初愛車は左ハンドルのキャデラック! 柿澤勇人の愛車遍歴、憧れはポルシェ・マカンやオープンの2シーター
必ず自らの運転で現場入り。クルマは「一人になれる気楽さがある」舞台の第一線で活躍しながら、さまざまな映像作品でも圧倒的な存在感を放つ俳優の柿澤勇人さん。休日はもちろん、撮影での移動も自らステアリングを握るほどのクルマ好きです。ド派手なアメ車に乗っていた若き日から、役者としての転機の一つにもなった三谷幸喜さんとの鎌倉ドライブ、そして JAF会員の特典をフル活用したサウナ巡りまで。柿澤さんの素顔に迫るカーライフを、たっぷりと語っていただきました。
少年時代のクルマの思い出
オペルやワーゲンなどの輸入車でドライブ
──少年時代のクルマに関する思い出や、ご実家のクルマについて記憶に残っていることはありますか?
当時は母が運転していて、オペルやワーゲンなどの輸入車に乗っていましたね。どこへ行くのにもクルマでしたし、家族みんなで移動していました。
──高校時代はサッカー少年でプロを視野に入れていたそうですが、「プロになって、いいクルマを買ってみたい」という思いがあったそうですね。初めての愛車は?
最初に兄と一緒に買ったのが、キャデラックのCTSです。知り合いにクルマをカスタムするディーラーさんがいて、真っ赤なキャデラックを少しえんじっぽい赤にして、タイヤもホイールも全部ギラギラに変えて付けていました。兄の悪趣味なんですけどね(笑)。ですので僕のクルマデビューは左ハンドルでした。
──それは目立ちそうですね!
めちゃくちゃ目立ちました(苦笑)。同居していた祖母を近くの病院に連れて行くとき、病院の前にキャデラックのCTSを乗りつけて、院内まで連れて行くために「おばあちゃん大丈夫?」って運転席から降りると、道行く人みんなが見るんですよ。後部座席からどんなゴッドマザーが出てくるかと思ったら、普通のおばあちゃんが出てくる(笑)。
──それはいつ頃のことですか。
23歳くらいですね。現場に乗っていくと目立ちすぎちゃって、困りました。ある時、演出家の蜷川幸雄さんと駐車場で遭遇しちゃったことがありました。蜷川さんはメルセデスに乗ってらっしゃったんですが、僕のキャデラックを見られて、次の日の稽古場で「おまえ、すげえクルマに乗ってたな」って言われて、「いや、あれ俺のクルマじゃないです。見間違いです」って必死にごまかしました(笑)。
──その後の2台目は何を買われたんですか?
基本的には自分で運転して撮影現場や劇場に行くので、燃費重視になって。サイズが大きいと住宅街で運転しにくいからと、極端に方向性が変わって黒のプリウスにしました。ハイブリッドはやっぱりいいなと思って結構走りましたね。
──そこからの乗り替えは。
懇意にしていた演出家の方から「2、3年海外に行くから、乗ってていいよ」と言われて譲り受けたのが、白のジャガーのXJでした。エンブレムが立っているやつで、大きくてめっちゃくちゃかっこよかったんですけど、ディーラーに持っていったら「電気系統にも不具合がありますし、タイヤもバースト寸前だし、換えないと危ないよ」と言われたんです。撮影に毎日乗って行ったらさすがに危ないのでは、と手放してしまいました。
──そして現在は、きょうもこちらにお越しの白のレクサス・RXですね。
コロナ禍の2020年頃に買いました。これも兄の影響で、兄がRXに乗っていて、「大きくて燃費もいいし運転しやすい。サポートもめっちゃいい」と勧められました。青山のお店で試乗させてもらったらすごく運転しやすくて。たまたまオプションがいろいろ付いた展示車があって、お店の人の対応もすごく良くて、即決しちゃいました。
──Fスポーツですね。
安全装備やクルーズコントロールも一式付いていて、高速道路で時速80kmに設定して走ると、すごく楽です。ただ、僕はアナログ人間で、最近まで、その機能を知らなかったんです。自動で減速していくと「ぶつかっちゃうんじゃないの?」と怖くなりますけど(笑)。これまで事故や、こすったりぶつけたりしたことは一度もないです。洗車やコーティングもして、きれいに乗っています。クルマの事故は俳優として最も気を付けないといけないことの一つですから、めちゃくちゃ安全運転です。
『鎌倉殿の13人』撮影前に
三谷幸喜監督一家と鎌倉ドライブ
──どれくらい走っていますか?
