なぜ5代目は「ジャパン」と呼ばれたのか? ハコスカの魂を受け継いだ新時代スカイライン
「日本の風土が生んだ名車」という原点回帰から誕生した5代目スカイライン5代目スカイラインは「日本の風土が生んだ名車」という原点回帰の思想を掲げ、省資源・低公害・安全性を重視して開発された。伝統のサーフィンラインを継承しつつ新時代の要請に応え、“80年代GT”の方向性を示した重要なモデルである。
【1977年8月8日】
高性能と省燃費を両立させた5代目「スカイライン」発売!
室内のメーターやゲージ類は、キー・オフ状態ですべて指針が水平になるようにレイアウトされ視認性を高めている。ガラス面積の拡大や集中警報装置(セーフティモニター)など、当時としては先進的な安全装備も多数採用。写真は2000GT-E・S(ハードトップ)
ソファーのような肉厚のクッションを採用した高級感のあるシート。ヘッドレストも左右に張り出しがあり、頭部をしっかりとホールドする形状となっている。写真は2000GT-E・Sタイプのフロントシート
1977年8月8日に発売された5代目スカイライン(C210型)のキャッチコピーは「SKYLINE JAPAN」だった。
日産の公式サイトには、「ハコスカの愛称で呼ばれた3代目のコンセプトに立ち返り、“日本の風土が生んだ日本の名車”としての自負をキャッチフレーズに込めた」とあり、原点回帰の思想を掲げてスカイラインの伝統を再定義するモデルとなったことがわかる。
スカイライン・ジャパンは「安全性の追求、省資源、低公害」をテーマに全面改良され、昭和53年度排出ガス規制に対応するNAPS(ナップス)を全車に採用。高性能でありながら軽量化と空力改善により、60km/h定地走行燃費・10モード燃費ともに優れた数値を達成した。
発売当初のバリエーションはセダン25車種、ハードトップ21車種、バン2車種の計48車種という大所帯で、ユーザーの多様なニーズに応えるワイドセレクション体制が特徴だった。
発売時のエンジンはL16型(1.6L)、L18型(1.8L)、L20型(2.0L)に加え、EFI仕様のL18E型/L20E型を設定。マイナーチェンジを機にターボを搭載し、省燃費と高性能、静粛性を融合させて80年代に求められた新しいGTを実現した。
スタイリングは伝統のサーフィンラインを継承しつつ、ウェッジシェイプを強調したシャープな造形へ進化。“ハコスカの精神”と“新しい時代の要請”を高次元で融合させた一台として、スカイライン・ジャパンは1970年代後半の価値観を象徴する存在となった。
【KHGC210JAE型 日産スカイライン2000GT-E・Sタイプ(ハードトップ)】
●全長×全幅×全高:4600×1625×1375mm ●ホイールベース:2615mm ●車両重量:1205kg ●搭載エンジン:L20E型(1998cc 水冷直列6気筒OHC)
力強く、安定感のあるリアスタイル。GT系のテールランプは、スカイラインの伝統となる丸形が継承された