軽とは思えない広さ! 4ドア&RRで実用性を変えた4代目フロンテの実力
「家族で使える軽」はここから始まった! スズキ軽乗用車の転換点となった一台4代目フロンテは、丸みを帯びた「オーバルシェル」構造とRRレイアウトを採用した実用性重視の軽乗用車。34PSのエンジンを軸に、37PS仕様を搭載したスポーティーグレードも展開し、幅広いユーザーから支持を集めた。
【1973年7月14日】
家族のための実用車、4代目「フロンテ」発売!
高度経済成長期に国民の余暇の過ごし方が変化したため、その傾向に合わせて商用と兼用できるフロンテハッチが登場(1973年4月発売)。大きな荷室を有する「休日のハッチ」として人気を得る。1枚はね上げ式のリアゲートを採用し、荷物の積み降ろしが楽にできた
4代目となるスズキ・フロンテは、軽自動車が“日常の足”として本格的に普及し始めた時期に投入されたモデルである。
従来の直線基調から大きく方向転換し、丸みを帯びた「オーバルシェル」(卵の殼)構造を採用。親しみやすく柔らかな外観は、生活に寄り添う軽乗用車像を明確に打ち出した。
ボディーバリエーションは2ドアと4ドアのセダンを設定。サイズは軽規格に収めつつ、ホイールベースを拡大して快適にくつろげる室内空間を実現し、家族で使える実用性を強調した点が特徴である。
メカニズムはRRレイアウトを継承し、水冷3気筒2サイクルエンジンを搭載。標準仕様は34PSで、軽量ボディーと組み合わせて軽快な走りを実現した。また、同シリーズには37PS仕様のスポーティーグレード「ツーリスモ(GT系)」も設定。実用性重視のラインアップの中で、走りの楽しさを求めるユーザーに応えた存在となっていた。
室内は視認性の高いメーター類とシンプルな操作系を備え、リアゲートはガラスハッチ式を採用。荷室の使い勝手を高めるなど、日常生活での利便性を重視した設計が随所に見られる。
4代目フロンテは、派手な性能競争ではなく“生活のための軽”を追求したモデルであり、軽自動車が実用車として確固たる地位を築く過程で重要な役割を果たした。
【LC20型 スズキ・フロンテGC】
●全長×全幅×全高:2995×1295×1300mm ●ホイールベース:2030mm ●車両重量:530kg ●搭載エンジン:LC20W型(356cc 直列3気筒2サイクル)