

岩手県と秋田県にまたがり、八幡平を横断する八幡平アスピーテライン。「アスピーテ」とは、傾斜が低く楯を伏せたような形の火山の名称である。例年11月から翌年4月までは冬季閉鎖となり、開通間もない4月は、雪の壁が道路脇に迫る雪の回廊も楽しめる。

東北道・松尾八幡平ICから岩手側の起点までは、県道45号を経由して約6m。東北道・鹿角八幡平ICから秋田側の起点までは国道282号、国道341号を経由して約21km。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

仕様:A4判・136ページ 定価:2,200円(税込み)
発行:JAFメディアワークス

地元の知る人ぞ知る国宝級の絶景景観を眺めながら泊まれる全国のキャンプ地を、エリア別に130か所以上紹介します。

「絶景」を著名カメラマン・キャンパー・インフルエンサーによる質の高い写真で彩りながら、絶景を天空・湖畔・岩壁・草原・山・離島・ビル群(夜景)などさまざまな見立てと、キャンプ地の魅力を季節・時間帯・視点等でまったく違う装いを見せる写真も同時に掲載しました。各キャンプ場の設備データに加え、300カットを超すボリューム感と「いつか行きたい」と思わせる質の高い写真で構成。写真集やエリア・キャンプ情報誌として書棚に飾りたい1冊です。

お買い求めは、全国の書店、ネット通販サイトをご利用ください。

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。

日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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