歩行者がいるにもかかわらず、自動車が通過するイメージ

JAFの実態調査、信号なし横断歩道での一時停止率は53.0%

JAFは、信号機のない横断歩道における歩行者優先の実態調査を全国で実施し、2024年11月8日に結果を公開した。その結果、歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車両は全体の53.0%で、前年比7.9ポイント増の過去最高だったものの、約半数の車が一時停止していないことがわかった。

目次

停止したクルマは過去最高に。しかしいまだ半数は停車せず

横断歩道の調査結果

全国平均の経年推移(2016~2024年)

この調査は2024年8月7~28日にかけて各都道府県で2か所ずつ、計94か所で行われ、信号機が設置されていない横断歩道を通過する車両6,647台を対象にした。その結果、歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車両は3,525台(53.0%)で過去最高となった。前年の調査と比べて7.9ポイント増加し、41都道府県で停止率が上昇した。しかし、約半数の車両はまだ一時停止していないということも明らかになっている。

信号機のない横断歩道で歩行者の通行を妨げないのは、マナーではなくルール

自動車が止まるイメージ

横断しようとする歩行者がいる場合、横断歩道の直前で一時停止し、通行を妨げないようにするのはルール

交通ルールでは、「横断歩道における歩行者優先」が定められている。本来、車両が信号機のない横断歩道を通過する際、横断しようとする歩行者がいる場合は横断歩道の直前で一時停止し、通行を妨げないようにしなければならない。また、横断しようとする歩行者がいないことが明らかな場合を除き、横断歩道の手前で停止できるよう速度を落とすこともドライバーの義務である。一方、歩行者側にも、横断歩道を渡る時はドライバーにその意思を伝え、無理な横断をしないよう心掛けることが重要だ。

車両は、横断歩道の手前30m以内で追い越し・追い抜きは禁止

黄疸歩道の標識と標示

横断歩道手前にある道路標識(左)と、この先に横断歩道があることを示す道路標示(右)。このような標識などを見かけたら、横断しようとしている歩行者がいないか注意する。また、前を通行するクルマがいる場合、横断歩道の手前で停止する可能性があること念頭に入れておくこと

前方を走行する車両が横断歩道で一時停止している場合、歩行者の横断を優先している可能性がある。交通ルールでも、横断歩道の手前30m以内では前方の車両を追い越し・追い抜きしてはならないと定められている。横断歩道の手前には特定の道路標識や道路標示(上写真参照)が設置されているため、ドライバーはこれらに注意しながら運転することが求められている。

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