取材・文=鴨居理子/撮影=鈴木大喜/ヘアメイク=日髙栞奈/スタイリスト=米原佳奈

【前編】北乃きい、強すぎる車への愛とこだわり「いつかはセルシオを迎えたい」

北乃きい インタビュー 前編

2005年、13歳のときにティーン誌『Hana*chu→』のモデルとしてデビューし、同年には単発ドラマで女優としてのスタートを切った北乃きいさん(31)。

10代から映画『幸福な食卓』やドラマ『ライフ』での演技が高く評価され、その名が世間に知れ渡りました。今日に至るまでも、女優業はもちろん、朝の情報番組のMCを務めた経験もあるなど、マルチに活躍しています。

前編では、大の車好きである北乃さんに、自身のカーライフや車の好みについて思う存分に語っていただきました。

中村俊介さんのドリフトに感銘を受け、マニュアル免許取得

日本家屋の廊下に座る北乃さん

ーー北乃さんは普段から運転されるんですか?

北乃きい(以下、北乃):18歳で免許を取ってから今日まで、ずっと運転は続けています。目的地が近くても乗ってしまうので、よくないなって思うときがあるくらい。歩いて行けるスーパーにも車で行ってしまいます。運転したいのもあるし、荷物を考えたときにやっぱりラクですよね。

ーーそんなに頻繁に運転されているんですね! ちなみに……JAFはご存じですか?

北乃:会員です!免許を取ったときに父から「何かあったらここに電話するように」と言われました。

ーー何度か呼んでいただいたことも?

北乃:恥ずかしい! と言ったら失礼ですね(笑)。5、6回は呼んでいると思います。ガソリンがなくなっちゃったり、泥にはまったり……自分の車だけじゃなく、マネージャーさんが車の鍵をなくしたときにもJAFさんを呼んだことも……。会員証はお財布に必ず入れてるから、何かあったらすぐに電話できるという安心感があります。

ーー普通自動車免許を取ったのは18歳のときですよね。

北乃:はい、17歳のときから教習所に通い始めて、18歳でマニュアル免許を取得しました。その頃はもうお仕事も始めて東京で暮らしていたので、都内のコヤマドライビングスクールに通っていました。

ーーなぜ、マニュアル免許を?

北乃:15歳のときに出演した『スピードマスター』という映画で、主演の中村俊介さんが役でマニュアル車を運転していて「かっこいい!」と衝撃を受けたのがきっかけです。私が助手席に乗ってドリフトをするシーンがあったんですけど、中村さんが実際に運転していて。その時、「役者はマニュアルを運転できるほうがいいんだ! 私もいつか役でマニュアル車を運転したい」って思いました。

愛車選びは堅実に「値落ちしない車を」

階段でアンニュイな表情の北乃さん

ーー一般的にはAT限定よりもマニュアルのほうが難度が高いと言われていますよね。

北乃:AT限定で取ったことがないからわかりませんが、一番大変だったのが、高速教習がAT車だったことです。教習所内の技能教習や一般道での路上教習でほぼマニュアル車しか乗ってこなかったのに、高速教習では“ブレーキを踏んでないと勝手に動く車”に乗せられるので、とても怖かったです(笑)。BMWに乗れる教習所でしたが、ハンドルは重いし、外車だし、とてもドキドキしたのを覚えてます。

あと私、すぐに車酔いしちゃうんですが、指導員の人に「自分で運転しながら車酔いする人初めて見たよ」って言われました。でも、いつからか酔わなくなりましたね。

ーー他に印象に残っていることはありますか?

北乃:仮免の技能試験か何かだったと思うのですが、検定員のほかに2人教習生が同乗しないといけないんですよね。マニュアルだからか他に男の子しかいなくて、思春期だったので後部座席に男の子が乗っていると思うとなんだか恥ずかしかったです(笑)。

ーーこれまでに車は何台所有してきましたか?

北乃:4台です。輸入車も、国産車も乗りました。最終的に売ることを考えて買っているので、乗りたい車に乗るというより、値落ちしない車を選んでいます。乗りたい車種は借りたり、お仕事で乗ることができたりするので、それで満足しています。

ーーお仕事ではどんな車に乗ったんですか?

北乃:私のリクエストでフェラーリに乗せてもらいました。エンジンの音がたまらなかったです。エンジン音しか聞こえなくて、エンジンの中に入っちゃった感覚に。かけるときが楽しいから、何回かかけさせてもらいました。

こだわりは足まわり。ホイールはインチアップ

横顔の北乃さん

ーー北乃さんの車好きは誰かの影響ですか?

北乃:父や祖父が車好きなのは影響しているかもしれません。祖父は毎日、車の下に寝板(クリーパー)でガラガラ~ッともぐっては何かやっているような人でした。土日は必ず車屋さんに連れて行かれて、そこでオレンジジュースをもらえるのがうれしくて。父も車が好きだから、家に必ず3台以上は車がありました。車があることが当たり前の家だったので、免許を取らないとか、車を持たないっていう選択肢は子供の頃からなかったです。

ーー車選びにおいて、大切にしているポイントはありますか?

北乃:結構、顔が重要です。甘いよりは辛い感じが好き。ミニクーパーのような丸みのある車が似合うと言われるんですが、本当はセダンで、シーマ、クラウンみたいなメンズライクな車が好きです。でも、自分には似合わないと思って今は丸いのに乗っています。

最初に買った車がセダンだったんですが、めちゃめちゃ道を譲ってもらえました。今は誰も譲ってくれなくて(笑)。もう一回セダンに戻りたいですね。

ーー他に重要なのは?

