「プラス100ccの余裕」が大ヒット! 三菱コルト1100が国産小型車を進化させた理由
常識を打ち破る58PSエンジンを搭載! 高速巡航性能と快適性を高めた意欲作三菱コルト1100は、高速道路網の整備と自家用車の普及が進む時代に向けて開発された小型セダン。静粛性を高めた足まわり、操作性を高めた運転席まわりなど装備も上級化され、国産小型車の新しい価値を提示した。
【1966年9月12日】
プラス100ccの余裕、三菱「コルト1100」発売!
チルドレンセーフティロック、アンチバースト式ドアロック、安全ベルト取り付けアンカーの装備など、当時としては先進的な安全装備を採用。高速化が進む社会に向けて、安全性を強化した点は大きな意味を持つ
三菱コルト1100は、急速に進む高速道路網の整備と自家用車の普及を背景に、“高速化・高性能化”の波に応えるべく誕生した新感覚の小型セダンであった。
1960年代半ばの日本では、1L級の小型車が主流となり、性能が画一化しつつあった。ユーザーはより余裕ある加速力や高速巡航性能を求め始めていた。
こうした状況を踏まえ、三菱はコルト1000のレベルアップを図るべく排気量を100cc拡大した新開発の1.1Lエンジンを開発。「プラス100ccの余裕」を訴求する新しい小型車としてコルト1100を発売した。
新エンジンはコルト1000の51PSを上回る58PSを発生し、ボディーの軽量化と併せて走行性能を向上。低速域で扱いやすく、高速域まで伸びるエンジンは、日常走行から高速巡航まで余裕ある走りを実現した。
装備面では、ワイパー、ヒーター、デフロスターなどの性能を向上。騒音低減を意識した足まわりとトランスミッション、長身のユーザーにもゆったりしたドライビングポジションを確保するフロントシートなどを採用し、小型車の上級化を強く意識した内容となった。
コルト1100は、経済性と機動性を備えたコルト1000の美点を継承しつつ、高速道路時代にふさわしい余裕と上級装備を加えたモデルである。小型車の性能と快適性を底上げし、三菱の小型車技術が成熟へ向かう転換点となった一台として、1960年代国産車史に確かな足跡を残した。
【A21型 三菱コルト1100デラックス】
●全長×全幅×全高:3690×1490×1420 mm ●ホイールベース:2285mm ●車両重量:815kg ●搭載エンジン:KE44型(1088㏄ 水冷直列4気筒OHV)