ポルシェ、カマロ、ゲレンデ…「私って嫌な女だったかも(笑)」。高岡早紀の人生に寄り添った愛車遍歴
子供たちとの思い出が詰まったお気に入りのクルマはカブリオレ芸能活動40周年という節目の1年を走り抜ける女優の高岡早紀さん。役柄で見せるクールなヒロイン像とは裏腹に、飾り気のない素顔と、母親としても一人の女性としてもしなやかに人生を謳歌するその姿勢が、同世代の女性をはじめ幅広い層から支持を集めています。18歳で免許を取り、こだわりのスポーツカーを乗り継いだ20代を経て、家族ができてからは、クルマは生活に欠かせない存在へと変わっていきました。現在では、社会人になった2人の息子が運転する助手席で他愛のない会話を楽しんだり、愛娘を乗せてショッピングへ出かけたり……。
カーマニアというわけではないけれど、気づけばいつも、クルマが高岡さんの人生に彩りを添えてきました。そんな高岡さんにとってのクルマについてたっぷりと語っていただきました。
スポーツカーを乗り継いだ20代
「あの頃を思い出すとちょっと恥ずかしい」
――さっそく高岡さんの愛車遍歴についてお聞きしたいのですが、18歳で免許を取って、最初に購入したクルマは、BMW318i(E30)だったそうですね。
免許を取って1、2年は、家のクルマで練習しながら運転していました。それでちゃんと運転できるようになって、すでにデビューもしていたので、当時は外国車の方が安全と言われていた時代でしたし、お仕事的な面も考えて紺色のBMWに乗っていました。3年くらい乗って、次はベンツのCLクラスを購入して……。
――どちらもクーペですね。
当時は一人で運転するクルマでしたし、空間も広くて、2ドアがカッコいいなって思って乗っていました。
――そのあと、ポルシェ911や1970年代のシボレーといったスポーツカーにも乗っていたそうですね。
一度はカッコいいクルマにも乗ってみたいなって思ったんです。ポルシェは、リアウイングを付けたりして見た目もカッコよくしました。ただ、ものすごいパワーでちょっと怖かったです。そのあと、私の年齢と同じくらいの70年代のカマロに乗りました。
なぜかというと、ハワイに仕事で行ったときに共演した向こうの年上のモデルさんが、大きなカマロで現場にやってきて、その姿に憧れたからです。カマロはものすごくエンジン音が大きかったです。今振り返って考えてみると、カッコばかりつけていて私って嫌な女だったかもしれません(笑)。若気の至りというか、あの頃を思い出すとちょっと恥ずかしいですね。でもポルシェもカマロも、走っていて楽しかったですよ。
――そして家族ができてからはクルマの用途も変わったそうですね。
子供が生まれてからは、バンプラ(バンデンプラ・プリンセス)とゲレンデ(メルセデス・ベンツGクラス)に乗っていました。
――バンプラとはまたおしゃれなチョイスですね。かつてはイギリス王室でも愛用されていて、インテリアの一つひとつに高級感とこだわりのあるクルマとして知られています。
私と同じくらいの年代の、すごくかわいらしいクルマでした。後部座席にはピクニックテーブルが付いているので、お弁当を作ってこのクルマで子供たちと出かけたら、ピクニック気分が味わえて楽しいだろうなと思って乗りました。ただ、ちゃんとメンテナンスをしているんですけど、よくエンストしてしまって、高速道路で動かなくなっちゃったときは子供たちも大変でした。そんな時、JAFさんにはよくお世話になりました(笑)。
――JAFに入っていて良かったと。
やっぱり古いクルマに乗ったら、しっかりとリスク管理しないといけないですね。見た目も大事ですけど、家族ができたら安全面が第一優先なので、今はずっとゲレンデをメインに乗っています。
――その点、ゲレンデは安心ですね。
子供たちが小さい頃は、勝手にドアを開けないようにカブリオレの2ドアタイプに乗っていました。ルーフトップが広々としているので、天気のいい日にルーフを開けて走ると開放感があって、すごく喜んでいましたね。私も運転していて楽しかったですし、一番長く乗っていたので、お気に入りのクルマと言えばこのクルマになるかな。
息子が運転するクルマの助手席で楽しむ家族時間
「頑張って育ててきて良かったな」
――改めて高岡さんのライフスタイルに合わせてクルマも変わっていったという印象を受けました。
そうかもしれないですね。昔は見た目のカッコ良さやかわいらしさを基準にしていたこともありましたけれど、結局は私の生活環境に合ったクルマを選んでいたのかなって思います。今もそれは変わらないですね。
