【1971年9月16日】個性的で使いやすい日産「チェリークーペ」発売!|Today's memoriesあの日の記憶
文=津島 孝

日産初のFF車から生まれた美しきクーペ! チェリークーペが示した1970年代の未来像

プレーンバック・スタイルと広い室内、高い操縦安定性を両立させた日産の意欲作

日産チェリークーペは、前輪駆動のチェリーシリーズに追加された新世代コンパクトスポーツ。美しくダイナミックなプレーンバック・スタイルと広い室内、4輪独立懸架とロングホイールベースにより、抜群の乗り心地と安定性を実現した。

【1971年9月16日】
個性的で使いやすい日産「チェリークーペ」発売!

日産チェリークーペ1200 X-1 Lのエクステリア

一目ぼれするほど個性的なスタイル。サイドビューには“マッハライン”と呼ばれるシャープなキャラクターラインが走り、コンパクトクーペとしての存在感を強めている

1971年9月16日、日産はチェリーシリーズに新たな派生モデルとしてチェリークーペを追加し、全国一斉に発売した。

1970年に誕生した初代チェリーは、前輪駆動方式を採用した新世代コンパクトとして高い評価を得ていた。チェリークーペは、需要の多様化と高級化志向に応えるべく企画されたモデルで、シリーズの魅力をさらに拡張する役割を担った。

最大の特徴は、当時として斬新な「プレーンバック・スタイル」を採用したエクステリアである。低く構えた全高、長く延びたリアゲート、大きな開口部を持つトランクスペースが、スポーティーさと実用性を両立させた独創的なデザインを形成していた。

室内は「小型スポーティーカーとしての風格」と「運転する楽しさ」をテーマに設計され、新設計のスポーティーなインパネや丸型メーター、広いトランクルームなどが特徴といえる。前席は全車バケットタイプのリクライニング・ハイバックシートで、スポーティーさを強調。上級グレードではレザートップや木製ステアリングなど豪華装備も用意された。

足まわりは前輪ストラット式・後輪トレーリングリンク式の4輪独立懸架(HSS)を採用。空力特性に優れたプレーンバック形状とロングホイールベースを組み合わせることで、当時の小型車としては抜群の乗り心地と操縦安定性を実現した。

チェリークーペは、1970年代初頭の“多様化する小型車市場”に向けて日産が提示した新しいコンパクトスポーツの象徴であり、スタイル・実用性・走りを高次元で融合した意欲作。個性的なスタイルで多くのクルマ好きに鮮烈な印象を与えたモデルとなった。

【KRE10TKNQ型 日産チェリークーペ1200 X-1 L】
●全長×全幅×全高:3690×1490×1310mm ●ホイールベース:2335mm ●車両重量:690kg ●搭載エンジン:A12 (1171cc 水冷直列4気筒OHV)

チェリーシリーズに搭載されていたA12型エンジン

エンジンはA10型(988cc/58PS)と写真のA12型(1171cc/80PS)を中心に構成され、A12型のシングルキャブ仕様(68PS)も設定。冷却方式を電動ファン式に変更するなど、耐熱性と静粛性の向上が図られた

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