6年で5万kmくらい、年間7000~8000kmくらいですかね。千葉、茨城、静岡などの仕事場へは絶対に自分で運転して行きます。最近もドラマのロケで木更津まで1か月間ほぼ毎日アクアラインを往復していました。通勤です。
──長距離運転は苦になりませんか?
舞台の現場だとクルマの中で発声練習をしたり、音楽を聴いてテンションを上げたりできるのでいいんですが、終わってから帰るのは少しつらいですね。「何もしたくない」と思っても家には帰らなきゃいけないし、次の日もあるので……。でも、やっぱり一人になれる気楽さがあります。ロケで一番遠いのは、福島の手前、茨城との県境あたりまで自走しました。
──クルマで過ごす時間がかなり長いですね。
現場でドラマの空き時間が2~3時間、長いときは12時間あることもありますが、クルマでお弁当を食べて仮眠を取ったり、ランチが食べられるお店の駐車場にクルマを置いて、休憩したりします。完全に一つの部屋というか、楽屋というか、プライベート空間ですね。
──ドライブ中は音楽をかけますか?
僕は結構落ち込みやすくて、現場で言われたことをかなり考えてしまうタイプなんです。だから、クルマの中で一人のときに、ポジティブな音楽を聴いて元気をもらっています。音楽以外だとラジオも大好きで、自分でも『柿澤勇人のカキノキ坂ラジオ』という番組をやっているので聴いたりもします。
──ミュージカルに多数出演されていますが、ミュージカルの曲は聴かないのでしょうか。
仕事と趣味は完全にセパレートしたくて、まったくと言っていいほど聴かないですね。
──大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の際、三谷幸喜さんと鎌倉へドライブされたそうですね。
僕が演じた源実朝は鶴岡八幡宮で暗殺されるんですが、実際に起きた場所の空気を吸うことで役の説得力が変わるからと、三谷さんが「一緒に行きませんか」と誘ってくださって。自宅近くに集合して、そこから僕が運転して、三谷さんが助手席、奥さまとお子さんが後部座席という4人で鎌倉に行きました。
──緊張しましたか?
当然、めちゃくちゃ緊張しました! 僕は車線変更のとき、安全のために何度も振り返って目視するんです。そのたびに寝ていた三谷さんが起きて「柿澤さん、どうしました!? 何かあったんですか!?」って驚いて、「目視がキレ良すぎてびっくりするからやめてください」と言われました(笑)。三谷さんのクルマが大きめで、到着して鎌倉のおそば屋さんに入ろうとしたら駐車場が超狭くて、何回切り返しても入れられず、絶対にこすっちゃダメだと思って結局、運転を代わってもらいました(苦笑)。でも、八幡宮で一緒にご祈禱(心願成就)をしていただいて、撮影前に貴重な経験をさせていただけたのは本当にありがたかったです。
趣味のサウナまで愛車でドライブ
「移動空間はリラックススペース」
──大河ドラマを機に、また違った世界が見えてきたのではないですか?
僕が劇団四季を辞めた大きな理由の一つが、「ミュージカル以外の場所でも役者として戦って生き残っていきたい」というものでした。大河ドラマの現場は芝居のことしか考えていない多様なジャンルの人たちが集まっていて、全員アプローチが違う。そういう現場でもまれることを求めていたんだと思います。退団してから10年以上「いろんなジャンルの場所で勝負をさせてくれ」とは言い続けてきましたが、ずっともがいて挫折や苦しい思いをしていました。
──それが『鎌倉殿の13人』などへの出演で思い通りに?
三谷さんと初めてご一緒したのは舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』(2019 年)で、最初は「僕が主演で脇を固めていただくのが佐藤二朗さんと広瀬アリスさん? ドッキリ?」と信じられませんでした。でもそこから、いろんな人がいていろいろな考え方があって、「芝居って楽しいな。信じてきてよかったな」と思えるようになりました。三谷さんは恩人ですし、期待には何がなんでも応えたいんです。
──柿澤さんは、お祖父さまと曾祖父さまが清元(三味線・浄瑠璃)の人間国宝というすごい家系でお育ちですが、芸能への関心は昔からあったのですか?
