濃厚でコクのあるマングローブ蟹のKV
撮影=徳山喜行

宮古島のグルメ完全攻略!【後編】幻のマングローブ蟹を求め、伊良部島エリアへ! 全実食レポート

宮古島のご当地グルメにご当地パン、そして「蟹蔵」の幻のカニ料理までを完全網羅

宮古島から3.5㎞を超える絶景の伊良部大橋を渡った先に位置する伊良部島エリアには、宮古島のご当地グルメが楽しめるグルメスポットと、土地の魅力と歴史を知ることのできる名店が共存しています。

宮古島北部と来間島のご当地グルメや絶品スイーツを紹介した前編に続き、後編となる本編では地元食材にこだわる海の駅の宮古そば、そして稀少価値の高さから幻とも称されるマングローブ蟹(ノコギリガザミ)を求めたマングローブ林の探検と豪華グルメといった、宮古島を一周したからこそ辿り着けた、現地でしか味わえない稀少な食体験を詳細にレポートします!

目次

伊良部大橋を望む特等席!
「いらぶ大橋 海の駅」で信頼の宮古そばを

いらぶ大橋 海の駅の宮古そば

宮古島から全長3.5㎞を超える伊良部大橋を渡った先、伊良部島に入ってすぐに見える「いらぶ大橋 海の駅」は、2020年のオープン以来、2階のレストランから伊良部大橋を最も美しく眺められる「特等席」として人気の施設だ。

ここでいただいたのは、宮古島を訪れたら一度は食べたい「宮古そば」。香りよいかつおだしの透き通ったスープは、クセが少なく万人に愛される味わい。そこにかまぼこと、唇で切れるほどホロホロに柔らかく煮込まれた豚バラ肉がたっぷりと2枚。食べ応えがありつつも、するすると食べられるおいしさだ。

調理担当の方にお話を伺うと、出汁は「ダシ骨」と呼ばれている豚の骨(トンコツ、とはまた違うそう)とかつおだしであっさりと仕上げるのが宮古島流なのだそう。麺も沖縄では島ごとに個性があるといい、宮古島では「ストレートの角麺」が主に使用されているのだとか。

また、東京在住の筆者が初めて食べたのが「マグロの酢味噌和え」。食べ応えのある味の濃いマグロは、酢味噌の味と香りに負けない力強さがあり、意外性を覆すようなどっしりとした安心感のあるおいしさ。海の駅駅長の佐久田さんに「宮古島特有の食べ方ですか?」と伺うと、「いやぁ……そうなんですかね? 昔から普通に食べている食べ方ですよ」とのこと。

「いらぶ大橋 海の駅」は、地域とのつながりも重要視しており、極力既製品を使わず、手作りにこだわっており、食材も地元でとれたものを優先的に使用しているそう。「島の恵みを届けたい」という、真摯な姿勢を感じる料理の数々はどれも家庭料理のような温かみを感じ、絶景とともに幸せな時間を楽しめた。

伊良部大橋を一望できる絶景スポット「いらぶ大橋 海の駅」の展望台からの景色

敷地内の展望台は、伊良部大橋が一望できる絶景! より景観をよくするため、電線を地中に埋める計画もあるのだとか。フォトスポットとしても人気なので、島を訪れた際にはぜひとも訪れてほしい

いらぶ大橋海の駅の「本ソーキそばセット」。ホロホロの軟骨ソーキとジューシー、伊良部島産のなまり節を使用

ホロホロに煮込まれたソーキが、たっぷり2本!の大ボリューム。ジューシーご飯には、伊良部島産のなまり節がたっぷりと入っており、カツオの味わいが濃い(本ソーキそばセット 2,150円)

宮古島の郷土料理、鮮度抜群なマグロの赤身を使用した「マグロの酢味噌和え」

マグロの酢味噌和え(500円)。食べ応えのある鮮度のいい赤身が、これほど酢味噌と合うとは!

宮古島産島バナナとパイナップルのスムージーと、濃厚な島バナナソルベのスイーツ

宮古島産の島バナナを使用した「アイスクリームバナナとパイナップルのスムージー」(800円)。右は、宮古島産の農作物を使用してジェラートを作る、合同会社wakwakの「島バナナソルベ」(650円)。どちらも、バナナの味が濃厚に際立つ

いらぶ大橋海の駅店内の様子。島バナナや地元の特産品が並ぶお土産コーナー

「いらぶ大橋 海の駅」では、宮古島の特産品などお土産品も盛りだくさん。島バナナやパイナップルなどのフルーツも

いらぶ大橋 海の駅外観

伊良部大橋を渡ってすぐにあり、観光拠点として多くの人が訪れる。向かって左手が展望台になっている

敷地内の展望台は、伊良部大橋が一望できる絶景! より景観をよくするため、電線を地中に埋める計画もあるのだとか。フォトスポットとしても人気なので、島を訪れた際にはぜひとも訪れてほしい

ホロホロに煮込まれたソーキが、たっぷり2本!の大ボリューム。ジューシーご飯には、伊良部島産のなまり節がたっぷりと入っており、カツオの味わいが濃い(本ソーキそばセット 2,150円)

マグロの酢味噌和え(500円)。食べ応えのある鮮度のいい赤身が、これほど酢味噌と合うとは!

