【1985年6月4日】ホンダ「3代目アコード/2代目ビガー」発表|Today's memoriesあの日の記憶
文=津島 孝

エアロデッキも登場! 1985年「3代目アコード/2代目ビガー」が示した上質の新基準

空力と静粛、広い室内、走りの熟成——バブル期ニーズに刺さった“質感の作り方”

1985年のモデルチェンジで登場したアコード/ビガーは、ホンダが“世界で通用するセダン”を目指して大きく進化させたモデル。空力性能や静粛性、室内の快適さが向上し、上質さを追求したビガーや、欧州志向のエアロデッキなど多彩な展開も話題になった。

【1985年6月4日】
これが時代の回答! ホンダ「3代目アコード/2代目ビガー」発表

アコード2.0Siのインパネまわり

アコードのインパネは水平基調で視認性が高く、メーターは大径スピード&タコメーターを中心に配置。スイッチ類は運転席側へ緩やかに角度をつけて集約され、操作性を重視したドライバーオリエンテッドな設計となっている(写真は2.0Si)

2代目となるホンダ・ビガー2.0Siのエクステアリア

アコードをベースにしながら“より上質なパーソナルセダン”として仕立てられたビガー。静粛性向上策も施され、アコードよりワンランク上の快適性を実現した。走りはホンダらしい軽快さを保ちつつ、長距離移動での疲れにくさを重視。バブル期に高まった「上質で個性的なセダン」へのニーズに応えた存在だった(写真はビガー2.0Si)

アコード エアロデッキの外観写真

1985年7月には、独特のリアゲートを持つ「アコード エアロデッキ」をラインアップに追加。欧州市場を強く意識したファストバックスタイルで、空力性能と積載性を両立させた先進的なモデルとして注目を集めた

1985年6月4日に発表された3代目ホンダ・アコードと2代目ビガー(翌6月5日発売)は、ホンダが“世界で通用するセダン”を本格的に追求した節目となるモデルである。同日には、欧州市場を強く意識して開発された3ドアハッチバック「アコード・エアロデッキ」も発表され、シリーズの個性を大きく広げた。

アコードはすでに北米で高い評価を得ていたが、この世代では空力性能、静粛性、品質感を徹底的に磨き上げ、国際競争力を意識した設計が一段と強まった。ロングノーズ・ショートデッキのプロポーションを採用し、セダンはCd値0.32という当時としては優れた空力性能を実現。拡大されたボディーは室内空間の余裕を生み、快適性と上質感を大きく向上させている。

エンジンは1.8Lと2Lの直列4気筒を中心に、電子制御燃料噴射PGM‑FI仕様も設定。扱いやすさと静粛性を高めつつ、ホンダらしい軽快な回転フィールを実現した。さらに、この世代から4輪ダブルウィッシュボーンを本格採用し、操縦安定性と乗り心地の両立という新たな次元に踏み込んだ点も大きな特徴である。

兄弟車のビガーは、アコードより上質さを強調した“パーソナルセダン”として位置づけられ、専用の内外装や静粛性向上策を採用。ウッド調パネルや上級素材を用いたインテリアにより、ワンランク上の世界観を演出した。

1980年代半ばの日本はバブル景気の入り口にあり、ユーザーの価値観は「高品質」「快適性」「ステータス性」へと急速にシフトしていた。アコード/ビガーはその潮流を的確に捉え、輸入車に対抗できる品質感とホンダらしい走りを両立させたことで高い支持を獲得。国内外での成功により、ホンダのセダン戦略を大きく前進させた重要なモデルとなった。

【CA3型 ホンダ・アコード2.0Si】
●全長×全幅×全高:4535×1695×1355mm ●ホイールベース:2600mm ●車両重量:1120kg(4AT) ●搭載エンジン:B20A型(1958 cc 水冷直列4気筒DOHC)

この記事はいかがでしたか?
この記事のキーワード
あなたのSNSでこの記事をシェア!