学科試験予備校のキービジュアル
問題制作・監修=長 信一/イラスト=若林 夏

意外と紛らわしい道路標識や路面標示の意味について〇×形式で出題

初心者もベテランも、学科試験クイズで交通ルールを楽しく学び直し!
長 信一

今回の学科試験予備校の出題テーマは、追い越し禁止や一時停止、最高速度など、車を運転中にたくさん目にすることになる「道路標識や路面標示の意味」です。運転歴の長いベテランドライバーの皆さん、運転免許を取得するために学んだ学科試験の内容、交通ルールを今もしっかりと理解していますか? ここで出題される学科試験の〇×クイズで、安全運転に必要な知識をブラッシュアップしましょう。さあ、学科試験予備校の開校です!

目次

今回の学科試験クイズは、「道路標識や路面標示の意味」について5問を出題

この学科試験予備校で出題される試験問題は、自動車運転免許研究所の長 信一先生が実際の学科試験問題と同様の基準に従って独自に作成したものです。今後、本当に学科試験で出題されるかもしれませんよ。

参考=「交通の方法に関する教則」

問題1: 図の標識は、「追越し禁止」を表している。

追越しのための右側部分はみ出し通行禁止の標識

正解 ×

図の標識は「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」を表す規制標識です。車は、道路の右側部分にはみ出して追い越しをしてはいけません。

問題2: 交差点の正面手前に図の標識がある場合は、自分の通行している道路が優先道路であることを示している。

優先道路の標識

正解 〇

図の標識は「優先道路」を表す指示標識です。自分の通行している道路(標識がある側)が優先道路です。

問題3: 図の補助標識は、同じ意味を表している。

○に斜線の補助標識と左向きの赤矢印の補助標識

正解 〇

図の標識は、どちらも「終わり」を表す補助標識です。本標識の規制などがここで終わることを示します。

問題4: 図の標示は、車の通行は認められているが、この中で停止するおそれがあるときは、この中に入ってはいけない。

停止禁止部分の標示

正解 〇

図の標示は「停止禁止部分」を表す規制標示です。前方の状況により、図の標示の中で停止するおそれがあるときは、この中に入ってはいけません。

問題5: 図の標識は、一般原動機付自転車の右折が禁止されていることを表している。

一般原動機付自転車の右折方法(小回り)の標識

正解 ×

図の標識は「一般原動機付自転車の右折方法(小回り)」を表しています。一般原動機付自転車の右折禁止ではなく、一般原動機付自転車の二段階右折が禁止されています。自動車と同じく道路の中央に寄り、小回りの方法で右折しなければなりません。

【長先生の解説コラム】道路標識や路面標示は安全運転の道しるべ

道路上にはたくさんの標識や標示があります。皆さんは、これらの名称や意味をどれだけご存じでしょうか。ご承知のとおり、標識とは交通規制などを示す標示板のことをいい、本標識と補助標識があります。本標識には、次の4種類があります。

1.規制標識…特定の交通方法を禁止したり、特定の方法に従って通行するよう指定したりするもの
2.指示標識…特定の交通方法ができることや、道路交通上決められた場所などを指示するもの
3.警戒標識…道路上の危険や注意すべき状況などを前もって道路利用者に知らせて注意を促すもの
4.案内標識…地点の名称、方面、距離などを示して、通行の便宜を図ろうとするもの

道路標識のイラスト

問題1は、種類が最も多い規制標識の一つです。一般道路でよく見かけますが、間違えた方も多いのではないでしょうか。もう少し詳しく説明しましょう。解説にもありますが、これは「追越し禁止」の標識ではありません。追越しのため、道路の右側部分にはみ出して追い越しをすることを禁止しています。

逆に言えば、右側部分にはみ出さなければ追い越しは可能です。しかし、はみ出さなくても安全に追い越しができる十分な道幅があればの話ですが……。参考までに、肝心な「追越し禁止」は下の標識です。補助標識で「追越し禁止」が付けば、はみ出すはみ出さないにかかわらず、追い越しは禁止となります。

追越し禁止の標識

追越し禁止の標識

次に、標示とはペイントや道路びょうなどによって路面に示された線、記号のことをいい、規制標示と指示標示の2種類があります。

1.規制標示…特定の交通方法を禁止または指定するもの
2.指示標示…特定の交通方法ができることや、道路交通上決められた場所などを指示するもの

「停止禁止部分」の規制標示

問題4は、規制標示の一つで、消防署に隣接する道路などでよく見かけます。正解した方も多いのではないでしょうか。もう少し詳しく説明しましょう。解説にもありますが、前方の状況により、図の標示の中で停止するおそれがあるときは、この中に入ってはいけません。逆に言えば、渋滞などがなく安全に通過できる状況であれば、この中に入ることは可能です。

参考までに、中に入ってはいけない場合は「立入り禁止部分」の標識があります。これは、渋滞や前方の状況にかかわらず、また停止するしないにかかわらず、この中に入ってはいけません。

立ち入り禁止部分の標示

立入り禁止部分の標示

今回は予備校問題とオンライン模試の合計10問で、標識・標示の一部を紹介しました。どれだけ正しく理解しているか、ぜひオンライン試験にもチャレンジしてみてください!

解答時間は3分! 結果はすぐに表示!

出題テーマの別問題をオンライン形式で受験できます

今回の学科試験出題テーマの「道路標識や路面標示の意味」について、オンライン(Googleフォーム)で追加の問題を5問用意しました。
制限時間は3分が目安で、正解は解答後すぐに表示されます。もっと学科試験にチャレンジしたい! という方は、ぜひ下記「オンライン試験はこちら」から受験してください。

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前回のオンライン模試で多くのベテランドライバーが間違えた問題をおさらい

試験結果のスタンプ

2024年11月のオンライン試験結果は、平均点70点となりました。出題された5問中、特に正答率の低かった問題はこちら。


12歳未満の子どもを四輪車に乗せるときは、病気などでやむを得ない場合を除き、チャイルドシートを使用させなければならない。(正答率27%)

正解 ×

チャイルドシートが義務付けられているのは、6歳未満の幼児です。

長 信一

ちょう・しんいち 1962年生まれ。1983年、都内の自動車教習所に入社し、学科や実技の指導員に。24歳のとき、全種類の運転免許証を完全取得。教習生への親身な指導をモットーに普通免許、自動二輪免許、第二種免許など数多くの合格者を送り出した。現在は自動車運転免許研究所の所長として運転免許関連の書籍を執筆。その数、実に200冊以上。

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