宮古島産の島バナナを使用した「アイスクリームバナナとパイナップルのスムージー」(800円)。右は、宮古島産の農作物を使用してジェラートを作る、合同会社wakwakの「島バナナソルベ」(650円)。どちらも、バナナの味が濃厚に際立つ

「いらぶ大橋 海の駅」では、宮古島の特産品などお土産品も盛りだくさん。島バナナやパイナップルなどのフルーツも

伊良部大橋を渡ってすぐにあり、観光拠点として多くの人が訪れる。向かって左手が展望台になっている

いらぶ大橋 海の駅 /宮古島市伊良部池間添1092-1 Tel. 0980-78-3778

宮古島民の思い出の味!
ご当地ローカルパン「うずまきパン」って?

伊良部島のご当地パン、まるそうパンの「うずまきサンド」。ジャリッとした砂糖の食感が特徴

宮古島、伊良部島の島民に長年愛されているうずまきパン。こちらは伊良部島内に製造所がある「まるそうパン」の「うずまきサンド」(160円)

「いらぶ大橋 海の駅」をはじめ、島内のスーパーなどで見られるのが、宮古島のご当地パン、通称「うずまきパン」。佐久田さん曰く、「本当に昔から食べているパンですね。伊良部大橋がかかる前、フェリーを降りて伊良部島に到着してからこれを食べると『帰ってきたなぁ』と感じていました」とのこと。

顔ほどもある大きなうずまきパンは、フカフカのパン生地に、ジャリッと砂糖の食感が残るクリームがたっぷりと挟まれており、初めて食べるのに、なぜか「あ~なるほど!」と懐かしさを感じる味。伊良部島や宮古島などで製造、販売されており、お土産として大量に購入する方も多いのだとか。

宮古島・伊良部島の複数の製パン所が作る「うずまきパン」と「うずまきラスク」が並ぶ様子

取材当日「いらぶ大橋 海の駅」で販売されていたのは、伊良部島内に製造所がある、まるそうの「うずまきサンド」と渡久山製パンの「うず巻きパン」、宮古島内の富士製菓製パンの「うずまきラスク」の3種。それぞれ個性があり、目にも楽しい

ボリューム満点なサイズ感がわかる、宮古島名物「うずまきサンド」の実食シーン

決して小顔ではない筆者の顔ほどもあるうずまきサンド。食べ応えもボリューミー

伊良部島で絶品「幻のマングローブ蟹」に出会う体験を
「蟹蔵(かにぞう)」で知る、伊良部島の歴史とこれからのこと

伊良部島「蟹蔵」のマングローブ蟹コース。ノコギリガザミのボイルと島野菜の料理

マングローブ蟹の生息地を探検し、カニグルメを堪能! 島の恵みを、全身で堪能することができる(マングローブツアーセット、蟹蔵ブランド蟹料理付 大コース11,000円)

伊良部大橋を渡った先、伊良部島の北側に位置する「蟹蔵」でいただけるのが、代表の吉浜さんが自ら漁獲した幻のノコギリガザミ、通称マングローブ蟹。島内でも食べられる場所が少ないというこのマングローブ蟹をはじめ、伊良部島の食材をメインとしたコース料理がいただけるのだとか。

「蟹蔵」は、生まれも育ちも伊良部島という代表の吉浜さんが、伊良部島の自然が失われていくことを憂慮し、入り江の環境を保護するため発足。活動の象徴として、蟹漁師として漁業権を得ることで、無秩序な開発の阻止を訴えつつ、島の現状を伝えるべくノコギリガザミをはじめとする入り江の生き物を探す体験ツアーなどを実施しているのだそう。宮古島の歴史や自然についてのレクチャーを受け、いざマングローブ林へ!

