都心からの小旅行。軽井沢の並木道を大学生の三原勇希が軽やかに駆け抜ける〈Pacific!/Disappear〉
タレント・ラジオDJとして活躍する三原勇希さんが、とっておきのドライブソング4曲を紹介!![](/writer/__icsFiles/afieldfile/2023/07/25/profile_header.jpg)
音楽好きの著名人たちが、月替わりで自動車やドライブにまつわる音楽との思い出とともに至高のドライブミュージックを紹介します。
今月の選曲を担当するのは、タレント・ラジオDJとして活躍し、カルチャー系Podcast番組として人気を集め、今年2月に惜しくも終了となった「POP LIFE:The Podcast」のホストも務めた三原勇希さんです。
2曲目
〈Pacific!/Disappear〉
音楽を教えてくれた友人との若く青い思い出
学生の頃にいつもつるんでいた友人の一人はとても音楽好きで、出会ってすぐにCDをたくさん貸してくれました。かさばらないようにとディスクだけをケースにまとめてくれただけでなく、ひと言ずつ付箋でコメントがついていて、ジル・スコット、藤原ヒロシ、Feist、山下達郎……とラインナップもよく覚えています。ヒップホップばかり聴いていた私のライブラリーに、洗練された都会的な音が一気に加入。その友人がドライブのときにかける音楽がいつも楽しみでした。
そんな友人たちと車でよく出かけた先は軽井沢の近く嬬恋(つまごい)村の小さなログハウス。都心から3時間かかるので、音楽鑑賞もはかどります。群馬県と長野県の境の、あの辺りを運転するのも本当に気持ちがいいんですよね。森の雰囲気を作るのは木の種類だと思うんですけど、軽井沢を象徴するようなカラマツの通りに、白樺、ミズナラ……自然と木に詳しくなりました。
そこを通るときに決まって私がかけたのはPacific! というスウェーデンのデュオの「Disapper」。80’sっぽいシンセサイザーのキラキラ感が、午前中の太陽に照らされて透ける木々の葉っぱと重なって爽快で。あの鳥の鳴き声みたいな楽器は何ていうのかな。ソフトでご機嫌なメロディーとハーモニーも、まだまだ元気な往路のテンションにぴったり。
夜になればよく「鬼押出し園」に行きました。無数の奇岩が一面に広がる景勝地だけど、夜だから何も見えません。目的はだだっ広い駐車場で見る星空でした。夏でもひんやり寒いし冬は凍えるけどそれもまたいいんです。夜は誰もいないからカーステで音楽をかけてドアを開け放して、凍えて耐えられなくなるまで無数の星をずっと眺めて音楽を聴いていました。七尾旅人「サーカスナイト」でロマンチックを演出していたなあ。若くて青くて恥ずかしい思い出ですが、音楽好きになったのは、この友人とのドライブ時間があったからかもしれません。
三原勇希1曲目 三原勇希が脱ペーパードライバー! 70’sスウィートソウルが緊張をほぐす〈スティーヴィー・ワンダー/Knocks Me Off My Feet〉
三原勇希2曲目 軽井沢の並木道を大学生の三原勇希が軽やかに駆け抜ける〈Pacific!/Disappear〉
三原勇希3曲目 意外と少ない仕事仲間とのドライブでの「最高!」が詰まった〈ポスト・マローン、スウェイ・リー/Sunflower〉
三原勇希4曲目 ちょっとひどい、けど歌詞に共感。三原勇希が「伝える」ことの意味を考える〈斉藤和義/君の顔が好きだ〉
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三原勇希
みはら・ゆうき 1990年、大阪府生まれ。10代の時に雑誌「ニコラ」のモデルとしてデビュー。映画や音楽、スポーツなどの多様な趣味を持ち、ラジオやテレビ、コラム執筆など、幅広い分野で活躍している。女性のためのランニングコミュニティー「GO GIRL」を主宰している。
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