ポルシェ、マクラーレン、ベントレー…「クルマは男のロマン」 田原俊彦の華麗なる愛車遍歴
初愛車は憧れのポルシェ「ジェームズ・ディーンに憧れていた」常に第一線を走り続け、今年で歌手デビュー47年目を迎える田原俊彦さん。圧倒的なパフォーマンスでファンを魅了し続ける一方、プライベートでは大のクルマ好きとしても知られています。20代前半で多忙を極めるなか、わずか1か月で免許を取得して初めて手にしたポルシェ911カレラから、現在所有するベントレーやマクラーレンに至るまで、その愛車遍歴はまさにスターを体現するもの。田原さんのカーライフの原点から車内での過ごし方、そして最新シングルとライブにかける熱い思いまで、たっぷりと語っていただきました。
超多忙ななか、わずか1か月足らずで免許を取得
「朝一番の仕事としてスケジュールに組み込んだ」
――田原さんが免許を取られたのは20代前半の頃だそうですね。いきなりポルシェ911を買ったという話は有名ですが、当時は絶頂期でお忙しかったのではないですか。
大変だったよ。22歳ぐらいのときに、日産自動車教習所で取ったかな。なぜそこにしたかっていうと、その時、映画を撮ってたんですね。たのきん映画で、ほぼ毎日(仕事へ)行くわけよ。で、その年の田原俊彦っていうのは、歌をやってラジオもやって映画もやってドラマもやってテレビもやって、生放送が週に3本あって本当に忙しかった。だから、朝一番の仕事として教習所をスケジュールに組み込んだ。仮免も鮫洲(さめず)の免許センター(本免学科試験)も全部一発で、だから1か月かからないで全部取れたんだ。そこが本当にラッキーだったな。
――今では考えられないようなVIP待遇ですね。
本当だよ。みんなと一緒に教習を受けると大変なときもあったけど、教習所が合間に特別に講習をやってくれたりして……。今は、絶対そんなことないだろうけど、割と協力的っていうかね。そんなことを言ったら『ザ・ベストテン』なんて、新幹線の中で歌ったり、飛行場で歌ったりとかさ、昭和ってすごい時代で、優しかったよね。だから割とさらっと免許を取れたんだよね。
――ポルシェというのは、やはり特別な存在ですか。
ジェームズ・ディーンに憧れていたので、シルバーのポルシェ911を選んだんだ。フェラーリって、少し派手というか、軟派なイメージがあるじゃないですか。ただでさえ軟派な僕が乗ったら危ないじゃないですか(笑)。ポルシェはスポーツカーなんだけど、街でも乗れて山でも乗れてよかったよ。マニュアルシフトだったね。
――右ハンドルの教習車から、いきなり左ハンドルですが、問題なかったですか。
逆に代車でたまに右ハンドルに乗ると緊張しちゃうよね。左しか乗ったことないから。俺の隣に乗る人は相当怖いんだろうなとは思ったよ。
――その後はどう乗り継いでいかれたのですか。
ビートたけしさんが真っ赤なポルシェ959に乗っているのを見て、もう一目ぼれしちゃった。研ナオコさんの紹介で、プロデューサーと会社の人と一緒に大阪の吹田までクルマを見に行ったんです。万博公園の太陽の塔の下にあるクルマ屋さんで、3800万円だったけど、頑張って手に入れた。その時すでに7年落ちぐらいで、世界で数百台しか作られなかったんですよ。本当に手間っていうか、ちょっと壊れたら部品がないとか。そんなことの繰り返しだったけど、10年、11年ぐらい乗っていたのかな。でも、結婚して家族を持ち、子供ができたりしたから、ポルシェでは乗り切れなくて。だから、ベンツにしました。初めて乗ったのはE500で 、足回りをポルシェが作っていていい走りをする。で、S600に乗って、それから、マセラティに行って、ベンツのゲレンデも乗った。ゲレンデは後ろが広いので、犬を乗せたりもした。家族用のゲレンデとポルシェ911ターボの2台持ちをしていたよ。
――911ターボはいつ頃購入されましたか。
56、57歳のときかな。ターボSで、初めて真っ赤なポルシェを買ったんだ。みんな勘違いしてさ、「俺が若いときから真っ赤なポルシェに乗ってる」と思っているみたいだけど、最初はシルバーだからね。
――今は何に乗られているのですか?