北乃:足まわり! タイヤとホイールは絶対に変えます。純正のままってことは一度もないです。「この車にはこのホイールが合う」っていうのを、とことん探したいんです。結局、ホイールって履かせてみないとわからないんですよね。人間みたいにぱっと試着ができるわけじゃないけど、できる限り履かせて選びたい。迷ったら買いません。でも、「これだ!」というホイールに出会うと、うれしくて。デザインは、シルバーの中にちょっと黒が入ってるものが好きです。

ーーホイールはインチアップもするんですか?

北乃:そうですね。大きくしたほうがやっぱりかっこいいと思います。でも19インチくらいまでいくと、あまりにもアンカンファタブルというか、道によってはガタガタしてしまって、私的には乗り心地が悪くなってしまったんです。デザイン性は良いけど、縁石に擦(こす)りやすくなるから、あまり左に寄せて停められなくなったり。そのせめぎ合いはあります。

ーー他に必ずカスタムする部分はありますか?

北乃:カーナビです。これはデザインの美しさというより、更新されていく機能性を追い求めていく感覚です。

ーーカラーにこだわりはありますか?

北乃:その車種の何色が一番売れているか確認して、値落ちしづらい色を選んでいます。でも、本当に乗りたい色って何だろう……。白も黒も汚れが目立ちやすいですし。あと、黒は夏が本当に暑い! そこがなければ黒がいいかな。

でも、31歳になって嗜好(しこう)が変わってきて、モスグリーンとかもかっこいいなって思うようになりました。次に買うときは、ラッピングしちゃおうかなと思っています。その車に設定されてない色にラッピングすれば、世界に一つの車になるじゃないですか。それって素敵だなと思って。

3tトラックを借りて自分で引っ越し

憂いを含んだ表情の北乃さん

ーーレンタカーでは今までどんな車に乗ったことがありますか?

北乃:この間、引っ越しを自分でするためにリフト付きの3tトラックをレンタルしました。

ーー引っ越しを自力で! どうでしたか?

北乃:トラックって構造上、うしろが見えないのでルームミラーが使えないんですよね。緊張したけど、運転は楽しかったです!

トラックは茨城に住む母の家に荷物を運ぶときにも借りたのですが、道中、タイヤが泥にはまってしまって、どうしても抜けなくなって。みんなで引っ張ってみたけど車体が重くてびくともせず、JAFさんを呼びました(笑)。時間内に返却できずお金が余計にかかったり、いろいろと大変だったけど、私は大きいトラックを運転して茨城まで行って帰ってこられた自分が誇らしかったです。

ーーセダン、シーマ、クラウンに3tトラックと、出てくる車がなんだか意外です。そんな北乃さんがいつか所有してみたい車はなんですか?

北乃:セルシオです。ずっとセルシオに乗りたいと思い続けて大人になった気がします。最初の車は実はオークションで買ったんですけど、そのときに試乗した白いセルシオが今でも忘れられません。父から「彼氏の車から出てきたみたい」って言われて買うのをやめましたけど。セルシオは私の中でずっと憧れの車です。

ーー初恋の人を語るかのようですね。

北乃:私は車に性別をつけるんですけど、自分の感覚的にオスしか買ったことがないんです。最近はちっちゃくて丸くて、目がクリッとしてかわいい感じの車が増えていますが、私の好みとしては逆なんです。愛車はパートナーであって、自分の一部ですから。“男の中の男”って感じの車がいいですね。

北乃きい「第三京浜道路を時速80㎞でドライブするときに聞きたい4曲」

北乃:制限速度によって聴く曲を分けているのですが、今回は制限速度80㎞/hの第三京浜用のプレイリストを紹介します。首都高で聴くとスピードを出しすぎてしまうのでご注意ください。

  • ZARD「突然」…完全に時速80㎞のテンポです。一人でドライブしているときに聴きたい曲です。歌詞も素敵ですが、どちらかというと後ろのドラムの音で走っています。
  • ZARD「星のかがやきよ」…冒頭の「シューッ」が疾走感あっていいですね。同じZARDさんですが、こちらは友達とドライブに行くときに聴きたいです。
  • 玉置浩二「田園」…この曲は実家に行くときによく聴いています。兄弟のことを思い出したりして、あたたかい気持ちになれます。
  • センチメンタル・バス「Sunny Day Sunday」…20年くらい前の曲ですが、大好きです。この間もこれを聴きながら第三京浜を走りました!

(クリックすると、音楽配信サービスSpotifyで楽曲の一部を試聴できます。)

JAF会員限定 北乃きいさん直筆サインプレゼント

サイン色紙を持つ北乃きいさん

北乃きいさん直筆の「ドライブしない?」特製サイン色紙を、抽選で3名様にプレゼントします。
・プレゼント内容:北乃きいさん直筆特製サイン色紙

応募期間は終了しました。

※オークションサイト、フリマアプリなどでの転売を禁止します。

北乃きい

きたの・きい 1991年、神奈川県横須賀市出身。2005年にティーン誌のモデルとしてデビュー。2007年の初主演映画『幸福な食卓』では第31回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。同年、ドラマ『ライフ』主演が話題を呼んだ。2015年には映画『ザ・テノール 真実の物語』で第20回ミラノ国際映画祭の最優秀助演女優賞にノミネート。2023年1月28日からは舞台『ロミオ&ジュリエット』でジュリエット役を務める。

この記事はいかがでしたか?
この記事のキーワード
あなたのSNSでこの記事をシェア!