「愛のスカイライン」の裏に隠された実力! 元祖“羊の皮をかぶった狼”ハコスカの真価
生活派セダンの顔で登場したC10型スカイライン「ハコスカ」は、やがて伝説となる!?「愛のスカイライン」として親しまれながら、後にGT-Rへつながる走りの素質を秘めた3代目スカイライン。ボクシーなスタイルから“ハコスカ”の愛称が生まれ、実用性とスポーツ性を両立させた名車として今も高い人気を誇る。
【1968年7月18日】
GT-R黄金期の基礎を築いた「ハコスカ」発表!
視認性と質感を両立させていたスカイライン2000GTのインパネ。前席はスライド量を拡大し、後席はホイールハウスまでクッションを延長するなど、移動中の快適性も重視された
1969年に登場した初代スカイラインGT-R(PGC10型)は、レースで勝つために生まれた純粋なホモロゲーションモデル。デビュー後は国内レースで圧倒的な強さを誇り、通算50勝以上を記録した
3代目スカイライン(C10型/1968年8月1日発売)は、後に“ハコスカ”の愛称で親しまれ、スカイラインの人気を決定づけた重要なモデルである。
1957年の初代以来受け継がれてきた「高性能・スポーティー」のイメージを継承しつつ、3代目はより幅広いユーザーに向けて大幅な刷新が行われた。
スタイリングは「エアロダイナルック」と名づけられた新デザインを採用。先代S50型よりも全長で135mm、全幅で100mm 拡大する一方で、全高を20mm 下げるなど、より低くワイドなプロポーションを獲得した。エッジの利いた面構成も特徴で、特にリアフェンダーに走るプレスラインは、メーカー自ら流体力学の粋として訴求し、後に「サーフィンライン」の名前で親しまれた。
エンジンは改良型のG15型を搭載。視界向上のため12度傾けて搭載するなど、実用性も高められた。発売から2か月後にはL20型を積む2000GT(GC10型)を追加。240km/hスケールの速度計を備えたその存在は「羊の皮をかぶった狼」というイメージを決定づけた。
発売当初から「愛のスカイライン」というキャッチコピーが使われ、若いカップルが旅に出るテレビCMが放送されたことでスカイラインの新しいイメージが広く浸透。「箱のようなスカイライン」=ハコスカという愛称も定着していく。
ハコスカは1969年に登場する「スカイラインGT-R」(PGC10型) のベースとなり、国内レースで圧倒的な強さを誇る“伝説”の出発点となった。スポーティーさと実用性、そしてモータースポーツの血統をあわせ持ち、スカイライン史の中でも特別な魅力を放っている。
【GC10型 日産スカイライン2000GT(1970年式)
】
●全長×全幅×全高:4430×1595×1390mm ●ホイールベース:2640mm ●車両重量:1095 kg ●搭載エンジン:L20型(1998cc 水冷直列6気筒SOHC)