取材・文=鴨居理子 撮影=鈴木大喜

【前編】永山瑛太が「救われた」 コロナ禍での妻・木村カエラの言葉

永山瑛太インタビュー 前編

俳優デビューから今年で21年を迎える永山瑛太さん(39)。近年では俳優業にとどまらず、フォトグラファー、短編映画の監督など、活動の幅を広げています。


ファッション誌『GINZA』で約5年半にわたりカメラマンを務めた連載を一冊にまとめた写真集『永山瑛太、写真』 出版への想い、1月から放送のドラマ『ミステリと言う勿れ』の撮影裏話などについて伺いました。

フォトグラファーとしての活動。「誰も見たことがない表情を」

インタビューシーン

――1月20日に出版された『永山瑛太、写真』では、俳優の菅田将暉さん、成田凌さんや、シンガーソングライターの岡村靖幸さん、格闘家の武尊さんなど、幅広い人物を瑛太さん自身が撮影していますが、キャスティングやロケハンもすべて一人で行ったそうですね。

永山瑛太(以下、瑛太):被写体になってくれたすべての人に対して「好き」という気持ちを持って撮らせていただきました。「はじめまして」の方も多かったのですが、実際にお会いしてカメラを向けるとその場の空気が変わったり、「現場の光の感じが想像していたのと違うな」とか、いろんなことが起こるのが面白かったです。その中で「どうしたらこの人の今まで誰も見たことのないような表情を撮れるだろう」と常に考えていました。みなさんも僕にちゃんと向き合ってくれたので、この写真集に関しては本当に満足でしかないです。

――表情を引き出す……簡単なことではなさそうですね。

瑛太:そうですね。たとえば撮影中に、僕がふざけて変な動きをしたり、急に笑い出したり、いきなり奇声を発したら、撮られるほうは「えっ?」って笑っちゃったりするじゃないですか。僕はそんな感じで、絶対にプロのカメラマンがやらないようなことをやっちゃったりしていました。


――奇声! それは思わず顔がほころんでしまいそうです。


瑛太:カメラは武器ですから、向けられたほうは緊張するものです。撮るほうは、ある意味服を全部脱いでカメラを持っているみたいな状態じゃないと、相手に対して失礼な気がするんです。僕が恥ずかしがったり遠慮していたら、撮られる側にも伝わっちゃいますよね。

コロナ禍で心境に変化。「さらけ出してもいいのかな」

立ち姿

――妻・木村カエラさんも撮影されていました。どんな経緯があったのですか?


瑛太:コロナ禍でキャスティングが難しくなって「どうしようかな~」と言っていたときに、妻が「私を撮ればいいじゃん」と言ってくれたんです。すごく救われました。それで「せっかくだから、完全に素の感じで撮っていい?」って話をして。


――木村カエラさんの表情、とても印象的でした。


瑛太:正直、少し前まで俳優や歌手は私生活を見せないほうがいいと思っていたんです。でも、テレビを見ていても「こんな人なんだろうな」ってなんとなく感じるじゃないですか。もう「トイレ行かないんじゃないか」とか思われたりする時代ではないのかなと。コロナ禍で家で過ごす時間が増えたのもあって、あんまり着飾ってもしょうがないなと考えるようになったし、妻ともそう話していました。


――瑛太さんが考える写真の魅力とは?


瑛太:誰にでも撮れるからいいんじゃないですかね。子供でも撮れるし、たぶん猫でもスマホならシャッターを押せる。うちの子供たちはカメラを持つと、おかしな行動をとるんですよ。急にキッチンに敷いてあるマットを丸めてベランダに持って行って、望遠レンズに見立てて太陽を撮ろうとしたりするんです。子供が思いつきでパシャパシャ撮った写真を、僕は素晴らしいと思える。俳優だとセリフを覚えなきゃいけないし、うまいとか下手とか言われたりするけど、カメラは技術がなくても、誰でも遊べます。いろいろな思い出や歴史を切り取ることもできる。すごく面白いと思います。

菅田将暉との共演で“言えない話”もする仲に

影と瑛太

――最近では、ドラマ『ミステリと言う勿れ』に出演されました。金髪マッシュヘアの“謎の男”という役柄も話題を集めていましたが、演じてみてどうでしたか?


瑛太:原作モノということで、覚悟は必要でした。原作ファンの方の期待に100%応えることは、やっぱりできないんです。そこでいろいろ考えながらも、最終的には「何を言われてもいいから、こうやって役を作るんだ」と腹をくくって演じました。


――菅田将暉さんとの共演はどうでしたか?


瑛太:菅田くんは人間力が高くて、柔軟性もあって努力家で。共演をして「菅田将暉=天才」ってことが改めてわかりました。彼は整(ととのう)くんという天才大学生を演じていますが、よく見ているとつかみどころがあるようでないところに、ものすごく引き込まれていくんですよね。一緒に現場にいても圧巻でした。あと、菅田くんはめちゃくちゃセリフがあるのに、僕と雑談してくれました。器がデカいんです。


――どんな会話を?


瑛太:……それは言えないです(笑)。共演で出会うってことは、やっぱり誰にも話せないようなことを話せる関係性にまでいくか、いかないかなんですよ。菅田くんとはそこまでいけた気がするんです。

永山瑛太「ドライブデートで聞きたい5曲」

瑛太:本当はエンジン音を聞きながら、会話するだけでもいいんですけどね。

  • GEZAN「東京」……テンションを上げたいときに。この曲がカッコイイっていう女の子だったらいいな。
  • YUKI「口実にして」……赤裸々な女心の歌詞がとっても良くて。それに対して(助手席の)女の子がなんて言うかが気になります。
  • くるり「ハイウェイ」……聴いていて気持ちがいいです。
  • KIRINJI「Drifter」……すごく好き。「気分がダウナーになることなんて、みんな当たり前にあるよね。肩の力を抜いて生きていきましょう」という感じの曲。精神的に和らげてくれます。
  • 前野健太「興味があるの」……メロディ、歌詞、すべてが好きです。

(クリックすると、音楽配信サービスSpotifyで楽曲の一部を試聴できます。)

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永山瑛太

ながやま・えいた 1982年、東京都出身。主な出演作に、ドラマ『WATER BOYS』『オレンジデイズ』『のだめカンタービレ』『最高の離婚』『ハロー張りネズミ』、映画『まほろ駅前』シリーズ、『64-ロクヨン-』『ミックス。』『友罪』など。2022年1月放送のNHK正月時代劇『幕末相棒伝』では坂本龍馬役を主演した。

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