名神高速道路が全線開通から60周年でイベント開催!|自動車交通トピックス
文=萩原文博

日本初の高速道路「名神高速」が全線開通60周年を迎え、サービスエリアで記念イベントを開催!

7月20日に大津SA(下り)、7月27日に養老SA(下り)で記念イベントを開催

日本初の高速道路である名神高速道路が、2025年7月1日に小牧IC〜西宮IC間の全線開通から60年を迎える。全線開通により小牧IC〜西宮IC間の所要時間は、一般道を利用した時より100分短縮された。日本の大動脈として利用者の多い名神高速道路には、さまざまな逸話や歴史が残っている。

目次

名神高速道路は1963年に日本初の高速道路として開通!

日本初の高速道路と開通した名神高速道路(E1名神)が、2025年7月1日で全線開通して60周年を迎える。名神高速道路は、1963年7月の栗東IC~尼崎IC間の開通を皮切りに、翌1964年に尼崎IC~西宮IC間そして一宮IC~栗東IC間が開通。さらに1965年7月1日に小牧IC~一宮IC間が開通し、全線開通となった。

小牧IC~西宮IC間は一般道利用した場合約4時間(240分)かかっていたが、名神高速の全線開通によって約2時間20分となり100分短縮可能となった。

名神高速は、1963年の開通から2024年度までで累計47億台の車両が通行し、近畿~東海の車両移動量は1日17万台で関東~東海に次ぐ第2位。また東西移動の3割以上が名神・新名神を利用する、まさに日本の大動脈となっている。

1965年の全線開通後は、1968年に東名高速道路と接続したのを皮切りに、中国道、北陸道、京滋バイパス、東海北陸道、新名神高速、東海環状自動車道、京都縦貫道と接続し、利便性が向上している。

●名神全線開通時(1965年)の高速道路ネットワークと所要時間

名神高速道路の区間別所要時間グラフ

小牧IC〜西宮ICの全線開通により所要時間は100分短縮され140分となった

日本初の高速道路として開通した名神高速道路には、さまざまな逸話も残っている。そのひとつが3代目トヨタ・コロナの10万キロ耐久テスト。これは当時、連続高速走行ができるコースがなかったため、58日間をかけて名神高速を276往復して行われた。
また、名神高速道路の全線開通当時の延長距離は189.7kmだが、現在は189.3kmと400m短くなっている。これは1978年10月に関ヶ原IC~米原IC間で線形改良が行われ、魔のカーブと言われた今須付近が工事され今須トンネルにルート変更されたから。現在でもその遺構が残っている。

3代目トヨタ・コロナ10万キロ耐久テストのゴールシーン

名神高速道路を58日間かけて276往復し10万km耐久テスト走行を行った3代目トヨタ・コロナ

線形改良で使われなくなった遺構の写真

廃道となった関ヶ原IC~米原IC間に残っている旧名神高速道路今須付近の遺構

大津SAと養老SAでは全線開通60周年の記念イベントも予定!

名神高速道路全線開通60周年にあたり、記念イベントを7月20日に大津SA(下り)、7月27日に養老SA(下り)で開催予定。イベントやそのほかの日時や詳細については特設サイトで順次掲載予定となっている。

開通から60年が経過した名神高速道路は、大型車交通・車両総重量の増加や路面凍結を防止するための塩化ナトリウム散布による塩害によって損傷が蓄積している。今後100年先も安心して利用できるように、大規模更新・大規模修繕を行っている。工事のスケジュールはウェブサイトで確認できる。

名神高速道路 全線開通60周年 特設ウェブサイト

名神高速道路全線開通60周年ポスター

大津SA(下り)、養老SA(下り)で開催予定の記念イベントの詳細は特設ウェブサイトで確認を!

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