――そして2人の息子さんは社会人となりましたが、息子さんが免許を取って初めて運転するクルマに乗ったときの思い出などはありますか。
親として感慨深いものがありました。だけど、良くないなとは思いながらも、長男が18歳で初めて運転した時は「そこ、ウインカー出すのが少し遅いかな」とか「ブレーキをしっかり踏んだほうがいいよ」とか、ついつい口を出してしまい、「本当にやめてくれない?」って怒られました(笑)。
あれから10年くらいたって、すっかり大人になりましたからね。今は私が助手席に座ることも多くなって、高校受験を控えた娘の送り迎えも息子たちにお願いすることもあって、兄妹間ですごくうまくやっているのを見ていると、「頑張って育ててきてよかったな」と思います。
――クルマの中の親子関係も以前とは変わってきたのでは。
そうですね。クルマの中で流す音楽の違いとかも面白いですよ。3人とも音楽の趣味が違っていて、なかでも次男は私を乗せているときは、あえて80年代のヒットソングを流してくれるんです。本人も好きなんだと思いますが、鈴木雅之さん、尾崎豊さん、德永英明さん……。2人で歌いながら乗っています。私も歌のヒントになったり、新たな発見があったりします。ただ、母と息子なので、ちょっと切ない曲や恥ずかしい曲はすぐに次に送ったりしています(笑)。
――まさにクルマは、もう一つの生活空間ですね。
そうですね。でも私はいつも、ものすごく集中して運転しているので、運転中に他のことを考えたり想像したりする余裕はまったくないんです。年齢的にもだんだん集中力を保つ体力がなくなってきているので、余計に慎重になっていると思います。
――たとえばお芝居のせりふを覚えたり、車内で発声練習をすることもあるのでしょうか。
まったくそれができないタイプなんです。昔から“ながら”でやるのが苦手で、台本を読む時間は、ちゃんとその時間を取らないと覚えられないんです。だから、子供が小さいときも寝かしつけてから真夜中に台本を覚えたりしていたので、睡眠時間が取れなくてつらかったこともありました。
――例えばお嬢さんを習いごとに送ってクルマの中で待っている間は?
ジーッと娘が出てくるのを待ってます(笑)。たまに塾が終わって友達と話し込んでいたりしたら「遅かったじゃない」って。思い返すと、自分の反省点ばかりですね(笑)。
――高岡さんが運転マナーで気を付けていることはありますか。
やっぱり、心も体も余裕を持って運転することです。どうしても疲れているときに運転するとイライラしてしまうので、疲れているときは自分で運転をしないことにしています。あとは無理をしない運転をするために、時間に余裕を持って行動するようにしています。
カーライフと芸能活動に通ずる考え方
「心の余裕を持って無理をしない」
――高岡さんは今年で芸能生活40周年を迎えました。俳優だけでなくタレントとしてもバラエティーやご自身のYouTubeチャンネルなどでもご活躍されていますね。
とてもいい環境でバランスよくお仕事をさせていただいています。最近、事務所から独立して変化もありましたが、いつの時代も常に自分の足で前に進みたいという思いを持っています。これからも今の自分に合う環境を作っていきたいです。
――その中でも音楽活動はどんなに忙しくても毎年コンスタントに続けていらっしゃいます。
そうですね。音楽活動を再開してもう15年ぐらいたつんですけど、最初は「今の私がどれくらい歌えるのかな」という感覚でした。ここまで続けられるなんてまったく想像していませんでした。やっぱり周りのスタッフの方々の支えもありましたし、何よりファンの皆さんの応援があったから、こうやって続けてこられたので、受け入れてくださったことに感謝しています。
――1988年に『真夜中のサブリナ』で歌手デビューして以来、ずっと応援を続けてきたファンにとっては、再びステージに立ってくれたという感謝の気持ちもあったはずです。
本当にうれしいです。そういったお手紙をファンの方からいただくこともあって、ライブ活動をまた始めて良かったなと思います。俳優という職業は自分じゃない役を演じる場所なので、私を表現する大切な場所が音楽なんです。もう一つは、やっぱり対面で皆さんと会う場所があるということが大切なんです。SNSとかインターネットがあっても相手の顔が見えないじゃないですか。だから、ちゃんとお互いに顔が見える場所で交流がしたかったんです。もちろん、自分自身の表現だからこそごまかせないのでプレッシャーはありますけど、それ以上に肩の力を抜いて自然体で立っていられる場所なんです。
