JAF Mate Online 安東弘樹さんエッセーのKV

クルマ大好きアナウンサーが、ついに自動車ジャーナリストになった!

安東弘樹さんが日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)の会員に
安東弘樹

クルマ大好きアナウンサーとして知られる安東弘樹さんが、ついに日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)の会員になりました! これからジャーナリストとしての活動を行っていく安東さんが、アナウンサー時代には語れなかったことや、ジャーナリストとしての使命、あるべき理想の姿について語ります。

目次

自動車ジャーナリスト安東さんの原点!? 人生最大の興味は「クルマ」

このコラムを読んでくださっている皆さま、いつもありがとうございます。
正直、どのように皆さまに伝わっているか不安ですが、いつも自分に正直にお話しさせていただいていることは確かです。
私はTBSのアナウンサーとして社会人のキャリアをスタートさせましたが、自動車への興味は物心ついたときから始まり、そこから常に最大の興味の対象は「クルマ」でした。
特撮ヒーローものの番組を観ていたときも、ヒーローやヒーローを助ける隊員が乗るクルマや乗り物を主に見ていた少年です。

中学生、高校生になった際には、スポーツ(野球や弓道)を始め、いったん、私の人生から「クルマ」が離れましたが、大学生になり、実際に免許を取って、クルマを運転するようになり、そのクルマ熱が復活しました。
大学時代は学費も自分で賄わなければならなかったため、講義、部活(弓道部)、アルバイトをすべて全力でこなし、とにかく隙間がない人生になりました。
しかし、おかげで48万円の中古車を48回ローンで購入し、自分の愛車を手にすることができたのです。
ギリギリの生活の中で手にした「クルマ」。その想いがさらに私の「クルマ」への愛を増幅させたのだと思います。
大学1年生の夏に手に入れたこのクルマで、弓道部の夏合宿にも行きましたし、当時のパートナーとのデートもすべて、このクルマとの想い出になりました。

このときのクルマへの愛から、大学4年時には、日本の自動車メーカーの販売店で、お客さまのクルマを販売店から工場へ、また販売店からお客さまのご自宅などへ実際に運転して移動させる「陸送」のアルバイトを始め、そこでさまざまな知識を得ることになります。
時は1990年~91年。日本車がことさらに輝いていた時代。この時代に多くのクルマを実際に運転し、メカニック担当のスタッフに毎日レクチャーを受けていました(笑)。
このことは今も私の財産になっています。

安東さんが個々の「クルマ愛」を超えて語りたいこととは!?

クルマへの情熱は常に持ってはいましたが、残念ながらアナウンサーの仕事には生かせず、それどころか、たまにラジオ番組で自分のクルマについて話しても、上司からは「あまり自分のプライベートに関して具体的な話はしないほうがよい」、「特にクルマに関してはさまざまなスポンサーとの絡みがあるから」と助言もあり、確かにその通りだと納得して、クルマへの愛を語ることは控えるようになっていました。

しかし、時はたち、テレビやラジオでの表現に関してのガイドラインが全体的に厳しくなる一方、アナウンサー個人の考え方を放送に乗せることに関しては自由度が高くなる傾向になり、番組によっては、自分の意見を大いに語るような内容のものすら出てきたのです。
私は徐々にクルマに関して発信するようになり、その放送を聴いてくださったジャーナリストや関係者の方からお声がけをいただくようになり、TBS社員時代の2017年から日本カー・オブ・ザ・イヤー(以下COTY)選考委員を務めるようになり、現在に至っています。

選考委員として「常軌を逸したクルマ(運転)好き」としてのスタンスでクルマを評価してきましたし、これからもそれは変えないつもりです。
しかし、100年に一度のクルマの変革期に、 クルマ業界全体に関してさらに勉強し、発信する必要があるのではないか、と思うようになりました。
そんなことを考えているなか、試乗会や番組の収録時にお会いした、AJAJ会員である松任谷正隆さんや、AJAJ会長の菰田潔さんにも薦めていただいたことが後押しになり、申請したのです。

AJAJの審査を経て会員になることが決まった際には、あらためて責任を感じるとともに、微力ながら日本の自動車ジャーナリズムの変革にも寄与したいと決意をあらたにしました。
変革と言うとおこがましいですが、多くの自動車ジャーナリストの方は、キャリアを通してずっと自動車業界にいらっしゃり、業界の常識が身に染み付いているのはしかたがありません。また半数の方は会社員経験はあるものの、クルマ雑誌の編集やクルマメーカー等、やはり自動車関連業界での経験が主になります。
それだけに経験や運転スキルも「普通の」ドライバーとは異なります。
だからこそのジャーナリストなのですが、私のように自動車業界とは無縁だった 、まったく異なる業種の経験・感性も必要なのではないかと思うのです。

安東弘樹さんの日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員証(一部加工済み)

安東弘樹さんの日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員証(一部加工済み)

今回AJAJ会員になったことで、自分が「ジャーナリスト」になったとは、それこそ、おこがましくて言えませんが、今後の言動は「ジャーナリスト」によるものだと判断される、という責任は、これまで以上に背負っていく覚悟ではあります。

今後、さらにさまざまな研鑽や経験を積んでAJAJ会員として恥ずかしくないように、またすべての自動車ユーザーに有益な情報をお届けできるように精進してまいりますので、何卒、ご指導いただければ幸いです。

安東弘樹

あんどう・ひろき 1967年神奈川県生まれ。フリーアナウンサー。1991年にTBSテレビに入社後、さまざまなテレビ、ラジオの報道やバラエティなどの番組を担当。19歳の免許取得から現在までに、45台以上のクルマを乗り継ぐ経験と知識を生かし、活躍の場を広げている。現在はTBSラジオ「UP GARAGE presents GARAGE HERO’s~愛車のこだわり~」、TOKYO MX「バラいろダンディ」、bayfm78 「MOTIVE!!」など多くのテレビ、ラジオ番組で活躍。2017年より「日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」選考委員。2024年より日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

この記事はいかがでしたか?
この記事のキーワード
あなたのSNSでこの記事をシェア!