にんじんしりしり
川津幸子さんの「これ、作ってみて!」
川津幸子
「しりしり」は沖縄の郷土料理。にんじんを「しりしり器」といわれるスライサーで細切りにするときの音から、その名があるとも言われています。作り方は、家庭ごとに違うと聞きますが、わが家では、大好きな沖縄料理店のおばあが作ってくれた、にんじんしりしりがお手本です。にんじんをバターで炒めるところがポイントで、風味抜群。これに、ツナ、豆腐、卵が入るので、栄養も申し分なし。これは、限りなく主菜に近い小さなおかず、かな。
材料(4人分)
- にんじん
- 1本
- 木綿豆腐
- 1/2丁
- ツナ(缶詰)
- 50g
- 卵
- 1個
- 砂糖
- 小さじ1
- 塩
- 小さじ1/2
- バター(食塩不使用)
- 大さじ1〜2
作り方
- 1.豆腐はざっと割り、ペーパータオルの上に広げて、電子レンジ(500W)に1分30秒かけ、ざるにのせて、さらに水をきる。
- 2.にんじんはグレーターまたはスライサーでおろす。なければ、3㎝長さの細切りにする。
- 3.ツナは缶汁をきる。
- 4.鍋にバターを溶かしてにんじんを入れて炒め、しんなりしたら、豆腐とツナを入れて炒める。砂糖、塩で調味し、仕上げに溶き卵を流し入れてさっと炒める。
にんじんは、グレーターで3~5㎝くらいの長さになるようおろします。グレーターだと、刃が甘いので、にんじんの表面がぎざぎざになり、味がよくしみるという利点があります。グレーターやスライサーがなければ、包丁でせん切りにしてください。
フライパンを熱してバターを溶かし、にんじんを入れて、しんなりするまで炒めます。焦がさないように気をつけましょう。

川津幸子
かわつ・ゆきこ 料理編集者、料理研究家。雑誌『オレンジページ』創刊や、栗原はるみさんの『ごちそうさまが、ききたくて。』など数々のヒット作を手掛けた後、1995年から1年間エコールキュリネール国立(現エコール辻東京)でフランス料理を学ぶ。以後は、料理研究家と編集者を兼ねながら、料理の楽しさを伝えている。作る人の視点に立った、簡単でおいしい料理が好評で、『100文字レシピ』シリーズをはじめ、『いつもキッチンからいいにおい』(オレンジページ)、『ごはんよ、急げ!』『さあ、腕まくり』(幻冬舎)、『そろそろ大人のおいしい暮らし』(マガジンハウス)、『100円100品100文字レシピ』(文藝春秋)、『しゃばけごはん』(新潮社)など著書多数。新潮文庫「100文字レシピ」の全シリーズが、電子書籍になって好評配信中。
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