――近いところですと、6月13日に愛知・メニコンシアターAoiで“高岡早紀コンサート「プレミアム」2026”が開催されます。
はい。名古屋のみなさんに会いに行きますので、都内のファンの方もよかったらぜひ遊びにいらしてください。せっかくの40周年ですから、この後も何かできたらいいなと考えています。個人的には今年はアルバムを作れたらいいなという願望があるんですが、新曲は毎年作れたらいいなと思っているんです。発表を楽しみにしておいてください。
――今回はクルマの話や音楽活動の話を通して、高岡さんの芯の通ったしなやかな生き方に触れることができました。
やっぱりクルマの運転と同じで、心の余裕を持って無理をしない生き方をしていきたいですね。自分の人生なので、居心地のいい空間を作ることがとても大切だと思っています。
――では最後に高岡早紀さんにとってクルマとは。
私の人生の中で、これからもなくてはならないものです。
高岡早紀さんがドライブで聴きたい5曲
- ハイ・ファイ・セット「中央フリーウェイ」…「中央フリーウェイ」はドライブの定番ですよね。助手席でこの曲を聴きながらドライブを楽しみたいです。
- 荒井由実「ベルベット・イースター」…母が持っていたアルバムの1曲で、小学生の頃によくアナログレコードで聴いていました。あの頃の曲を聴くと当時の風景がよみがえってきます。これもドライブに合いそうですよね。
- 吉田美奈子「夢で逢えたら」…この曲も母の好きな曲で、小学生の頃を思い出します。母が聴いていた曲って記憶に刷り込まれているんです。次男も80年代の音楽が好きなので、親子って面白いなって。ちなみにここまでの3曲は、どれもアルファレコードの作品ですね(笑)。他にもサーカスもよく聴いていましたし、素敵な作品をたくさん出していましたね。
- アストラッド・ジルベルト「イパネマの娘」…暖かい日差しの青空の下、この曲を聴きながらドライブするときっと気持ちがいいでしょうね。でも雨の日にもぴったりの曲だなって思います。私は意外と雨の日の運転も好きで、雨粒が窓に当たる音がなぜだか心地いいんです。
- 高岡早紀「サニー」…オリジナルはボビー・ヘブさんが書いた1966年のヒット曲で多くの歌手がカバーしていますが、私、高岡早紀も2020年に日本語バージョンとラテン風の英語バージョンの2タイプをカバーさせていただきました。サブスクでも聴けますので、よかったらドライブのお供にいかがでしょうか。
(クリックすると、音楽配信サービスSpotifyで楽曲の一部を試聴できます。)
JAF会員限定 高岡早紀さん直筆サインプレゼント
高岡早紀さん直筆の「インタビュー My Garage」特製サイン色紙を、抽選で3名様にプレゼントします。
・プレゼント内容:高岡早紀さん特製サイン色紙
・当選者数:3名(発表は発送をもって代えさせていただきます)
・応募締切:2026年6月17日
- ※オークションサイト、フリマアプリなどでの転売を禁止します。
高岡早紀
たかおか・さき 1972年12月3日、神奈川県藤沢市生まれ。7歳でクラシック・バレエを始め、87年「第3回シンデレラ・コンテスト」で約4600人の中から優勝して芸能界入り。88年、1stシングル『真夜中のサブリナ』でデビュー。91年、アルバム『S’Wonderful!』発表後は俳優活動に専念。94年、映画『忠臣蔵外伝 四谷怪談』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞。2013年、デビュー25周年のメモリアル・イヤーに22年ぶりとなるシングル『君待てども ~I’m waiting for you~』をリリースし、歌手活動を再開。私生活では2男1女の母として飾らない生き方や独自のライフスタイルが幅広い層から支持を集めている。
<ライブ情報>
2026年6月13日、高岡早紀コンサート「プレミアム」 in 名古屋メランコニシアターAoiを開催。ライブ会場でのグッズ販売に合わせて、ファンクラブ会員限定特典としてサイン会を開催する。詳細は公式WEBサイト(https://music.takaoka-saki.com/news/detail/69184
)より。
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