オープンカーのベントレー。ずっと還暦になったらベントレーに乗るぞと思って、ちょっと早かったけど買ったんだ。で、去年、マクラーレンも買ってしまいまして(笑)、今は2台持ち。また2台とも、事情があって入院中ですけど。
――それは寂しいですね。
2台とも車幅が大きすぎて、普通の駐車場では入らないことが多いんだ。マンションの専用駐車場は空きがなくて、ガレージを借りたんだ。クルマを取りに行くのに1キロ以上歩かなきゃいけない。もう大変だよ(笑)。遊びに行く方向とは真逆だからさ。クルマを取りに行くために、タクシーを使ってるんだからね(笑)。僕は、海に行くのが好きで、そういうときは気合を入れて自分のクルマで葉山や江の島に行くし、山梨にある親父の墓参りでもクルマを使うな。やっぱりクルマは好きなんだ。
――よほど好きじゃないと、1km先のガレージを借りないですね。
もちろん屋根付きじゃないとダメだから、驚くほど(賃料が)高いんですよ。大変ですよね。でもやっぱり欲しいっていうか。ゆったり乗れるし、やっぱりベントレーは最強だから。マクラーレンはアイルトン・セナが好きなので選んだけど、運転するのが大変 。ブレーキはしっかり踏まないと止まらないので、最初は不安だった。
試乗したときは面白いクルマだなと思ったんですが、車内がタイトで腰が痛くなるし、扉が上に跳ね上がるので乗り降りが大変。六本木ヒルズの駐車場に行くと狭くて扉が開けられないんですよ。僕みたいに細くないと、普通の大人は大変だと思います。左ハンドルだから、停めるときにガードレールが近くて、本当に苦労している。
どんなに忙しくても車内は一人になれる大切な空間
「街に出て、景色を見て感じられる、自分だけの時間」
――マクラーレンの乗り心地は。
ランボルギーニみたいな自己主張の強いクルマもありますよね。街を走っているだけでもすごく目立つし。それに比べるとマクラーレンは割と静かで、走りをノーマルモードにしておけば上品なんです。GTというモデルはラインがスマートでエレガント。飛行機みたいにシュッとしていて、ボディラインがすごくきれいなんだ。後ろのトランクには一応、ゴルフバッグが載るスペースもある。
――ゴルフバッグを積んでゴルフも行ったんですか?
いや、僕はゴルフをもう20年前にやめてる。マクラーレンに乗るときは最小限、セカンドバッグ一つで出かけるっていうぐらいですね。犬と一緒に海に行ったりとか。そういう感じです。
――カーライフを楽しまれているのが伝わります。
でも、財布が飛んでいくみたいな気分ですよ。今はインフレや円安で、すごく価格が上がっていて、異常だよね。マクラーレンが3200万円かな。ベントレーだってそのぐらいだったけど、今はもう4000万円を超えるからね。ベントレーも次に乗り換えるとなったら、4000万円を超えるらしい。本当は、家のローンも残っているので、そんなことしている場合じゃないんだけど(笑)。クルマにお金を使わなきゃ、とっくに(家のローンは)終わってんだけどさ。でもクルマは男の子にとったらロマンというか、おもちゃなんだ。僕は、今ではもうゴルフもやらなくなったから、唯一の遊び道具なんだ。だから、しっかり付き合っていきたいんだ。
――クルマの中ではどのように過ごされるのでしょうか。
自分のスマホに入っているプレイリストが(クルマのオーディオに)つながっているんで、洋楽を聴いている。ブルーノ・マーズ、テイラー・スウィフト、エド・シーランとかいろいろ入ってる。マルーン5、チャーリー・プースも好きだね。映画のサウンドトラックも聴いている。
――田原さんにとって、クルマとはどういう空間ですか。
本当に忙しい時期、デビューしてから約10年間は、自分が一人になる空間は、トイレか風呂かクルマの中しかないわけじゃん。クルマはそこから一歩脱出して、街に出て、景色を見て感じられる。ストレス解消も含めて自分だけの時間になる。コンサート前に、自分の歌を覚えたりしている。家の中で聴くと、またちょっと違うし、でかい音が出せないじゃないですか。クルマの中だと自分の領域で、そういう時間の使い方もできる。
公園の駐車場で、自分の歌を覚えるために1時間くらいクルマを止めて、リプレイして聴いていたこともある。すると、お巡りさんが自転車に乗って様子を見に来るんですよ。僕の歌が流れてるから、「あ、失礼しました」って(笑)。「聴いていってよ」なんて話しかけたこともあったよ。面白いよね。クルマって自由に移動できる楽しみと、運転する楽しみもある。疲れを癒やすことも含めて、自分一人でいろんなことを考える時間だったり。無音で乗ることはないね。絶対なんか音楽が流れてるかな。
――お子さんやお孫さんを乗せることは?
