偏愛アカデミー

「パワフルな重機を見るとときめく」箕輪はるか先生の重機論

わたしの推し活語ります【前編】

箕輪はるか
2022.04.07
2022.04.07
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お笑い芸人から俳優、ミュージシャン、文化人まで幅広いジャンルの著名人に、「今、とくに夢中になっている趣味」をテーマに、まさかと思うような意外な偏愛嗜好について論じていただきます。

第1回の前編はお笑いコンビ「ハリセンボン」の箕輪はるかさんに、建設・運搬作業用大型機械の総称である「重機」について語っていただきました。


ミニカーにときめき 重機にぞっこん

私が重機を深く愛するようになったのは、大人になってから出会ったミニカーがきっかけでした。

子供の頃からミニカーに触れたことがなかったので、ずっと興味がありました。でも今にして思えば1台目に買ったミニカーからすでに「高所作業車」だったので、潜在的に重機に惹(ひ)かれていたのかもしれません。いいえ、きっとそうなる運命だったのでしょう。

その高所作業車のミニカーは、荷台のところを自分で伸ばして動かせました。それが驚くほど楽しかったんです。あんなに大きい車を自分の手の上で自在に動かせるということにとても興奮して……。それで集めやすいということもあってトミカを中心にミニカーを集めるようになりました。今では家の中もだいぶ賑(にぎ)やかになってきましたね。

今はトミカだけでも100台くらいあります。

ミニカーコレクションが飾られた棚。少しずつ買い集め、全部で100台くらいにもなる。

ミニカーコレクションが飾られた棚。少しずつ買い集め、全部で100台くらいにもなる。

ミニカーを集めていくうちに一般車よりも働く車系に興味があるんだっていうことがわかってきました。働く車の「作業そのものに特化したような形」がおもしろいし、「生活の中にあまり見えてこない車が、これほどあるんだ」ということをトミカが教えてくれたんです。ありがとう、トミカ。

そのうちに街を歩いていて高所作業車がいたりすると、「トミカが大きくなっている!」というような感覚になってきて、気が付いたら工事現場にあるような車、いわゆる重機ばかりを集めるようになっていました。

読者の皆さんに重機の魅力をわかりやすくひとことで言うと「かっこいい」、だと思います。もちろん形もかっこいいんですけど、私が思うかっこよさというのは、「そもそも人間の力ってたいしたことないんだけれど、重機のレバーを握ると、ものすごく力が出せる。人間にとっての道具としての重機」ということなんです。実際に専門の知識を持った人が乗って、作業にふさわしい重機の使い方をしているんだと思ったら、ワクワクしてきませんか?

それで私も油圧ショベルの免許を取りました。油圧ショベルはいろんな工事現場にいる、土を掘ったり、掘った土を移動させたり、ダンプに積み込んだり、そういう割とベーシックな作業に向いている、手の延長のような重機です。

熟練の重機オペレーターによる、木や土を無駄なくしっかりたくさん積んで、安定させて運ぶという一連の動き……これがもう素晴らしいことこの上ないんです。

上手な方の操作を見ているときは自分でもできそうだなって思っても、実際にやってみるとかなり細かい動かし方をしないといけないということがわかる。そんな熟練のオペレーターの方の技を見ているだけで、とても楽しいし幸せに感じます。

「このミニカーは、北海道で除雪作業のロケをしたとき、現場の方からいただいたものなんです。まだまだ活躍している時期ですよね」

「このミニカーは、北海道で除雪作業のロケをしたとき、現場の方からいただいたものなんです。まだまだ活躍している時期ですよね」

重機を見れば工事の段階がわかる

それともうひとつ、私が重機を好きで良かったなと思うことがあります。たとえば道路工事があったときに、もしも重機が好きじゃなかったとしたら、「工事は道が混むし嫌だな」とネガティブな気持ちになってしまうと思うんです。

けれど私は重機好きなので、「やった! 重機が見られる!」っていう喜びしか感じません。これだけでも皆さん重機を好きになるべきじゃないかと本気でそう思います。

また家の近くで建築工事があっても、「基礎工事系の重機が入っているから、工事は始まったばかりだな」とか「クレーンが立ってきているから、これから建物が積み上がっていくんだな」とか、そういう工事の過程を想像して楽しめる。騒音も気になることはありませんし、この楽しみ方は強く読者の皆さんにおすすめしたいです。

こうして重機のことを書いていて改めて思うのは、見えないところでビルが建ったり、道路を車が走れるようになったりする、そのすべては重機が存在しないとできないという大前提です。けっして大げさではありません。

私たちが普段当たり前のように使っている建物や道路は、重機なくしては存在しません。重機のおかげで街があり、生活があるんです。そのことに目を向けると「重機ってすごいな」と思うし、まだまだ私に見えていない重機があるんだろうなと思って、もっと重機のことを知りたくなるんです。

人間のニーズに合わせて重機は進化しています。たとえば人間にとって過酷な環境で使われる重機は、遠隔操作ができるようになるなど、より安全に作業できるように開発されています。現場の方々の声も聞いて、重機を含め働く車についてもっと身近に感じていきたいです。

読者の皆さんもいかがですか? 重機、素敵ですよ。


次回の偏愛アカデミー は、

箕輪はるか

みのわ・はるか 1980年1月1日生まれ。東京都出身。A型。趣味は重機、ミニカー集めの他、けんだまなど多趣味。東京NSC9期生だった2003年に同期の近藤春菜とお笑いコンビ「ハリセンボン」を結成し、翌年デビュー。ハリセンボンとしてのレギュラー番組の他にも個人で数々のバラエティ番組、ラジオ番組で活躍中。

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