ETC深夜割引の3つの見直しポイントとは?|自動車交通トピックス
文=萩原文博

システム障害で大混乱となったETC! 7月からの深夜割引の3つの見直しポイントとは?

割引を受けるにはETCマイレージサービスの事前登録が必須に!

NEXCO中日本管内で発生したETCのシステム障害で、4月6日は高速道路の料金所で大混乱が発生した。もし今後も同様の障害が発生したら、また料金を後日申請することになるのだろうか? 今回発生したシステム障害は、7月から実施予定の深夜割引の見直しが原因と言われている。これを機に7月以降の深夜割引の変更ポイントを再確認しておこう。

目次

4月6日に発生したETCのトラブルで料金所が大混乱!

GW期間中にクルマで外出する予定の人は多いと思うが、最近、ETCに関して気になる出来事があった。それは2025年4月6日にNEXCO中日本管内の17路線106か所の料金所においてシステム障害が発生し、課金処理ができずETCレーンの通行ができなくなったことだ。ETCのシステム障害は、翌4月7日の14時に応急復旧によりETCの運用を再開。システム障害により料金を徴収できなかった利用者に対しては、ウェブなどでの申請を依頼している。

4月6日のトラブル発生時には、出口料金所の料金表示器のエラー表示による混乱などを避ける観点から、ETC通信を切断し後日精算とした。当面の対策として、今回と同じようなシステム障害が発生した場合は、出口料金所の発進抑制バーを上げるとともに、料金表示器はカバー(目隠し)を設置し、通常時と同様にETC通信を行い続けることで、通常時と同様のETCによる料金徴収を行うため、利用者は今回のようにウェブによる後日申請の手間もなく、深夜割引なども適用される。

7月からの深夜割引の見直しポイントは3つ!

今回のシステム障害の原因は、2025年7月に予定されている深夜割引見直しに向けての作業中にデータが破損したことだが、改めて見直しが予定されている「深夜割引」について紹介しておこう。深夜割引は、現在の割引適用待ち車両の滞留などの課題を踏まえ、7月からは割引適用時間帯に走行した分について料金を割り引くことになる。また、割引適用時間帯の拡大などの見直しも行う。さらに割引方法については、「ETCマイレージサービス」または「ETCコーポレートカード」への後日還元型割引に変更する予定だ。

深夜割引の3つの見直しポイント

(1)割引時間帯の走行分のみ3割引(22時台に流出した場合は2割引)
(2)深夜割引適用時間帯を22時から翌5時に拡大
(3)支払は「「ETCマイレージサービス」または「ETCコーポレートカード」への後日還元型に変更

(1) 割引時間帯の走行分のみ3割引(22時台に流出した場合は2割引)

深夜割引の適用時間変更の説明図

これまでは割引適用時間帯を走行すれば、全走走行分に割引が適用されたが、見直し後は適用時間帯の走行分のみとなる

7月以降の深夜割引額の計算式

※無謀な運転の抑止策として、割引適用時間における利用1時間あたりの上限距離を設定
※深夜割引適用車両のうち1,000㎞以上走行した場合は、1,000kmを超える部分を割引対象走行分に加算

(2)深夜割引適用時間帯を22時から翌5時に拡大

深夜割引適用時間帯の説明図

深夜割引の適用時間帯がこれまでの4時間から7時間に拡大される

深夜割引適用時間帯の図

(3)支払は「ETCマイレージサービス」または「ETCコーポレートカード」への後日還元型に変更

これまで深夜割引は、料金所通過時に割引価格が課金されていたが、7月の見直し以降は後日還元されるようになるので、ETCマイレージサービスに事前登録することを忘れないように注意しよう。

【ETCマイレージサービスを利用する場合】

●ケース1:深夜割引の適用条件を満たす走行

深夜割引の見直し説明図

●ケース2:深夜割引および休日割引の適用を満たす走行

深夜割引の見直し説明図

【ETCコーポレートカードを利用する場合】

●ケース1:深夜割引の適用条件を満たす走行

深夜割引の見直し説明図

●ケース2:深夜割引および休日割引の適用を満たす走行

深夜割引の見直し説明図

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