聞き手・構成=張江浩司 / 編集=神保勇揮 / イラスト=若林 萌

18歳のおぎやはぎ矢作、車で加山雄三がかかりすぎて好きになる 〈加山雄三 / 蒼い星くず〉

おぎやはぎの矢作兼さんがドライブミュージックをテーマに思い入れのある2曲を紹介!
おぎやはぎ

今回選曲を担当するのは、芸人・おぎやはぎの小木博明さんと矢作兼さん。芸能界の中でもかなりの車好きコンビとして知られる2人が、楽しい思い出を交えながら2曲ずつ紹介していきます。今回・次回の後半が矢作兼さんによる選曲です。 音楽好きの著名人たちが、月替わりで自動車やドライブにまつわる音楽との思い出とともに至高のドライブミュージックを4曲紹介します。

目次

3. 加山雄三 / 蒼い星くず

ザキヤマと車内で練習したのは日本語ラップのあの名曲

免許取り立ての18歳の頃、高校時代の友達の車でいつも出かけてたんですよ。そいつが加山雄三さんが好きで、必ずかかってたんです。最初は「加山雄三しかないのかよ」って怒ってたんですけど、聴いてたらだんだん好きになってきて。その中でも、この「蒼い星くず」が一番思い出深いですね。湘南あたりをドライブするのに本当に合うんですよ。

この時代のドライブの目的地は、たいていラーメン屋か心霊スポットです。今ほどラーメン屋も多くなくて、調べてわざわざ遠くまで行ってました。池袋のあたりが地元なんですけど、環七を延々走って青砥(あおと)まで行ったりね。

心霊スポットとしてすごく有名な逗子(ずし)の小坪トンネルに行ったこともあります。埼玉県の比企郡吉見町には「巌窟(がんくつ)ホテル」っていう、岩を掘り出した建物があったんですよ。別にそこで何か怖い事件があったわけじゃないんだけど、見た目が怖いっていうだけで心霊スポットになってた(笑)。その近くに古墳時代に掘られた「吉見百穴(よしみひゃくあな)」って遺跡があって、そこからは謎の声が聞こえるとか言われてたな。

自分の車を買ったのは20歳のときです。予算100万円で探してたら、中古でアイボリーのフィアット・パンダを見つけて買いました。他の候補もアウトビアンキ、プジョー、ルノー・5とか輸入車ばかりで、国産車は頭になかったです。でも、輸入車に乗ってる人もそんなにいなかったですね。よく壊れる時代だったし。僕のフィアット・パンダもラジエータに穴が開いちゃって、いつも水温計見ながら走ってましたから。冷却液の補充用に2Lペットボトルの水を2本常備してました。

芸人になってからは、家が近所だったんでよくザキヤマを乗せてましたよ。大磯ロングビーチで水泳大会の収録があって、ザキヤマを乗せて向かっているとき、当時リリースされたリップスライムの「楽園ベイベー」を「2人でこの曲を完璧に歌おう」って言い出して。めちゃくちゃスパルタで、延々練習させられたからね(笑)。今でも歌詞覚えてるもん。ザキヤマは今も家が近いから、2人で乗ることもあります。運転中はゴルフの話が多いかな。あとはだいたいゴシップ(笑)。東京03の飯塚さんもよく乗ってた記憶がありますね。

おぎやはぎ

プロダクション人力舎所属。1995年、高校時代の同級生である小木博明、矢作兼でコンビを結成。2001年、2002年M-1グランプリ決勝進出。現在は日本テレビ『天才‼カンパニー』、テレビ東京『ゴッドタン』、メ~テレ『おぎやはぎのハピキャン』、BS日テレ『おぎやはぎの愛車遍歴』、TBSラジオ『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』などのレギュラー番組をはじめ、多数の番組に出演中。また2024年4月から新たに開設されたYouTubeチャンネル『おぎやはぎトラベル』ではおぎやはぎが世界中を旅する、緩く、忖度(そんたく)のないVlogを配信中。 https://www.youtube.com/@ogiyahagtravel

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