わたしのドライブミュージック

KIRINJI 堀込高樹が家族と都心をドライブ。静寂な街に響くマイケルの曲〈マイケル・ジャクソン / ロック・ウィズ・ユー〉

KIRINJIの堀込高樹さんを形作ったドライブミュージックを4曲紹介!

堀込高樹
2024.03.19

聞き手・構成=張江浩司 / 編集=赤井大祐 / イラスト=若林 萌

2024.03.19

聞き手・構成=張江浩司 / 編集=赤井大祐 / イラスト=若林 萌

1年点検を受けると、だれにでもチャンス

KIRINJI 堀込高樹さんによる3曲目は、1979年にリリースされた、マイケル・ジャクソンの大ヒットナンバー「ロック・ウィズ・ユー」。新型コロナ禍によって人々の姿が消えた東京の街。今後二度と見ることはできないかもしれない、そんな「静かな東京」に映える一曲です。

音楽好きの著名人たちが、月替わりで自動車やドライブにまつわる音楽との思い出とともに至高のドライブミュージックを4曲紹介します。

3. マイケル・ジャクソン/ Rock with You

中学生の次男がハマったマイケル・ジャクソン

正月はいつも子供を連れて実家に顔を出すんですけど、コロナ禍になって「帰って来ないほうがいい」ということになりまして。どこにも行かない正月ってめちゃくちゃ楽でいいなと思ったんですけど、ちょっと退屈だったんで都内をドライブしてみたんです。家族で出かけるとなると、温泉とか田舎の方面になるじゃないですか。子供たちって意外と都心を知らないんですよね。だから国会議事堂、皇居、東京駅、武道館なんかを車から見て回ったんです。時期的にも誰も歩いてなくてガラガラで。それでも守衛さんはちゃんといるんだなあ、とか思いながら。

当時、中学生の次男はマイケル・ジャクソンが好きで、カーステレオでこの曲をかけたんです。その時の空気にとても合っていて、気持ちよかったんですよ。都会なのに人がいなくて渋滞もない。天気もいいし、快適で。

マイケルの音楽って、実はどんなシチュエーションに合うのかよくわからないんですよね。もっとネオンがギラギラしてるような場所のほうがいいような気もするし、自宅のいいスピーカーで聴くのが一番いいような気もする。音響がいいと、ミックス(※)のよさもすごくわかりますしね。いろんなサウンドエンジニアがこのアルバムを基準に、スタジオのセッティングをしてるみたいですし。

自分が音楽を作るときは、あまりカーステレオで聴かれることを想定しないんです。ミックスを車でチェックすることもないです。でも、たとえばラジオで最近のヒットチューンと前後して流れたときにしょぼく聴こえない音にはしたいと思っていて。いろいろな音楽がかかるので、その中でKIRINJIの曲にパンチがないとか、音量が小さいと感じられたら困るなと。そういう意識はあるので、結果として運転しながら聴くと気持ちのいい音にはなっていると思います。一番新しいアルバム『Steppin' Out』の1曲目「Runner's High」なんかは、特にドライブに向いてると思います。

※:楽曲内の楽器や歌声のバランス

堀込高樹

ほりごめ・たかき
1996年実弟である堀込泰行と二人で「キリンジ」を結成。1998年メジャーデビュー。2013年堀込泰行がキリンジを脱退。同年に新メンバーを迎え6人編成バンド「KIRINJI」として再始動し、2021年からは堀込高樹のソロプロジェクトとして活動中。2023年9月にアルバム「Steppin' Out」を、新レーベル「syncokin」よりリリース。2024年5月25日に、メジャーデビュー25周年記念ライブ「KIRINJI 25th ANNIVERSARY LIVE」を東京・LINE CUBE SHIBUYAにて開催。
自身の作品のリリースやライブ活動のほか、さまざまなアーティストへの楽曲提供やドラマ・映画のBGM、テーマソング制作など、活動は多岐にわたる。音楽への深い造詣に裏打ちされたジャンルにとらわれない曲作り、アップデートし続けるサウンドプロダクション、ユニークな視点から繰り出される詞世界は、音楽ファンのみならず多くのミュージシャンや著名人からも支持を得続けている。

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