子供が小さいとき、葉山にマンションがあったんで、月に2、3回行った時期もあったけどね。大きくなったら一緒に行ってくれないしね。孫はまだ3回ぐらいしか会ってない。俺の顔を見ると泣くからさ。割と距離感を保ってて、あんまり近づかない。だけど、娘からは逆に呼び出されんのよ。「パパ何してんの」とか言ってね(笑)。
――ところで、JAFを利用したことはありますか。
こないだのゴールデンウィークのとき、熱海に行ったんだ。山の中で、道路の真ん中にあるキャッツアイを踏んじゃってパンクしてしまった。JAFを呼んだら30分くらいですぐに来てくれました。本当に助かりました。JAFのスタッフさんも僕を見てびっくりして、「作業後にサインください」と言われたね。「ああ、いいですよ。しっかり頼むよ」と言って、あとはお任せしました。連休で代車がなくて、犬と一緒に新幹線で帰ることになって大変でしたけど。
クルマを取りに行くのに1km歩かなきゃいけないけど、いい運動なのよ。夏はすごく暑くて冬はすごく寒いですけど、歩いていると温まるからね。僕はジムに行かないじゃない。だから、関節をほぐすために歩いてるんだ。(スマホのアプリを見せてくださいました!)
――毎日平均1万2000歩ですか。すごいですね。
今年はさらに意地になって、雨の日はベランダを100往復してる(笑)。周りから見たら不思議に思われるかもしれないけど。こないだ、(笑福亭)鶴瓶さんの番組に出演して自慢したら、八木亜希子さんに「医学的には8000歩が一番よくて、それ以上歩くと体に良くないらしいですよ」って言われちゃって。でも1万歩は切りたくないなって意地になってます。
82枚目シングルのタイトルは『ナニコレ最高!!!』
「僕らしい。47年目も変わらず僕らしくアイドルをやるぞって」
――82枚目のニューシングル『ナニコレ最高!!!』はとてもノリの良い曲ですね。
もう毎年のことなんですけど、6月にシングルをリリースするっていう約束事になっているんだ。だいたい前の年の10月、11月ぐらいから、来年はどんなスタイルで行こうかをスタッフと話している。歌手デビュー47年目を迎える今年は、50周年に向けて、「田原俊彦はまだまだ踊って暴れるぞ」っていうのがコンセプト。今年もプロデューサーがすごい曲を集めてくれた。今回はMISSING Sound Tracksが、サウンド的に派手にいこうと、ジェームズ・ブラウンのようなノリノリのいい曲にしてくれた。
――曲のテンポもドライブにぴったりですし、歌詞の世界観も田原さんご自身を歌っているように感じます。
作詞はMISSING Sound Tracksと真間稜さんの共作なんだけど、真間さんは毎回、必ずライブに来てくれて、田原俊彦が今、何をしているのかをリアルに感じてくれているので、歌詞が田原俊彦の世界になっている。だから僕も、その世界に入りやすい。『ナニコレ最高!!!』って題名はびっくりしたけど、僕らしいかな。歌手デビュー47年目も変わらず僕らしくアイドルをやるぞっていう思いがこもった、田原俊彦らしいタイトルなんじゃないかな。
――田原さんが「最高!!!」と思う瞬間は?