本当にまったく興味がなかったんです! 小学生の頃、周りの女子たちが男性アイドルなどにキャーキャー言っているのも「何がかっこいいの?」と思っていたくらいです。僕は根っからのサッカー少年でエンタメ的なものには目もくれないでプロを目指していました。
──お祖父さまの舞台は見に行かれましたか?
歌舞伎座にはよく連れて行ってもらっていましたね。当時は演目もよくわかっていなかったんですが、なんとなく染み付いているものはあるのかもしれません。この世界に入ってから尾上松也に、「高いキーを歌うときの声が、曾祖父の志寿太夫さんに本当にそっくりだ」と言われたんです。松也は「絶対に血が流れているし、舞台をやっているのは必然だ」と言ってくれて、それはすごくうれしい言葉でしたね。生きているうちに、どういう稽古をしていたのかなどもっと聞いておけばよかったなと思います。
──話をクルマに戻しますが、次に乗りたいクルマはありますか?
ポルシェ・マカンです! 大きすぎずかわいいし、いつか乗りたいなと思っていて。そのために仕事をもっと頑張ろうという一つの目標です。ゲレンデ(メルセデス・ベンツG クラス)もかっこいいですが、都内の住宅街や立体駐車場だと断られることが多いので、今のレクサスくらいのサイズが一番便利ですよね。
──電気自動車はどうですか?
テスラとかも形がかわいいなと思いますが、僕は自動運転がやっぱりちょっと怖くて。車庫入れやバックするときも、全部目視なんです。自分で操作している感覚のほうが好きですね。あとはオープンの 2 シーターも、乗ってみたいです。
──ちなみに、JAFにはご入会されていますか?
もちろんずっと入っています。JAF会員の特典で行きつけのサウナが 10%オフになるので、それでよくサウナに行っていますよ。家の近くの銭湯から、地方の聖地と言われているところまでいろいろ行きます。駐車場がある施設だと一番うれしいですが、コインパーキングに入れてサクッと行くこともありますね。
──地方のサウナにも行かれるんですか?
静岡にあるサウナの聖地「しきじ」、名古屋の「ウェルビー」、大阪や福岡でも新しい所を見つけました。
──サウナでリフレッシュされているんですね。
本番中や撮影中は常に戦闘モードで神経が高ぶって眠れなかったりするので、自律神経を整えてリセットするためにサウナに行きます。そして、愛車での移動空間も僕にとってのリラックススペースなんです。
柿澤勇人さんがドライブで聴きたい5曲
- 奇妙礼太郎「元気でやってるか」…朝イチに聴くと元気になるパワーソング。嫌なことがあったときにポジティブにしてくれます。
- JUDY AND MARY「ラッキープール」…夏にアクティブなことをしたくなる可愛い曲。兄の影響で学生時代から聴いています。
- サザンオールスターズ「希望の轍」…王道。湘南や江の島を走りながら聴いちゃいます(笑)。
- マイケル・ブーブレ「It's a Beautiful Day」…とんでもなくいい声なんです。朝に聴くと1日のスタートを明るいほうに導いてくれます。
- サンボマスター「輝きだして走ってく」…落ち込んだ人へのエールのような曲。考えすぎてしまうときに元気をもらいます。
(クリックすると、音楽配信サービスSpotifyで楽曲の一部を試聴できます。)
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・プレゼント内容:柿澤勇人さん特製サイン色紙
・当選者数:3名(発表は発送をもって代えさせていただきます)
・応募締切:2026年7月20日
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柿澤勇人
かきざわ・はやと 1987年10月12日、神奈川県生まれ。俳優。2009年に劇団四季を退団後は幅広く活躍。近年の主な出演作に、舞台『ハムレット』『ジキル&ハイド』、ドラマ『全領域異常解決室』(CX 系)『ライオンの隠れ家』(TBS 系)『終のひと』(TBS 系)など。2026 年 7月 25 日に開幕するミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』でも主演を務める。第 31 回読売演劇大賞 優秀男優賞、第 49 回菊田一夫演劇賞を受賞。『Sky presents 柿澤勇人のカキノキ坂ラジオ』が毎週 ABC ラジオ、TBS ラジオにてオンエア中。
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