「私の神重機3を発表します! 」箕輪はるか先生の重機論
わたしの推し活語ります【後編】お笑い芸人から俳優、ミュージシャン、文化人まで幅広いジャンルの著名人に、「今、とくに夢中になっている趣味」をテーマに、まさかと思うような意外な偏愛嗜好について論じていただきます。 後編の今回はお笑いコンビ「ハリセンボン」の箕輪はるかさんが夢中な「重機ベスト3」について語っていただきました。
私の神重機3を教えます
前回は私と重機の出会いについて書かせていただいたのですが、今日は愛すべき重機の中でも特に好きな重機ベスト3をご紹介したいと思います。これが読者の皆さんの「重機愛への扉」を開くきっかけになれば嬉(うれ)しいです。
まず3位は「バケットホイールエクスカベーター」です。
「バケットホイールエクスカベーター」なんてプロレスの技みたいな名前ですけど、炭鉱の露天掘り用に開発された重機で、普通の油圧ショベルに付いている土を掘るためのバケット(ショベルのアーム先端に付いている道具)が水車のようにホイールにたくさん付いているので「バケットホイールのエクスカベーター(掘削機)」という名前なんです。
この「バケットホイールエクスカベーター」は自走できる世界最大の重機と言われています。大きすぎてちょっと怖いくらいですが、操縦は5人ほどで行うみたいです。24時間稼働することもあるので、操縦席にはトイレ、風呂、キッチンが完備されています。不動産物件みたいですよね。
ちなみにですが、こちらの「バケットホイールエクスカベーター」、まさかのミニカーとして販売されています。さすがはトミカさん。
続いて2位は、「ガントリークレーン」です。
主に港にあるクレーンなんですけど、読者の皆さんもコンテナ船が着く岸壁にキリンのような形をしている機械を見たことがあるんじゃないでしょうか? あれが貨物などの積み卸しをする「ガントリークレーン」です。
相当高い位置に運転席があるのに、クレーンの足下にあるコンテナをつかんで持って移動させるために床が透明になっているんです。高所恐怖症の人だととてもじゃないけど作業できないと思いますが、私はできることなら「ガントリークレーン」の中に入ってみたいですね。夢のひとつです。
ちなみにですが、「ガントリークレーン」は車輪がない重機なのでトミカにはありません。残念です。
では堂々の1位、その名も「アスタコ」です。
アスタコを前にしてテンションが上がり、アスタコ(スペイン語でザリガニを意味する)のポーズで撮った一枚。
「アスタコ」はスペイン語で「ザリガニ」という意味で、まさにザリガニのように2本の腕があります。その腕にコンクリートを砕く「クラッシャー」や構造物を切断する「鉄骨カッター」といったアタッチメントが付け替えられるんです。このアタッチメントによって通常のショベルでは不可能な動きができます。たとえば瓦礫(がれき)をつかんだまま細かく切ったり曲げたりといったことができるので、工事現場だけでなく災害現場などでも活躍している重機です。
形もとてもかわいいですよね。「アスタコ」を開発された方はガンダムが好きだったようで、重機でガンダムっぽいものを作りたいという発想から「アスタコ」を作られたようです。こういうロボット好きの人の夢にも通じる、童心をよみがえらせてくれる重機だと思うので1位にしました。
もちろんトミカにもあります。ミニカーとはいえどもアームの部分はちゃんと動かせるんです。素晴らしいですね。
重機は大切な相棒なんです
以上、と言いたいところなのですが、ほぼ同率の3位の重機があるのでもうひとつ紹介させていただいてもよろしいでしょうか……。それは「カニクレーン」です。「カニ」という名前が付いていますが「クモ」のように4つの足(アウトリガー)をそれぞれバランスの良い位置に設定することで、不整地などの作業に活躍する移動式クレーンです。
小さいものはとてもコンパクトで細い路地にも入れて、たとえばお墓が倒れてしまったときなどにその力を遺憾なく発揮します。名前もかわいいし(トミカにもあるので)、同率3位ということで紹介させていただきました。
「このミニカーは、除雪車メーカーが作られた模型です。市販はされていないそうで、貴重なものをいただいたのでご紹介します」
私がこれらの重機たちを選んだのは、あまり読者の皆さんが知らなさそうで、見た目のインパクトがあるからです。少しだけ重機に興味が出てきたような方におすすめという意味も含めて選びましたが、ランキングを付けるのは難しかったですね。
今回はインパクト重視でしたが、もちろん人生で最初に買ったトミカの「高所作業車」も大好きです。なんて言うか、「結局はいつでも会える友達がいちばん大切!」みたいな感じが「高所作業車」にはあるんです。
いかがでしたか? 少しは重機に興味を持ってもらえたでしょうか?
最後になりますが、あなたが住んでいるマンションなどがどのようにできたかを考えてみてほしいと思います。まずは敷地を更地にする重機があって、そこに基礎の柱を打ち込む重機が来て、クレーンで建材などを持ち上げて、さらにそれらの重機が通った道にはその道を作った重機があって……それらの重機を人がオペレーションしながらマンションは建ったんだということを感じてみてください。
重機は人間の力を強力にサポートしてくれる相棒なんです。
箕輪はるか
みのわ・はるか 1980年1月1日生まれ。東京都出身。A型。趣味は重機、ミニカー集めの他、けんだまなど多趣味。東京NSC9期生だった2003年に同期の近藤春菜とお笑いコンビ「ハリセンボン」を結成し、翌年デビュー。ハリセンボンとしてのレギュラー番組の他にも個人で数々のバラエティ番組、ラジオ番組で活躍中。