デビューしてから今まで、カテゴリーにこだわらずやってきた。芝居もやったし、映画もやったし、ミュージカルもやった。いろんなことやってきたけど、原点には、マイケル・ジャクソンに憧れたということがある。楽しく歌って踊りたいな。その世界をいくつになっても表現したいという思いがある。僕にとっては、それを表現できるライブが最高の瞬間なんだ。ライブを作ることは毎回、挑戦。みんなに喜んでいただける構成を、僕がオープニングからアンコールまで全部作る。みんなには「いい歳だけど、やるなぁ」「また見たい」と思ってもらうことが僕の使命だと思っている。
――今年のライブはどのようなテーマになりそうですか?
今、会議が始まっていて、曲を選択している段階。去年の目玉は『金八先生』で、当時の(田原さんが演じた)沢村正治役の映像を流して見せるという演出をやりました。映像を使うのは権利的にすごく大変だったけど、皆さんにサプライズを届けたかった。一応、武田鉄矢さんにもお断りを入れたんですけど、「俺の顔は出すな、納得いかん」なんて冗談交じりに言われたりして(笑)。
――では、今度は『教師びんびん物語』の映像を流してください。
やらないよ(笑)。ドラマで共演していた野村宏伸くんは店をやっているんだってね(東京・高田馬場の居酒屋「家庭料理 ひさご」を経営。ランチタイムの「四日市トンテキ」が名物です)。うちのマネジャーから聞いたよ。彼は本来すごく男っぽくて寡黙なんですけど、榎本という三枚目の役柄のイメージがついてしまったのは、少し申し訳なかったなとも思います。本当に一緒にやっていた2、3年は、私生活でも一緒にゴルフに行ったりしたよ。彼も、クルマが好きだったな。
――ライブのセットリストは決まっているのですか?
ここのところ、シングルがメインだったんですけど、ファンのみんなが「え、これやるの?」と思うような懐かしいやつ、あんまりステージで歌わない曲を入れて遊んでみようかなと思っている。オープニングは、知られている曲ではなく、アルバムから選んでいるんですけど、今年は懐かしの曲からちょっと行ってみようかな。思案中ですけど、楽しみに待っていてほしいね。
田原俊彦さんがドライブで聴きたい5曲
- マイケル・ジャクソン「Heal the World」……優しく温かみのあるメロディーとコーラスは、心を落ち着かせたいときや、穏やかな景色の中をリラックスしてクルージングする際にぴったり。
- チャーリー・プース「One Call Away」……「電話一本ですぐに駆けつけるよ」というストレートで甘い歌詞と、ピアノポップの軽快なリズムが特徴。晴れ渡った空の下や、海沿いの道を爽快に駆け抜けるときのBGMとして、車内を明るい雰囲気にしてくれます。
- マルーン5「This Love」……思わずハンドルを握りながらリズムを取りたくなるような軽快なビートは、街中をアクティブに走るドライブのテンションを高めてくれます。
- ブルーノ・マーズ「24K Magic」……極上のモダン・ファンクナンバー。夜のハイウェイを走るときや、目的地に向かって気分を一気にトップギアに入れたいときに、これ以上ないほど盛り上がる楽曲です。
- ビー・ジーズ「How Deep Is Your Love」……夕暮れ時や夜景を眺めながらゆったりとクルマを走らせる、大人なドライブ空間を演出してくれる永遠のクラシックです。
(クリックすると、音楽配信サービスSpotifyで楽曲の一部を試聴できます。)
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田原俊彦
たはら・としひこ 1961年2月28日、山梨県甲府市出身。1979年にドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)の沢村正治役でデビュー。近藤真彦、野村義男とともに「たのきんトリオ」と呼ばれ、一躍人気アイドルに。1980年の歌手デビュー曲『哀愁でいと』は70万枚越えの大ヒット。以後、『ハッとして!Good』『悲しみ2(TOO)ヤング』『抱きしめてTONIGHT』『ごめんよ 涙』などヒット曲を連発し、オリコンチャート1位獲得12回、ベスト10ランクイン38曲という快挙を達成。また、ドラマ『ラジオびんびん物語』『教師びんびん物語』などのシリーズでも人気を博した。以来毎年、CD発売、コンサート、ディナーショーなどを開催し、ますますダンサブルで迫力のあるステージを提供している。
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