道路交通法改正で自転車の危険運転の罰則を強化|自動車交通トピックス
文=萩原文博

自転車の酒気帯び運転は3年以下の懲役または50万円以下の罰金! お酒の提供もNGに!

2024年11月1日、改正道路交通法施行で自転車の危険運転の罰則を強化

2024年(令和6年)改正道路交通法が施行され、自転車の酒気帯び運転をした場合の罰則が整備される。また、自転車のながらスマホが新たに禁止となり、こちらにも罰則が設けられる。とくに酒気帯び運転に関しては、運転していた本人だけでなく、車両の提供者、酒類の提供者、同乗者も罪に問われることとなるので注意が必要だ。

目次

酒気帯び状態で自転車を運転すると3年以下の懲役または50万円以下の罰金

2024年(令和6年)11月1日の改正道路交通法の施行によって、自転車の危険な運転に新しい罰則が整備される。酒気帯び状態で自転車を運転した際の交通事故では、死亡・重傷事故となる場合が多いことや、自転車運転中の携帯電話使用に起因する交通事故が増加傾向であることから、交通事故を抑止するため新しく罰則規定が整備された。

自転車の酒気帯び運転に関しては、運転していた本人はもちろん、酒類の提供や自転車を貸すなど提供者も罰則の対象となっているのがポイントだ。
道路交通法第65条第1項(酒気帯び運転などの禁止)では、規定に違反して車両など(自転車以外軽車両を除く)を運転した者で、その運転をした場合において、身体に制令で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあったものは、道路交通法第117条の2の2第1項第3号の罰則により、 3年以下の懲役または50万円以下の罰金 となる。

自転車のスマホ・酒気帯び罰則強化ポスター

警察庁は2024年11月1日からの自転車の新たな罰則について、ポスターなどで周知を行い認知向上を図っている

飲酒者への自転車の提供、自転車の運転者に酒をすすめても罰せられる!

さらに、飲酒運転周辺者(車両の提供者・酒類の提供者・同乗者)三罪の車両に自転車が含まれるようになり、酒気帯び運転をする恐れのある人に、車両(自転車以外の軽車両を除く)を提供すると、車両提供罪(道路交通法第65条第2項、同法117条の2の2第1項第4号)により、車両提供罪となり 3年以下の懲役または50万円以下の罰金 となる。

また、酒気帯び運転をするおそれのある人に酒類の提供、または飲酒をすすめると酒類提供罪違反(道路交通法第65条第3項、同法117条の3の2第2号)により、 2年以下の懲役または30万円以下の罰金 となる。

運転者が酒気を帯びていることを知りながら、自分を運送するように要求依頼して、車両(自転車以外の軽車両を除く)に同乗すると、同乗罪(道路交通法第65条第4項、同法117条の3の2第3号)違反として、 2年以下の懲役または30万円以下の罰金 となる。
すでに自動車やバイクでは同様の法律が適用されているが、今回、自転車も自動車と同様に飲酒運転禁止が強化され、罰則が適用されるようになる。

また、同じタイミングで自転車運転中の携帯電話などの使用が新たに禁止となる。この道路交通法改正は11月1日から施行されるが、飲酒しての自転車の運転やながらスマホは非常に危険なので、法改正に関わらず絶対にしないように!

自転車を押して歩いている写真

酒気帯び運転はもちろんだが、お酒を飲んだ人に自転車を提供したり、自転車を運転するとわかっている人にお酒をすすめる行為も罰せられるので注意しよう

この記事はいかがでしたか?
この記事のキーワード
あなたのSNSでこの記事をシェア!