排ガス規制を突破した転換モデル! 5代目ブルーバード810型の真価とは?
安全・低公害・省エネルギーという新時代の要請に応えた5代目ブルーバード日産ブルーバード810型は、安全・低公害・省エネをテーマに開発された新時代のファミリーセダン。独自技術で51年排ガス規制に適合し、安全装備も大幅に強化した。L18E型エンジン搭載の1800SSS-E・Sは走りの伝統を受け継いで注目を集める。
【1976年7月9日】
環境性能強化の5代目「ブルーバード」発売!
メーター類やセーフティーモニターは見やすく配置。ワイドビュー・ピラーなどの採用で運転席からの視界も良好だった。全車に3ジョイント式プロペラシャフトを採用するなど、室内騒音の低減も図る。写真はスポーツグレードの1800SSS‑E・Sの運転席まわり
最上級スポーツ仕様の1800SSS‑E・Sは、電子制御燃料噴射装置を備えたL18E型エンジンを搭載し、レスポンスに優れた走りを実現。4輪ディスクブレーキに加え、リヤワイパーや拡散式ウォッシャーノズルなど実用装備も充実していた
シリーズ5代目となるブルーバード(810型)は、日産が「実質的豊かさを持った小型ファミリーカー」を掲げて全面改良したモデルである。
3代目510型でスポーティーなイメージを確立したブルーバードだが、1970年代半ばはオイルショック後で社会的価値観が変化し、安全性・低公害・省エネルギー・省資源といった新たな要請が自動車に突きつけられていた。810型はこうした時代背景を踏まえ、実用性と快適性を重視した設計へと舵を切る。
ボディータイプは4ドアセダン、2ドアハードトップ、バンの3種類。セダンのサイズは全長4260mm、全幅1630mm、全高1390mmと先代から拡大されたが、ミドルサイズとしての扱いやすさを維持していた。
搭載エンジンは直列4気筒のL16/L18型、直列6気筒のL20型で、全車が独自のエンジン制御技術「NAPS」(ナップス)を採用して51年排ガス規制に適合。10モード燃費でも優れた数値を示し、省エネ志向の高まりに応える内容となっていた。一方で最上級スポーツ仕様の「1800SSS-E・S」は115PSのL18E型を搭載。フロントにストラット、リアにセミトレーリングアームの4輪独立懸架を採用して、排ガス規制下でも“走りのブルーバード”の伝統を守る姿勢を示した。
安全装備も強化され、ワイドビュー・ピラーやガラス面積拡大による視界向上、前席の二重感知式ELR付きシートベルト、集中警報装置「セーフティーモニター」などを採用。上級グレードでは4輪ディスクブレーキも設定され、当時として高い安全性を実現した。
810型ブルーバードは、スポーティーな510型と大ヒットした910型の狭間に位置する世代だが、排ガス規制という大きな壁に真正面から向き合った“実直なブルーバード”として、今なお確かな存在感を残している。
【P810型 日産ブルーバード 1800SSS-E・S(5MT)】
●全長×全幅×全高:4260×1630×1390mm ●ホイールベース:2500mm ●車両重量:1075kg ●搭載エンジン:L18E型(1770cc 水冷直列4気筒OHC)