【1984年7月4日】 街を華やかに彩るホンダ「シティ カブリオレ」発表!|Today's memoriesあの日の記憶
文=津島 孝

ピニンファリーナが手がけた異色の4座オープン! 「シティ カブリオレ」が象徴した80年代のクルマ文化

イタリア名門が関わった特別なオープンモデル。“遊び心”が形になった1980年代の象徴

ホンダ・シティ カブリオレは、国産車では珍しい4座オープンとして企画され、設計にはピニンファリーナが協力した特別なモデル。軽快な走りと開放感を両立させ、シティシリーズの“遊び心”を象徴する存在となった。

【1984年7月4日】
街を華やかに彩るホンダ「シティ カブリオレ」発表!

シティ カブリオレのソフトトップの開閉の様子

ホンダが独自に開発した耐候性をもつ材質をソフトトップに採用。同時に、高い断熱性、防音性を有している。また、開閉もスムーズで手軽にでき、フルオープンにすれば日差しの中でのオープンエアモーターリングが楽しめた

シティ カブリオレの内装

車体色には専用色を含め12色のカラーリングを採用。内装には使い勝手に合わせて選べるシックで高級感のあるファブリックシートと、汚れなどにも強いビニールレザーシートの2タイプを用意するなどして、オーダーメイド感を盛り上げた

1984年7月4日、ホンダはシティシリーズに新たなバリエーションとして「シティ カブリオレ」を追加した。当時の国産車では唯一となるフルオープン4シーターとして企画され、オープンボディーとソフトトップの設計にはイタリアの名門ピニンファリーナが協力した点が大きな特徴である。

ベースは1981年11月に登場した初代シティのハッチバックモデル。独自の“トールボーイ”パッケージを持つコンパクトカーに、オープン化のための補強と専用ボディーを与えた。耐候性の高いソフトトップを採用し、リアウインドーは視界と耐久性に優れるガラス製。オープン時のバタつきを抑えるトップカバーも標準装備されるなど、実用性への配慮が随所に見られた。

ボディーは大きく張り出したワイドフェンダーを備え、標準シティより全長・全幅ともに拡大された迫力あるスタイルを形成。ホイールベースは共通の2220mmだが、トレッドは前後とも拡大され、安定感のあるプロポーションとなっている。

パワートレーンは1.2L直列4気筒OHCエンジンで、5速MT車は67PS、ホンダマチックAT車は63PSを発揮。軽快な走りとオープンエアの開放感が組み合わさり、速度以上の楽しさを提供するモデルとして高く評価された。

1980年代前半は、若者文化とファッション性が自動車市場に強く影響を与えた時代。シティはトールボーイという独自のコンセプトで都市型コンパクトカーの新境地を切り開き、カブリオレはそのイメージをさらに拡張して幅広いユーザーに歓迎された。国産車としては久々の量産オープンモデルであり、街に「新しい遊び心」をもたらした象徴的な一台といえる。

【FA型 ホンダ・シティ カブリオレ(5MT)】
●全長×全幅×全高:3420×1625×1470mm ●ホイールベース:2220mm ●車両重量:800kg ●搭載エンジン:ER型(1231cc 水冷直列4気筒OHC)

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