伊良部島の入り江に広がるマングローブ林をガイドと探検するエコツーリズムの様子

マングローブの根元や水路には、多様な生物が相互に関わり合いながら生息しているのだそう。吉浜さんの案内で、マングローブ林の奥へ

網から巨大なマングローブ蟹(ノコギリガザミ)が実際に引き上げられる様子

いくつかのポイントで、カニを捕獲するための網が沈められている。そっと引き上げると……

網から引き揚げられた1kg超の巨大なマングローブ蟹(ノコギリガザミ)

見事、1㎏超の巨大なマングローブ蟹が! 巨大なハサミは人の指を切断してしまうほど強力なのだそう

干潟に生息する、前に歩く特徴を持つ珍しい「ミナミコメツキカニ」

日本で唯一「前に歩くカニ」という、ミナミコメツキカニ。夜間には大量に地上に出て、人が歩くような足音を立てるのだとか

マングローブの根元や水路には、多様な生物が相互に関わり合いながら生息しているのだそう。吉浜さんの案内で、マングローブ林の奥へ

いくつかのポイントで、カニを捕獲するための網が沈められている。そっと引き上げると……

見事、1㎏超の巨大なマングローブ蟹が! 巨大なハサミは人の指を切断してしまうほど強力なのだそう

日本で唯一「前に歩くカニ」という、ミナミコメツキカニ。夜間には大量に地上に出て、人が歩くような足音を立てるのだとか

マングローブ林の探検で伊良部島の生態系を学んだあとは、ついにマングローブ蟹と食卓でご対面。先ほどの青みがかった体色から一転、鮮やかで真っ赤なマングローブ蟹の大きなハサミには、身がたっぷり、ギッシリ! 贅沢にほおばると、甘みがあり、ホクホクとした食感がなんとも美味……。そして驚いたのが「蟹味噌」の密度。ほかの蟹とは明らかに違うコクと濃い旨みに、脳がしびれるような感覚となった。

さらに驚いたのが「かにそうめん」。ベニツケモドキという蟹を殻ごとミキサーにかけたエキスを使用したスープにそうめんが入っており、椀の中身が丸ごとカニそのもの! 蟹好きにはたまらない、濃厚な一品。地元でとれるという「モンパ」の葉やハイビスカス、長命草などの天ぷらも、まさにここだからこそ食べられる、唯一無二のご馳走だ。

吉浜さんは「カニを食べた人たちからエネルギーをもらって、カニを増やすことが、サンゴを増やすことにつながる」という考えのもと、ツアーガイドや植樹をはじめ、伊良部島の自然を守り増やすために、幅広く活動しているそう。極上の美味であるとともに、「命をいただく」重みを感じる、忘れられない体験となった。

蟹蔵で提供されるマングローブ蟹の大きなハサミ。身がぎっしり詰まったボイル済みカニ肉

巨大なハサミから出てきた、バナナほどの太さのカニの身! 口いっぱいにほおばれる贅沢サイズがたまらない……

ベニツケモドキのエキスを凝縮した「かにそうめん」と宮古島産野菜の天ぷら

ベニツケモドキを煮出したエキスを使用した「かにそうめん」と、モンパの葉などの島野菜の天ぷら。いずれも、ここでしか食べられない逸品

濃厚でコクのあるマングローブ蟹の蟹味噌。バゲットや身と合わせて楽しむ贅沢な一品

蟹味噌が驚きの味の濃さ! 香りも強いが滑らかで、供されたパンやカニの身と合わせても美味

巨大なハサミから出てきた、バナナほどの太さのカニの身! 口いっぱいにほおばれる贅沢サイズがたまらない……

ベニツケモドキを煮出したエキスを使用した「かにそうめん」と、モンパの葉などの島野菜の天ぷら。いずれも、ここでしか食べられない逸品

蟹味噌が驚きの味の濃さ! 香りも強いが滑らかで、供されたパンやカニの身と合わせても美味

蟹蔵 /宮古島市伊良部佐和田1181-6 Tel.0980-78-4737


後編で紹介したスポットは、いずれも伊良部大橋の先にあり、移動そのものが価値となる場所ばかり。伝統的な宮古そばや、生態系保護と美食を両立させたマングローブ蟹を巡る体験は、単なる食事を超えて宮古島の文化や歴史を深く知るきっかけとなりました。

宮古島をより楽しむためには、これらの伊良部エリアの魅力に加え、本島北部のシマダコ料理や来間島の絶品フルーツパフェなどを網羅した 「宮古島のグルメ完全攻略!【前編】 地産のシマダコグルメに、冬が旬の限定メロンパフェ……宮古島でしか味わえない名店をすべて実食レポート」 もぜひお読みください!

沖縄の離島旅は、マリンスポーツだけではなく、食の楽しみも特大です! 今回は前後編にて宮古島の魅力と個性をたっぷり楽しめる5店を紹介しましたが、天候やシーズンによっては混雑や売り切れが予想されます。余裕をもって来訪するとともに、安全に楽しいドライブも満喫してください。

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